モバイルバッテリーメーカー8社が熊本地震の避難所へ電源機材を提供|約2,300台のバッテリーと約2,050本のケーブル、通信4社が配送

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エレコムのロゴ。モバイルバッテリーメーカー8社が令和8年熊本地震の避難所へモバイルバッテリーと充電ケーブルを提供

2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

避難所で過ごすことになったとき、水や食料と並んで切実になるのがスマートフォンの充電です。家族の安否を確かめるのも、給水や入浴支援の案内を受け取るのも、いまは手元の端末が入り口になっています。それだけに「コンセントの数が足りない」「ケーブルを持ち出せなかった」という状況は、想像以上にこたえます。

エレコム株式会社は2026年8月4日、モバイルバッテリーメーカー8社が通信事業者の取り組み「つなぐ×かえるプロジェクト」と協力し、熊本地震の避難所へモバイルバッテリーなどの電源機材を提供していると発表しました。提供規模は、モバイルバッテリーが約2,300台、充電ケーブルが約2,050本です。

モバイルバッテリーメーカー8社が避難所へ電源機材を提供

今回の支援を実施しているのは、次の8社です。

・アンカー・ジャパン株式会社
・株式会社INFORICH
・EcoFlow Technology Japan株式会社
・エレコム株式会社
・株式会社オウルテック
・株式会社CIO
・株式会社MOTTERU
・株式会社ユーグリーン・ジャパン

家電量販店やネット通販でモバイルバッテリーを探したことがある人なら、ほとんど見覚えのある名前が並んでいるはずです。普段は同じ売り場で競い合っているメーカー同士が、電源機材の提供という一点で足並みをそろえた形になります。

各社が用意した機材は、メーカーが自力で被災地まで運ぶのではなく、「つなぐ×かえるプロジェクト」に参画する通信事業者を通じて、被災地の避難所などへ配布・設置されます。通信事業者は避難所の通信環境を確保するためにもともと現地で活動しているので、その動線に相乗りできるという考え方です。

支援規模はモバイルバッテリー約2,300台、充電ケーブル約2,050本

公表されている支援の規模は次のとおりです。

支援内容 数量
モバイルバッテリー 約2,300台
充電ケーブル 約2,050本

注目したいのは、バッテリーとほぼ同じ数だけ充電ケーブルが用意されている点です。着の身着のまま避難した人が持っているのはスマートフォン本体だけ、ということは珍しくありません。バッテリーだけ渡されてもケーブルがなければ充電できないので、セットで届く前提になっているのは実際の避難所を知っている設計だと感じます。

なお、ここに挙げた以外の支援内容については、通信事業者各社およびモバイルバッテリーメーカー各社の公式サイトで案内されています。

「つなぐ×かえるプロジェクト」とは

聞き慣れない名前かもしれませんが、通信事業者が共同で運営している社会貢献プロジェクトです。NTTとKDDIが2020年9月に運営を開始し、2024年12月にはソフトバンクと楽天モバイルも参画しました。今回のリリースにNTTグループ・KDDI・ソフトバンク・楽天モバイルの名前がそろって出てくるのは、このためです。

プロジェクトの取り組みは、大きく3つに分かれています。

・大規模災害時に、各社が保有するアセット(事業所、宿泊場所、資材置き場、給油拠点など)を共同で利用し、ネットワーク復旧を相互に支援する
・ケーブル敷設船を活用して通信設備や災害物資を搬送し、船上基地局を展開することで沿岸地域のモバイルネットワーク復旧を早める
・避難所での通信・充電サービスの提供状況を事業者間で共有し、支援を分担する

3つ目の「充電サービスの提供状況を共有する」という部分に、今回のモバイルバッテリー提供がつながっています。競合同士が在庫や配送の状況を持ち寄る枠組みがあるからこそ、8社分の機材をまとめて避難所へ届けられるわけです。

