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Apple Watchはなぜバッテリーが短い?「毎日充電でも買い」の理由を徹底解説

Apple Watchの使い方、基礎知識

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多機能で人気のApple Watch。その唯一とも言える弱点が「バッテリー持続時間の短さ」です。

Appleの公式情報では、Apple Watchのバッテリー持続時間は「最大24時間」(最新Series 11の場合。SEなど旧モデルは18時間)。

「毎日充電が必要なのは面倒そう……」と購入をためらう方も多いでしょう。

しかし、それでもApple Watchは十分に“買い”のスマートウォッチです。

本記事では、複数のスマートウォッチを使い比べてきた編集部員が、Apple Watchのバッテリー問題の本質と、なぜ毎日充電でも選ばれるのかをわかりやすく解説します。

Apple Watchのバッテリー容量は特別小さくない

Apple Watchのバッテリー持続時間は、「バッテリー容量」よりも「消費電力の多さ」によるものです。

参考までに、過去のSeries 11では中国の規制当局のデータでは以下のような容量が記録されています(最新のSeries 11でも容量はそう変わらないはずです)。

・Apple Watch Series 9(41mm):282 mAh

・Apple Watch Series 9(45mm):308 mAh

・Apple Watch Ultra 2:564 mAh

Apple Watch Series 9 and Ultra 2 Battery Capacities Revealed in Regulatory Database – MacRumors

たとえばXiaomi Band 8 Active(210mAh)と比べると、Apple Watchの容量はむしろ大きめです。

消費電力が多いのはディスプレイや機能の高さが理由

Apple Watchのバッテリーが比較的短い理由は、「バッテリー容量が小さいから」ではなく、消費電力が大きいためです。

その最大の要因が、Apple Watchが搭載している高性能ディスプレイと多機能性です。

まずディスプレイについて、Apple Watchには高精細なRetinaディスプレイが採用されています。これはiPhoneと同様の技術で、非常に滑らかな表示を実現。加えて、常時表示機能(Always-On Display)に対応しており、画面を操作しなくても時刻やウィジェットを常に確認できるのが特徴です。

さらに、Apple Watchはアプリのバックグラウンド動作にも対応しており、たとえば音楽再生をしながら心拍計測を行ったり、天気予報を自動で取得したりと、複数の機能を同時に動作させることが可能です。

これらの処理は当然ながらバッテリーに大きな負担をかけます。特にディスプレイが常時点灯している状態では、一般的な液晶ディスプレイよりも消費電力が大きいAMOLEDや有機ELパネルを使っているため、より電力を消費します。

つまり、Apple Watchのバッテリーの消耗は、「ムダな設計」ではなく、「高性能な機能を詰め込んでいるがゆえの宿命」なのです。

他の高性能スマートウォッチも1日程度のバッテリー持ち

この消費電力の高さは、Apple Watchだけの特徴ではありません。Galaxy WatchシリーズやPixel Watchなど、他の高性能スマートウォッチでも同様です。

これらのモデルも同じくAMOLEDディスプレイを採用し、常時表示や高度なアプリ連携、センサー処理をこなしています。

その結果、バッテリーの持続時間は通常使用で約1~2日が一般的。つまり、「高性能=短いバッテリー持続」という構図は、業界全体のトレンドであり、Apple Watchだけに限ったことではないのです。

「1週間持たないからApple Watchは不便」という意見は、機能性と消費電力の関係性を考慮していない表面的な見方とも言えます。

格安モデルは性能を削ってバッテリーを長持ちさせている

一方で、バッテリーが7日~14日、あるいは30日持つと謳うスマートウォッチも存在します。

こうした製品の多くは、視認性がやや落ちるLCDディスプレイ(バックライト式)を搭載しており、常時表示機能は非対応であることがほとんどです。

また、心拍数の測定頻度が低かったり、通知の連携が限定的だったりと、センサー類やソフトウェア処理の負荷も最小限に設計されています。

アプリのバックグラウンド動作や複数機能の同時利用は不可能なモデルも多く、タイマー機能を使っても別の画面に切り替えると動作が止まってしまうような仕様すら見られます。

つまり、こうしたモデルは「バッテリーを長持ちさせるために、機能をそぎ落としている」のです。

スマートウォッチに「時刻確認と歩数計だけでいい」という方には魅力的かもしれませんが、高度な通知管理、アプリの連携、健康管理機能などを重視するなら、高性能モデルに分があります。

Apple Watchは「フル活用しても1日」はしっかり持つ

Apple Watchのバッテリー持続時間は、Apple公式によれば、以下のような条件下で最大24時間とされています。

・90回の時刻チェック ・90回の通知 ・45分間のアプリ使用 ・60分間のワークアウト(Bluetoothで音楽再生しながら)

これだけアクティブに使用しても1日持つという点は、スマートウォッチとして非常に優秀です。

筆者はSeries11を使用していますが、朝7時に装着して夜寝る24時まで、バッテリー残量が40%あることも珍しくありません。

最大18時間のSEでも20%や30%残っていることもザラにあります。

また、他ブランドの「最大12日持続」などの記載は、常時表示をオフにし、センサーの使用頻度を最低限に設定した場合であり、フル機能を使うと持続時間が大きく減ることもあります。

Apple Watchは高速充電対応、毎晩の充電も苦にならない

Apple Watch Series 7以降のモデルは、USB-C対応の高速充電ケーブルを使用することで、約45分で80%、約1.5時間でフル充電が可能です。

たとえば、就寝前の入浴時間や準備時間に充電すれば、翌朝にはフル充電状態で使い始められます

毎日のスマホ充電と同様に、Apple Watchの充電も生活に溶け込めば大きな手間とは感じなくなるでしょう。

2年使っても「バッテリーの短さ」は不満にならない

筆者はApple Watchを5年ほど使っていますが、バッテリーの短さで不満を感じたことは一度もなし

夜の充電を忘れてしまったとき以外、日中に困った経験はありません。

Apple Watchの購入を迷っている方には、「心配しすぎず、一度使ってみてほしい」と自信を持っておすすめできます。

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