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2026年に北中米で開催されているサッカーW杯の期間中、SNS上で日本代表選手の練習後の姿に「指輪型のデバイス」が映り込んでいることが話題になっています。スマートウォッチ専門メディアとして注目していたところ、森保一監督自身が過去の会見でこのデバイス——米Oura(オーラ)社のスマートリング「オーラリング(Oura Ring)」——をチームのコンディション管理に活用していることを明言していました。
実はこの取り組みは今に始まったものではなく、2020年には冨安健洋選手が個人で愛用していたことが報じられ、2022年カタールW杯の時点では既にチームとして導入されていたという経緯があります。本記事では、ゲキサカ・Goal.comが報じた森保監督の会見コメント、サンケイスポーツによる2022年導入時の証言、ライブドアニュース掲載の2020年冨安選手インタビューを時系列で整理しながら、そもそもオーラリングがどんなデバイスなのかを、SWLでこれまで取り上げてきた記事を参照しつつ振り返ります。
2024年11月・森保監督が会見で「Oura Ring」の名を明かす
森保監督が日本代表のコンディション管理について「オーラリング(Oura Ring)」を活用していると公の場で語ったのは、2024年11月のアジア最終予選メンバー発表会見でのことです。サッカー専門サイト「ゲキサカ」と Goal.com 日本版が会見の内容を伝えており、Goal.com の報道では「同国代表が約2年間導入している健康管理用の指輪型デバイス『Oura Ring』」と、ブランド名まで明確に書かれています。
森保監督は会見で、いろいろなデータを駆使して選手のコンディションを把握し、チームとして最善の準備をするためにオーラリングも活用していると説明したうえで、「データだけを見るのではなく、選手たちの行動を見てデータ通りなのか、主観的に見て違和感があったら確かめたりすることもある。データだけに惑わされないようにしている」と、機械の数値と現場の目を両輪で使う姿勢を強調しています。
そのうえで、具体的なエピソードとして語られたのが当時のキャプテン・遠藤航選手のケースでした。最終予選のオーストラリア戦(2024年10月15日)の前日に、遠藤選手は体調不良で練習を欠席し、当日も欠場することになっていました。森保監督は「前回のオーストラリア戦では、(遠藤の)『Oura Ring』におけるデータの測定値がおかしかった。遠藤選手のコンディションが悪いということは、そのデータから早めに見つけられたので、対処することができました」と振り返り、「現代の科学に助けてもらいながら、チームとしては最善の準備をしている」と語っています。
会見ではあわせて、睡眠そのものについての考え方にも触れています。24時間サッカーのことを考える気持ちはあるものの、リフレッシュやリカバリーのためには睡眠を取らなければ心身も判断力も保てないという経験則を語り、ヨーロッパでプレーする選手が多い関係で時差にも合わせて工夫していることも明かしました。
2022年カタールW杯時点で既にチーム導入されていた
Goal.com の表現にあった「約2年間導入している」という時期感を裏付けるのが、サンケイスポーツが2022年11月に掲載した記事です。当時のカタールW杯に帯同していた尾垣孝博アスレチックトレーナーの証言として、「疲労がたまっているかどうかを睡眠の質から測る端末を、9月のドイツ遠征から導入しました」と紹介されています。指にはめて眠ると体温や心拍数などのデータが自動的に収集される「指輪型の健康機器」で、日本サッカー協会が選手分を購入したという内容でした。
同記事で印象的なのは、尾垣トレーナーが「もともと、付けていた選手もいた。『あ、やるんだ』という感じで、冨安や田中は付けていた」と明かしている点です。冨安健洋選手や田中碧選手のように個人で愛用していた選手が複数いた中で、チーム全体としても2022年9月のドイツ遠征タイミングで本格導入された経緯が分かります。中3日ペースで戦うW杯において、選手のコンディションを「見える化」して練習量を調整するという狙いです。サンスポ記事内では具体的なブランド名は明示されていないものの、2024年の森保監督会見で「Oura Ring」と明言され、Goal.com が「約2年間導入」と書いていることから、この時点で導入された指輪型デバイスはオーラリングである可能性が非常に高いと考えられます。
同じカタールW杯帯同前のタイミングで、三笘薫選手も指にスマートリングを身につけている様子が公開動画から確認できます。下記は「veggy’s Special Talk」によるカタールW杯前のインタビュー動画で、トーク中の手元のカットでオーラリングと見られる指輪型デバイスを着用していることが確認できます。森保ジャパンとしての導入と前後して、海外でプレーする日本人選手の間でも個人レベルでオーラリングが浸透していたことが裏付けられる材料のひとつです。
同様に、サンスポ記事で名前が挙がっていた田中碧選手についても、所属クラブであるリーズ・ユナイテッドの公式Instagram投稿に、指輪型デバイスを身につけている様子が映っています。冨安・三笘・田中といった欧州組のキープレイヤーが、それぞれの所属クラブやインタビュー場面でスマートリングを日常的に身につけている姿は、代表チームへの正式導入が「現場の選手が既に効果を感じていたから自然に広がった」流れだったことを示しています。
2020年・冨安健洋選手は所属クラブのキャプテンに勧められて愛用
