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スマホを取り出さずに、目の前の会話がそのまま字幕で見える。そんな「AIスマートグラス」が、また一つ日本で買えるようになります。AI×ARスマートグラスを手がけるイノモ日本株式会社が、最新モデル「INMO GO3」を2026年7月30日(木)に発売すると発表しました。希望小売価格は99,800円(税込)で、予約販売は7月17日(金)から始まります。
「INMO(イノモ)」は日本ではまだ耳慣れないブランドかもしれませんが、Frost & Sullivanの調査では、オールインワン型のAI+ARスマートグラスとして2021年から2025年の累計販売台数で世界No.1に認定されたブランドです。その最新モデルが日本に初上陸します。ここでは、INMO GO3が実際に何をしてくれるのか、価格や買える場所、そして買う前に知っておきたい注意点まで整理していきます。
「INMO GO3」とは? 毎日かけて使うことを狙ったAIスマートグラス
INMO GO3は、リアルタイムの双方向翻訳、AIテレプロンプター、AIによる会議サポートや議事録作成、マップナビゲーション、日常のAIアシスタントといった機能をひとまとめにしたAIスマートグラスです。重さは約58gと軽く、ビジネスから旅行、学習、日常の会話まで幅広い場面で使えるとしています。
スマートグラスというと「未来のガジェット」という印象が先に立ちますが、INMO GO3が目指しているのは、あくまでも普通のメガネに近い自然な佇まいです。視界の中にAIが控えていて、必要なときだけ情報を出してくれる。そんな使い方を想定した製品といえます。

98言語に対応したAI翻訳。会話が字幕になって視界に出る
INMO GO3の中心にある機能が、98言語に対応したAI翻訳です。内蔵マイクから取り込んだ音声をリアルタイムで翻訳し、グラス上に字幕として表示します。相手の話を聞きながら、視線を大きく動かさずに意味を確認できるのが、スマホの翻訳アプリとの一番の違いです。
翻訳の対象は会話だけではありません。メニューや標識、商品ラベル、観光案内などをカメラで撮影して翻訳する「写真翻訳」にも対応します。海外旅行で「これは何と書いてあるのか」と立ち止まる場面を、そのまま解決してくれるイメージです。AIグラスの翻訳・通訳がどこまで実用的なのかは、Ray-Ban Meta(第2世代)の実機レビューでも検証しているので、あわせて読むとイメージが掴みやすいはずです。

さらに、別売の「INMO Speaker」と組み合わせると、自分の言葉を別の言語に翻訳して音声で出力できます。つまり、相手の言葉は字幕で受け取り、自分の言葉は音声で返すという双方向の会話が成立します。商談や展示会、インバウンド対応など、その場で言葉のやりとりが必要な場面で効いてくる仕組みです。

ネットが無くても9言語。オフライン翻訳に対応
個人的にもっとも注目したいのが、オフライン翻訳です。インターネット接続なしで、英語、簡体字中国語、日本語、スペイン語、韓国語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、タイ語の9言語に対応します。
翻訳デバイスは「現地でネットに繋がらないと使えない」という弱点を抱えがちです。機内や地下、電波の弱い観光地、海外SIMの契約前など、いちばん困る場面ほどネットが無いのが実際のところ。主要9言語だけでもオフラインで動くのは、旅行で使うことを考えると現実的なアドバンテージになります。

AIテレプロンプターは、原稿が視界の中を流れていく
もう一つの目玉がAIテレプロンプターです。話すペースに合わせて原稿が自動でスクロールするため、プレゼンやスピーチ、動画収録、オンライン配信などで、手元の紙やカンペに視線を落とさずに話せます。操作は音声追従モードのほか、指輪型の「INMO Ring 4」からも行えます。

実際にINMO GO3のレンズ越しに見える表示が、こちらです。グリーンのMicro-LEDで日本語の原稿が表示され、左上には時刻とバッテリー残量、経過タイマーが並んでいます。写真では周囲が暗く見えますが、文字そのものはしっかり読める明るさで表示されているのが分かります。

