Appleは2025年9月10日、新型Apple Watch Series 11を発表しました。前モデルから様々な点が進化し、最大24時間のバッテリー駆動、5G対応、2倍の耐擦傷性能を持つIon-Xガラスなどを搭載しています。
Apple Watch Series 11の注目ポイント
バッテリー持続時間の改善
Series 10では最大18時間駆動でしたが、Series 11では最大24時間へと進化。これにより、日中フルに使ってもバッテリー切れのリスクが軽減されました。また、高速充電性能も強化され、Series 10では「約30分で80%充電」が目安だったのに対し、Series 11ではこれに加えて15分の充電で最大8時間駆動が可能になったと言及がありました。朝の準備時間や外出前の短時間充電でも、1日分をカバーできる実用性高まっています。
5G通信対応
Series 10まではLTE通信が上限でしたが、Series 11では待望の5G通信に対応。音楽やアプリのダウンロード速度が格段に速くなり、ストリーミングもより快適です。さらに、新設計のアンテナが複数周波数帯を利用することで接続の安定性が向上。電波が弱いエリアでも通信が安定し、iPhoneが手元にない場面でも単体での利用価値が大きく高まりました。
耐久性の強化
アルミニウムモデルでは、新しいIon-Xガラスが採用され、Series 10比で2倍の耐擦傷性能を実現。Series 10でも一定の強度はありましたが、アウトドアやトレーニングで小傷がつきやすいとの声もありました。Series 11ではセラミックコーティングが追加され、日常的にぶつけやすい環境でも安心感が増しています。一方、チタニウムモデルは従来通りのサファイアクリスタルを採用し、業界最高水準の耐久性と耐亀裂性を引き続き提供しています。
カラーバリエーションの拡充
アルミニウムモデルでは「ジェットブラック」「ローズゴールド」「シルバー」の3色展開だったSeries 10に、新たにスペースグレイが追加され4色展開に。より落ち着いた色味を好むユーザーにも選択肢が広がりました。チタニウムモデルは「ナチュラル」「ゴールド」「スレート」の鏡面仕上げがラインナップで前回と変化なし。さらに、Hermèsモデルには特別なストラップと専用文字盤が用意されています。
重量の変化
Series 11は新しいガラス処理や5Gアンテナ搭載の影響か、わずかに重量が増加しています。例えば、42mmアルミニウムモデルは約32g(Series 10は約30g)、46mmは約39g(Series 10は約37g)といった具合です。増加幅は小さいものの、持ち比べるとわずかにずっしり感があり、より堅牢な印象を与えます。
watchOS 26による新機能(Series 11以外でもアップデートで利用可能)
Apple Watch Series 11には最新のwatchOS 26が搭載され、多彩な新機能が追加されています。なお、これらの機能はSeries 11以外の対応モデルにもソフトウェア・アップデートを通じて提供される点にご注意ください。
・睡眠スコア:心拍数、皮膚温度、呼吸数、血中酸素などを解析し、わかりやすくスコア化。
・Workout Buddy:Apple Intelligenceを活用し、運動中にパーソナライズされた音声フィードバックを提供。
・Liquid Glassデザイン:新たな「フロー」や「イグザクトグラフ」文字盤で、より鮮やかなUIを実現。
・メモアプリと通話機能強化:手首だけでメモ作成、着信スクリーニングなどが可能に。
米国で注目される「高血圧通知」について
米国などでは、光学式心拍センサーを活用した「高血圧通知(Hypertension Notifications)」が大きくアピールされています。これは30日間の心拍データを解析し、高血圧の兆候をユーザーに通知する機能です。しかし、日本国内向けの製品情報やニュースリリースでは一切触れられていません。医療機器としての認証が背景にあるとみられ、国内導入は現時点で未定です。
Series 10との比較
項目 | Series 11 | Series 10 |
---|---|---|
バッテリー駆動時間 | 最大24時間(低電力で38時間) | 最大18時間(低電力で36時間) |
高速充電 | 30分で80%充電、15分で8時間駆動 | 30分で80%充電 |
ディスプレイ耐久性 | Ion-Xガラス(耐擦傷性能2倍)、チタニウムはサファイア | 従来Ion-Xガラス、チタニウムはサファイア |
通信 | 5G対応 | LTE対応 |
カラーバリエーション(アルミ) | ジェットブラック、ローズゴールド、シルバー、スペースグレイ | ジェットブラック、ローズゴールド、シルバー |
重量 | 42mm:約32g/46mm:約39g | 42mm:約30g/46mm:約37g |
価格 | 64,800円(税込)〜 | 59,800円(税込)〜 |
価格と発売日
Apple Watch Series 11は64,800円(税込)から。価格は5000円の値上がりとなりました。
予約は9月10日(水)より開始、発売は9月19日(金)を予定しています。
まとめ
Series 11では、特にバッテリーの進化が最大のポイントです。24時間駆動になったことで、1日の途中で充電切れになるリスクが減少し、多少バッテリーが劣化しても安心して長く使えます。他の進化点はやや地味ですが、2〜3世代以上前のモデルを使っている方にとっては、買い替えの好タイミングといえるでしょう。
なお、米国で注目される「高血圧通知」については、日本では利用できるか未定であり、今後の動向が注目されます。
コスパよくApple Watchを新規購入したいなら、今年は大幅進化を遂げたApple Watch SE 3も有力な選択肢となっており、下記の関連記事で詳しく解説しているので、そちらもぜひチェックを!