そのさらに前、2020年10月の段階でライブドアニュース(日本蹴球合同会社配信)に掲載された記事には、当時イタリア・ボローニャでプレーしていた冨安健洋選手が、所属クラブのキャプテン(アンドレア・ポーリ)から薦められて「オーラ(Oura Ring)」を使い始めたというエピソードが残っています。
冨安選手は当時のインタビューで、新型コロナウイルス禍の変則的なシーズンに対応するため「うまく疲れを取る」ことを意識しており、いつもより食事や睡眠に気を遣っていたと話しています。その流れでチームメイトから紹介されたのがオーラリングで、本人は「睡眠の質がわかる」と語っています。
つまり日本代表とオーラリングの関係は、2020年:欧州組の選手が個人で導入 → 2022年カタールW杯:協会がチーム全体に導入 → 2024年:森保監督がアジア最終予選メンバー発表会見で「Oura Ring」と明言 → 2026年北中米W杯:選手の指輪姿が改めて話題にと、6年以上かけて段階的に深まってきた取り組みであることが分かります。代表チームとしてここまで継続的に同じツールを使い続けている事例自体、日本の競技スポーツ界でもかなり珍しい部類に入りそうです。
そもそも「オーラリング」とはどんなデバイスか
オーラリングは、フィンランド発・米国本社のヘルステック企業 Oura が開発する、指輪型ウェアラブルデバイスです。指の内側に当たるセンサーで心拍・心拍変動(HRV)・体表温・血中酸素・動きなどを連続的に測定し、専用アプリで「睡眠スコア」「アクティビティスコア」「レディネス(回復度)スコア」を毎日提示する仕組みになっています。
装着感の軽さと連続装着のしやすさが特長で、スマートウォッチに比べて就寝時の負担が少なく、日中も気にならない点が、睡眠と回復をデータで追いたいユーザーから高く評価されてきました。睡眠中の体表温トレンドからコンディションの異変を拾えることが、アスリート界での導入が進む大きな理由のひとつです。SWLでも初代から最新世代まで実機レビューや解説記事を継続的に出しており、関心がある方は本記事末尾の関連記事から入っていただくと全体像がつかめます。
現行の最新モデルは2026年6月に発売された「Oura Ring 5」で、従来世代に対して大幅な小型化を実現しながら計測精度を維持しているのが大きな話題になりました。装着感を犠牲にせずセンサーを微細化したことで、男女を問わず日常装着のハードルが一段下がっています。

世界のスポーツ界でも「当たり前」になりつつあるオーラリング
日本代表の活用が話題になっている一方、海外スポーツ界ではオーラリングをはじめとするスマートリングはすでに「当たり前のツール」になりつつあります。米プロスポーツでは選手個人がコンディション管理に取り入れているケースが珍しくなくなり、日本のプロ野球選手の着用例も少しずつ表に出てきています。
同じ北中米W杯期間中の動きとしては、イングランド代表のハリー・ケイン選手とデクラン・ライス選手がOuraのグローバルブランドアンバサダーに就任したというニュースもありました。サッカー界に限らず、トップアスリートにとって「夜の8時間をどう過ごすか」がパフォーマンスに直結するという認識は、急速に共通認識になっています。森保監督が会見で語った「主観と合わせてどう決断するかはやっていかないといけない」という言葉は、データを活用しながらも数値に振り回されない、現場の知恵そのものと言えそうです。
まとめ
2026年北中米W杯期に話題になった「日本代表選手の指の小さなデバイス」は、Ouraのスマートリング「オーラリング」でした。森保監督は2024年11月のアジア最終予選メンバー発表会見で、オーラリングをチームのコンディション管理に活用していること、そしてデータと主観の両面で選手の状態を判断していることを明らかにしています。アジア最終予選オーストラリア戦の前に遠藤航選手の不調を早期に察知できたという具体例も語られました。
振り返れば、2020年には冨安健洋選手が所属クラブのチームメイトから勧められて個人で愛用を始め、2022年カタールW杯では日本サッカー協会がチーム全体として導入し、当時から冨安選手・田中碧選手らが既に身につけていたと尾垣アスレチックトレーナーが証言していました。個人レベルの愛用 → チーム導入 → 監督会見での公式言及 → 本大会期の話題化と段階を踏みながら、6年以上かけて代表チームに浸透してきたツールであることがあらためて分かります。トップアスリートの判断は、これからスマートリングの導入を考える一般ユーザーにとっても、ひとつの参考材料になりそうです。
Source: 日本代表 北中米W杯アジア最終予選メンバー発表、森保一監督会見要旨 | ゲキサカ / 日本代表が導入…森保監督が明かす『Oura Ring』の効果は? 豪州戦直前には遠藤航のコンディション不良発見の手助けに | Goal.com 日本 / 森保ジャパンがW杯ベスト8へ新兵器を導入 「魔法の指輪」で疲労回復&健康管理 | サンケイスポーツ / 【日本代表ニュース】冨安健洋が身につけているガジェットを明かす | ライブドアニュース(日本蹴球合同会社)
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世界のサッカー界でも、Ouraは代表クラスの選手に浸透し始めています。
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スマートリングの睡眠計測はどこまで正確? 医療検査と比較した研究【研究レポート】
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