議事録もAIチャットも。仕事で効く実務系の機能
INMO GO3は翻訳とプロンプターだけの製品ではありません。AI要約・議事録は、話者識別、リアルタイム文字起こし、字幕、要約、そしてアクションアイテムの抽出まで対応します。会議の内容を記録するだけでなく、「誰が話したか」「次に何をするか」まで整理してくれるということです。
加えて、音声でハンズフリーにメモを取る「AIメモ」、会話をまたいで文脈を記憶するAIチャットも搭載します。AIモデルはChatGPTとGeminiの2つに対応。ナビゲーションはHERE Mapsを使い、徒歩と自転車のルートをハンズフリーで案内します。会議の文字起こしとAI要約については、日本で買えるAIボイスレコーダー8選で紹介しているような専用機と同じ役割を、メガネ側で引き受けてくれる形になります。

どんな場面で使える?
イノモが挙げている利用シーンは、大きく4つです。ビジネスでは、リアルタイム翻訳、会議の文字起こし、AI要約、プレゼン時のテレプロンプターとして。旅行やインバウンド対応では、写真翻訳と会話翻訳、ナビゲーションが軸になります。
学習の場面では、講義や会議の内容をリアルタイムで翻訳・メモ化して、語学学習や海外情報の理解を助けます。日常では、通知や音声メモ、AIチャットをスマホを取り出さずに確認できる、という位置づけです。

約58gの軽さと、ガジェット感を抑えた見た目
スマートグラスで挫折しがちなポイントが「重さ」と「見た目」です。INMO GO3は約58gという軽量設計で、フレームにはアルミニウム合金とPA(ポリアミド)素材を採用。5軸CNC加工によるマットな質感で、いかにもガジェットという印象を抑えた自然な外観に仕上げたとしています。
加えて、エルゴノミクス設計のノーズパッドと、左右最大15°まで調整できるテンプルを組み合わせることで、一日中かけていられるかけ心地を目指しているとのこと。毎日使うことを掲げる製品だけに、このあたりの作り込みは実機で確かめたいところです。

その細いテンプルの中に、処理チップや基板が収められています。約58gという数字は、この内部構造をどれだけ薄く小さくまとめられたかの結果ということになります。

バッテリーは交換式。約5秒で入れ替えられる
バッテリーは270mAhの交換式で、しかも交換用バッテリーが2個と充電ケースが標準で付属します。交換はマグネット式で約5秒。充電ケースは1,300mAhで、バッテリーを最大3〜4回フル充電できます。
連続使用時間は、翻訳モードで最大3時間、テレプロンプターモードで最大3.3時間、音楽・通話で最大4.5時間、待機は最大8時間以上とされています。正直、翻訳を使い続けると3時間で切れる計算ですが、その場で電池を差し替えられるなら実用上の困り方はだいぶ変わります。ケーブルとモバイルバッテリーを探すより、はるかに現実的な解決策です。

カメラカバーとプライバシーへの配慮
スマートグラスには「撮られているかどうか分からない」という不安が付きまといます。実際に米ニューヨーク州が裁判所でのスマートグラス使用を禁止するなど、利用場所を巡る議論も起きています。
INMO GO3は、使っていないときにカメラを物理的に遮断できる着脱式のカメラプライバシーカバーを用意しました。データの扱いについてもイノモは、音声・翻訳データはリアルタイム機能を提供する目的でのみ処理し、ユーザーのプライベートな会話をAIモデルの学習には使用しないとしています。一部のAI機能ではセキュアなクラウド処理を利用する場合があるとのことです。

