Apple Watchの不規則な心拍の通知機能と、心電図の測定機能がが、1人の日本人男性の命を救いました。
神奈川県在住のエンジニア・鈴木政博さん(51歳)は、日々サイクリングやライブ通いを楽しむアクティブな生活を送っていました。
しかし、ある日Apple Watchが彼の異変を知らせたことをきっかけに、重大な心疾患が発覚。手術により命を救われたのです。
その実体験はAppleの公式CMとして本日公開されました。
今回は、Apple主催のメディア向けイベント(2025年5月開催)で語られた鈴木さんの体験談をもとに、テクノロジーがもたらす「気づき」の力をお届けします。
サイクリングとライブを愛する健康的な日々
「僕は金属アレルギーで腕時計が苦手だったんです。でも2022年、趣味のサイクリングの記録の便利さなどに惹かれて、Apple Watch SEを購入しました」。
Apple Watchを装着し始めた当初、鈴木さんに健康上の異変は一切ありませんでした。
Apple Watchは、日々のライド記録、インドアサイクリング、運動量の可視化に便利なツールとして活躍していました。
サイクリングでは、神奈川県の川崎市から真鶴町まで80km以上の距離を自転車で走破するほど、身体の状態は良好そのものでしたが……。
予兆のなかった異変――「不規則な心拍」の通知
転機が訪れたのは2023年6月。
テレワーク中の自宅で、Apple Watchから見慣れぬ通知が届きました。
「心臓のリズムに心房細動を示唆する不規則な心拍がみられます。医師による心房細動の検査を受けたことがない場合、ぜひ医師に相談してください」。
エンジニアの仕事で取扱説明書を書く立場でもある鈴木さんは、「“ぜひ”という強い言葉は、よっぽど自信があるときでないと使わない。これは真剣に受け取るべきだ」と直感。
即座に地元の循環器内科を受診したところ、心房細動の可能性があると診断されました。
なお鈴木さんは心房細動の可能性を診断されたことは過去になく、それまでの健康診断でも心臓の異常は見られなかった……とのことでした。
最新モデルへの買い替え、そして決定的な心電図記録
Apple Watchに搭載の心拍数と心電図のアプリが鈴木さんの病気検知に大いに役立った
ただ、病院での検査では即座に対応が必要な危険は見当たらず、鈴木さんは特に行動制限もない経過観察に。
そして「やっぱり少し心配だ」と感じた鈴木さんは、病院から帰ってすぐ、心電図を取ることができるApple Watch Series 8へAppleを買い替えました(SEは心電図機能は非搭載)。
異変が起きたのはその2ヶ月後。
自転車で走行中に左胸に異常な強さの鼓動を感じた鈴木さんが、Apple Watchで心拍数を確認すると198という数値。
最大心拍数の目安は、一般に「220-自分の年齢」とされているため、これは明らかに異常な数値でした。
そしてすぐにApple Watchで心電図を測定したところ、「心房細動の可能性あり」の結果が3回連続で表示されました。
鈴木さんは測定した心電図の記録をプリントアウトし、病院へ持参。
精密検査を経て「カテーテルアブレーション手術」を受け、無事成功。
以降、再発もなく健康な生活を取り戻しました。
「腕時計嫌いだった僕にとって、今やなくてはならない存在です」
「自覚症状のない異変を、Apple Watchが記録してくれた。結果的に、早期発見・治療につながりました。もともと嫌いだった腕時計が、今は生活に欠かせない存在です」。
自らの経験を通じて鈴木さんは、Apple Watchの“気づき”の力を多くの人に知ってほしいと語ります。
【医師コメント】Apple Watchが“見逃さない”理由
杏林大学医学部 循環器内科学教室 診療科長 副島京子 医師
なおイベントには不整脈治療が専門の医師・副島京子先生もリモートで登場。
鈴木さんの実体験と、そこでApple Watchが果たした役割についてコメントしました。
「Apple Watchは鈴木さんのような無症状のケースでも、異常を早期に“見える化”できることが最大の魅力です」
副島医師は、診断に時間や手間がかかる通常の方法(例:ホルター心電図や血液検査)と比較して、Apple Watchがいかに迅速な判断につながったかを評価します。
また、過去の健康診断等では発覚しなかった心臓の異常を、Apple Watchが検知できた背景については、「サイクリングという高負荷な運動を行い、脈が理不尽に上がったことで、普段は自覚のない心臓の症状が明るみに出た。そしてApple Watchがあったからこそ、異常な心拍数の変化を特定できた」と分析しました。
なお心電図を測定する機器はApple Watch以外にもさまざまなものがありますが、心電図で重要なのは「どれだけ長時間モニタリングできるか」とも話します。
ほかの方法と違い、日常的に装着可能なApple Watchは、発作の頻度が低い人にも有効で、再発の兆候も日々の履歴で確認できるといいます。
「ホルター心電図では着用期間が限られ、運動も制限されがちですが、Apple Watchは普段通りの生活で着けられて、いつ・どこでも心電図をとることができる。これは医師にとっても、患者にとっても大きな安心材料です」
なお副島先生のイベントでのその他の発言は下記の記事にまとめています。
こちらもぜひ一読を。
【あわせて読みたい】不整脈専門医が明かす、Apple Watchが命を救う理由――心房細動の早期発見に期待
健康のパートナーとしてのApple Watch
Appleには世界中のユーザーから、「Apple Watchの健康に関する機能が人生を変えた」という声がほぼ毎日のように寄せられているとのこと。
「ヘルスケア=病院での治療」という従来の考え方から、「日常の中での気づき」へ。Apple Watchは、あなたの健康を静かに見守るパートナーになり得ます。
心臓だけでなく、転倒、睡眠、運動量……さまざまな体の“声”を拾い上げてくれるテクノロジー。
あなたも、鈴木さんのように、未来の健康を手に入れる第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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