2026年6月に運用が始まった連携協定にもとづく取り組み

今回の支援は、被災してから慌てて立ち上げたものではありません。モバイルバッテリーメーカー各社と通信事業者は2026年5月19日に「大規模災害発生時における被災地への電源確保に関する連携協定」を締結し、2026年6月1日から取り組みを開始していました。

協定で決められている役割分担はシンプルです。メーカー側がモバイルバッテリーと充電ケーブルを調達・提供し、あわせて機材の使用方法・問い合わせ窓口・返却方法を記載したチラシを用意する。通信事業者側が、被災地の要望や被災状況に応じて避難所などへ配送する。この2本立てになっています。

チラシに「返却方法」が含まれているとおり、配られる機材は貸し出しが前提です。避難所で借りて使い、生活が落ち着いたら返す。受け取る側が迷わないように、使い方と返し方を紙で添えるところまで決めてあるのは、実際に配る場面を想像した準備だと思います。

協定の狙いについてエレコムは、メーカー各社が単独では被災地支援を行いにくい場合があること、一方で通信事業者は避難所の通信環境確保のために広く活動していることを挙げています。得意な部分を持ち寄って、避難している人がスマートフォンなどの充電手段を確保しやすくする。それによって家族や知人との連絡、必要な情報の入手をより安心して行えるようにする、という組み立てです。協定の詳細はエレコムの締結リリースで公開されています。

なお、5月の協定締結時に名前が挙がっていたのは7社でしたが、今回の支援には株式会社MOTTERUを加えた8社が参加しています。

ほかの企業からも支援の動きが続いている

熊本地震をめぐっては、電源機材以外の形でも各社が動いています。スマートウォッチやイヤホンを含む自社製品の無償修理と代替機の貸し出しを打ち出したメーカーがあり、アプリの中に寄付の窓口を用意した決済サービスもありました。海外メーカーからは被災地への寄付の表明も出ています。

手持ちの機器が壊れてしまった人にとっては、修理や代替機の情報も生活を立て直すうえで直接役に立ちます。受付期間が決められているものもあるので、対象になりそうな製品を持っている場合は早めに確認しておきたいところです。

手元の備えも、あらためて確認しておきたい

こうした支援は心強い一方で、避難所に届くまでには時間がかかります。まずは自分の手元で、いくつか確かめておきたいことがあります。

・モバイルバッテリーが残量ゼロのまま引き出しに眠っていないか確認する(半年に一度は充電しておく)
・充電ケーブルは持ち出し袋に1本余分に入れておく(本体だけあってもケーブルがなければ充電できない)
・スマートウォッチの充電器は専用形状のものが多いので、防災グッズにまとめて入れておく
・スマートフォンもスマートウォッチもUSB Type-Cで統一できる組み合わせにしておくと、非常時に借りたケーブルでも使える

スマートウォッチはバッテリー持ちが数日単位のモデルも多く、スマートフォンより後回しにされがちです。ただ、緊急地震速報の通知や心拍・睡眠の記録、家族との連絡といった役割を考えると、動き続けてくれたほうが安心なのは間違いありません。

あわせて、モバイルバッテリー本体の扱いにも注意しておきたいところです。リチウムイオン電池は夏場に事故が増える傾向があり、車内への放置や強い衝撃を避けるといった基本的な使い方が、そのまま安全につながります。発火の要因や処分方法までは、エレコムが解説する「モバイルバッテリーを安全に使うための要点」でまとめています。

まとめ

モバイルバッテリーメーカー8社が、通信事業者の「つなぐ×かえるプロジェクト」と協力して、令和8年熊本地震の避難所へモバイルバッテリー約2,300台と充電ケーブル約2,050本を提供しています。2026年5月に締結され、6月1日から動き始めていた連携協定にもとづく取り組みです。

災害時の「充電できない」は、命に直結する情報から人を遠ざけてしまいます。メーカーが機材を出し、通信事業者が運ぶという役割分担があらかじめ決まっていたことで、支援が形になるまでの時間が短くなったのは大きいはずです。私たち自身も、この機会に手元のバッテリーとケーブルを一度見直しておきたいですね。

Source: エレコム株式会社 プレスリリース

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