買う前に知っておきたい2つのこと
1つめは、スマートフォンとの接続が必要だという点です。イノモによれば、INMO GO3は現在、主要機能やネットワーク関連サービスのためにスマホとの接続を必要とします。単体で完結するデバイスではないので、そこは期待しすぎないほうがよさそうです。
2つめは、視力の問題です。INMO GO3は度付きレンズインサートに対応しており、近視は−20.00D、乱視は−6.00Dまでサポートします。普段メガネをかけている人でも、コンタクトに切り替えずに使えるということ。スマートグラスにとって、ここは意外と大きな分かれ目になります。
INMO GO3の主な仕様
| 製品名 | INMO GO 3 スマートグラス Black Red/Black Silver |
| 型番 | IMG301 |
| 製品タイプ | AIスマートグラス |
| カラー | Black Red/Black Silver(日本先行発売) |
| 素材 | アルミニウム合金+PA(ポリアミド)素材 |
| プロセッサー | デュアルコアCPU |
| OS | RTOS |
| メモリ/ストレージ | 256MB+64GB |
| 通信 | Wi-Fi 2.4GHz+Bluetooth 5.4 |
| ディスプレイ | 両眼グリーンMicro-LEDスクリーン+回折光学導波路 |
| 表示解像度 | 640×480 |
| 視野角 | 30° |
| 最大輝度 | 最大1,500ニト |
| オーディオ | マイク×4、スピーカー×2 |
| 操作方法 | タッチ操作、物理ボタン(電源/GOボタン)、リング操作、アプリ操作 |
| バッテリー | 交換式バッテリー、270mAh(交換用2個・充電ケース1,300mAh付属) |
| 連続使用時間 | 翻訳 最大3時間/テレプロンプター 最大3.3時間/音楽・通話 最大4.5時間/待機 最大8時間以上 |
| 視力矯正 | 度付きレンズインサート対応(近視−20.00D/乱視−6.00Dまで) |
| AIモデル | ChatGPT/Gemini |
| 重量 | 約58g |
価格・発売日・買える場所
希望小売価格は99,800円(税込)です。予約販売期間は2026年7月17日(金)から7月29日(水)まで、正式発売は7月30日(木)となります。なお、実際の販売価格は変更になる場合があります。
販売チャネルはカラーによって分かれているのが特徴です。オンライン販売はAmazonで、こちらはBlack Redのみ。一方のBlack Silverは家電量販店での取り扱いとなり、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、エディオン、ヤマダデンキ、ジョーシン〈上新電機〉、ケーズデンキの主要店舗で順次販売される予定です。欲しい色によって買う場所が変わるので、ここは注意しておきたいポイントです。
価格帯としては10万円弱で、日本のAIグラス市場では109,990円で発売されたRokidのスマートAIグラスと真正面からぶつかる位置づけになります。ディスプレイを備えて翻訳やテレプロンプターまでこなす製品としては、おおよそ相場どおりといったところです。
INMO GO3
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買う前に実機を試せる。二子玉川 蔦屋家電で体験展示
10万円近い買い物だけに、かけ心地や表示の見え方は自分の目で確かめたいところです。イノモは2026年7月16日(木)から8月16日(日)まで、二子玉川 蔦屋家電(TSUTAYA ELECTRICS)で体験展示を実施します。場所は東京都世田谷区玉川1丁目14番1号、二子玉川ライズ S.C. テラスマーケットの1F・2Fです。
スマートグラスは、スペック表を眺めても分からない部分が多い製品です。グリーンMicro-LEDの文字がどのくらい読めるのか、58gという重さが実際にどう感じられるのか。予約期間中に実機を試せるのは、購入を迷っている人にとってありがたい機会といえます。
まとめ
INMO GO3は、98言語のAI翻訳とAIテレプロンプター、議事録作成までをこの1本にまとめ、約58gの軽さで毎日かけられることを狙ったAIスマートグラスです。オフラインで9言語に対応する翻訳、約5秒で入れ替えられる交換式バッテリー、そして度付きレンズインサート対応と、「実際に使う場面」から逆算した仕様が並んでいる点に好感が持てます。
日本のAIグラス市場は、Ray-Ban MetaやRokidの上陸で一気に選択肢が増えました。そこへ、世界No.1の実績を掲げるINMOが加わることになります。Black RedはAmazon、Black Silverは家電量販店と販路が分かれている点だけ押さえつつ、まずは二子玉川 蔦屋家電で実機に触れてみるのが良さそうです。
*Frost & Sullivanによる、グローバルのオールインワン型AI+ARスマートグラス市場に関する調査に基づく。2021年から2025年までのグローバルブランドを対象とした累計販売台数により測定。調査完了日は2026年5月。
Source: イノモ日本株式会社 プレスリリース
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