スマートウォッチやワイヤレスイヤホン、モバイルバッテリーなど、日常的に身につけるデジタル製品。
しかし、便利さの裏では発火事故・偽物販売・詐欺広告・誤情報といった危険も潜んでいます。
本記事では、消費者庁や学会の正式な注意喚起、そしてSmart Watch Life編集部が独自に調査した「危険製品・詐欺被害・模倣品」などの事例をまとめて紹介します。
1. スマートウォッチの発火事故が増加中。消費者庁が注意喚起
出典:消費者庁「リチウムイオン電池使用製品による発火事故に注意しましょう」
2025年10月、消費者庁は「リチウムイオン電池使用製品による発火事故に注意しましょう」と題した公式文書を発表。
近年ではスマートウォッチやイヤホンなどの身につける製品で発火・発煙事故が増えており、特に充電中・就寝時の事故が多発しています。
実際に「腕につけたまま寝ていたら突然発火した」「ネット通販で買ったスマートウォッチが充電中に溶けた」といった深刻なケースも報告されています。
消費者庁は以下の点を呼びかけています。
・強い衝撃を与えない
・高温環境で保管しない
・就寝中の充電は避ける
・異常(熱・臭い・膨張)を感じたらすぐに使用中止
→ 詳細はこちら:スマートウォッチの発火事故が増加で消費者庁が注意喚起。就寝時の発火事故も
2. 炎天下の車でバッテリー爆発も!モバイル電源の危険性
炎天下の車に放置したモバイルバッテリーが膨張・発火する事故も各地で報告されています。
Ankerやエレコムといった主要メーカーも相次いで注意喚起を行っており、廃棄時にも火災のリスクがあると警告。
事故防止のためには、
・PSEマーク付きの製品を選ぶ
・真夏の車内や直射日光下を避ける
・熱くなったら充電をやめる
・処分は自治体やメーカーの回収ルートで
→ 詳細はこちら:炎天下の車に放置したモバイルバッテリーが爆発……。事故回避のために何が必要?
3. SNS広告の「体温測定スマートウォッチ」は要注意!
TwitterやInstagram上でコロナの時期によく見かけた「体温測定できるスマートウォッチ」。
実際に購入者からは「精度が低い」「不良品だった」「連絡が取れない」などの報告が相次いでいます。
医療機器として正式に認可を受けていないにもかかわらず、「血圧」「体温」などをうたう広告は薬機法違反の可能性もあります。
特に問い合わせ先がフリーメール(hotmailなど)や中国住所になっている販売サイトは要注意です。
→ 詳細はこちら:「体温測定スマートウォッチ」の怪しいTwitter広告を調査してみた!
4. 偽物・コピー品Apple Watchの被害が拡大
「スーパーコピー」と称したApple Watch偽物が、通販サイトで数万円で販売されている事例も。
コピー商品は知的財産権の侵害であり、販売・転売は完全に違法です。
さらに、見た目が似ていても機能は大きく劣る場合がほとんど。
「偽物を買ってまでApple Watchを持つのは“ダサい”」とSNSでも批判されています。
→ 詳細はこちら:Apple Watchにもある「スーパーコピー品(偽物)」、転売したら犯罪なので要注意!
5. ノースフェイスやAPEのApple Watchバンドは本当に正規品?
Instagramで見かける「ノースフェイスやA BATHING APEのApple Watchバンド」。
実は多くが正規ライセンスのない模倣品で、問い合わせをしても返答がないショップも多いとのこと。
ブランド公式サイト(例:Goldwin公式)でも「模倣品の被害増加」を警告しており、正規品購入を推奨しています。
→ 詳細はこちら:ノースフェイスやAPEのApple Watchバンドを売ってる怪しい店を調査!
6. 「血糖測定できるスマートウォッチ」に日本糖尿病学会が注意喚起
2024年、日本糖尿病学会は「血糖測定機能をうたうスマートウォッチ」について公式に注意喚起を発表。
FDA(米国食品医薬品局)も同様の警告を出しており、非侵襲的(針を刺さず)な血糖測定が可能な機器は存在しないと明記されています。
Amazonなどで「血糖値が測れる」とうたう1万円前後のモデルは、すべて未承認製品。
誤った測定値で治療を続けると健康被害を引き起こす可能性もあるとされています。
→ 詳細はこちら:日本糖尿病学会が「血糖測定機能をうたうスマートウォッチ」に注意喚起
7. メルカリでのAirPods Pro詐欺被害も急増中
フリマアプリ「メルカリ」でAirPods Proの格安出品を装った詐欺が多発。
相場より安い新品を購入したところ、商品が届かず、取引完了になってしまうケースも。
本人確認済みアカウント・評価履歴を確認し、明らかに安すぎる商品には注意が必要です。
→ 詳細はこちら:みんな憧れのAirPods Pro、メルカリで格安出品の未使用品には詐欺被害の声が多数!!
8. 買ってはいけないスマートウォッチの特徴6選
Amazonなどで「令和最新版」「多機能」などを謳う格安スマートウォッチには注意。
メーカー名や型番が不明なもの、誤字だらけの商品ページ、★5ばかりのレビューは危険信号です。
信頼できるブランド(Apple、Garmin、HUAWEI、Amazfitなど)を選ぶのが失敗しないコツ。
→ 詳細はこちら:買ってはいけないスマートウォッチの特徴6選【専門サイト選定】
9. スマートウォッチの「個人情報流出リスク」にも注意!
スマートウォッチは健康情報や位置情報、心拍データなど、非常にセンシティブな個人データを常時記録・送信しています。
そのため、もしセキュリティ対策が不十分な製品を選ぶと、情報漏えいや不正アクセスといったトラブルにつながるおそれもあります。
記事では、特に注意すべき点として以下のリスクを紹介しています。
・スマートウォッチアプリを装った偽アプリによる情報抜き取り
・クラウド連携時のデータ通信の暗号化不足
・格安ノーブランド製品による情報管理の甘さ
・SNSや共有機能を通じた無意識のデータ公開
こうしたリスクを防ぐためには、以下の対策を徹底することが重要です。
・信頼できるブランド(Apple、Garmin、HUAWEI、Amazfitなど)を選ぶ
・公式アプリのみを使用し、不明なリンクは開かない
・不要なデータ共有設定をオフにする
・OS・アプリを常に最新の状態に保つ
スマートウォッチは「身体データを扱う最前線のIoT機器」です。
便利さの裏に潜む個人情報保護のリスクを理解し、安全に使いこなしましょう。
→ 詳細はこちら:スマートウォッチの「個人情報データ流出」が不安な方への「リスクと対策」徹底解説
まとめ:便利な時代だからこそ「安全リテラシー」を
スマートウォッチは、健康管理や通知機能など生活を豊かにする便利なツール。
しかし、安価さや過剰な広告に惑わされると、発火事故・偽物・詐欺・健康被害のリスクを伴うこともあります。
信頼できるメーカーや正規販売ルートから購入し、
消費者庁や学会の発表にも目を通しながら、安心・安全なスマートデバイスライフを送りましょう。