スマートウォッチ利用者は14.6%、4年半で9.9%から増加|ただし「ほぼずっと着けている」は59.9%のまま変わらず|マイボイスコム調査

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Apple Watch 3機種、HUAWEI WATCH GT Runner 2、Galaxy Watch Ultra、Garmin fenix 7を2列2段に並べた画像

スマートウォッチを使っている人は、日本でどのくらいいるのか。マイボイスコムが2026年8月に実施した調査では、14.6%という結果でした。およそ7人に1人です。

同社は同じ調査を2022年3月にも行っており、そのときは9.9%でした。4年半で4.7ポイント増えたことになります。

ただ、数字を並べていくと、増えた部分より「変わらなかった部分」のほうが目を引きました。順に見ていきます。

利用率は9.9%から14.6%へ

まず全体像です。

項目 2022年3月 / 2026年8月
スマートウォッチを利用している 9.9% / 14.6%
回答者数 10,107名 / 10,827名

年代別では、10代・20代で2割強が使っています。若い層から広がっている構図は前回と同じです。

利用意向のほうは、「利用したい」「やや利用したい」を合わせて約24%。10代・20代では4割弱に上がります。現在使っている人では9割弱が「これからも使いたい」と答えており、いったん使い始めた人はほとんど離脱しない、という読み方ができます。

iPhoneを使っている人では3割強、それ以外では2割強でした。

日本の14.6%という数字は、世界の動きと比べると控えめです。世界のスマートウォッチ市場はこの6年でApple1強からファーウェイ首位へと入れ替わるほど動いており、出荷の主戦場は低価格帯へ移っています。日本はその波が届くのが遅い市場だ、という見方もできます。

よく使う機能は、いまも「時刻の確認」が1位

利用者がよく使う機能です(複数回答)。

機能 利用者に占める割合
時刻の確認 80.7%
歩数計測 64.4%
睡眠記録 4割弱
メールや電話、SNSの着信・受信、アプリの通知 4割弱
心拍数測定 4割弱

1位が「時刻の確認」というのは、当たり前のようでいて示唆があります。センサーや通知が何をどこまで測れるかという話の手前で、多くの人にとってはまず時計として使われているということです。

歩数計測が64.4%と2位に入っているのも同じ方向です。新しい機能より、分かりやすい機能から使われています。

腕に着けたGalaxy Watch Ultra2の文字盤。時刻が大きく表示され、右下に電池残量72%が見えている

高機能なモデルでも、手首で最もよく見られているのは時刻だった(撮影:Smart Watch Life)

この「まず時計」という結果を踏まえると、画面を伏せていても時刻が出ている常時表示(AOD)が、実は一番効いている機能かもしれません。腕を持ち上げないと点灯しないモデルは、その一番よく使う用途で手間が増えることになります。

ガーミンとフィットビットで、使われ方が違う

今回の調査で面白いのは、所有ブランド別の傾向が出ている点です。

Apple Watch 3機種、HUAWEI WATCH GT Runner 2、Galaxy Watch Ultra、Garmin fenix 7を2列2段に並べて撮影した写真

調査ではガーミン所有者とフィットビット所有者で使い方の傾向が分かれた(撮影:Smart Watch Life)

ブランド 他の層より高かった項目
ガーミン所有者 機能は「エクササイズ・運動の自動記録」。利用理由は「運動やトレーニング、体力づくりの管理・サポートのため」が1位。利用場面は「運動・トレーニングをする時」が高く、「外出時」は低い
フィットビット所有者 機能は「睡眠記録」「歩数計測」

ガーミンは運動のときに着ける道具として、フィットビットは日常の記録として使われている。ブランドの性格が、そのまま使われ方に出ています。

裏を返せば、自分がどう使うかが決まっていれば、ブランドはそこから逆算できるということでもあります。運動の記録が主目的ならガーミン、睡眠や歩数を淡々と取りたいならフィットビット、という選び方は、データの上でも筋が通っています。

ただ、ガーミンと一口に言っても中身はかなり幅があります。ランニング向けのForerunner、アウトドア向けのfēnix、日常寄りのvívoactiveでは狙いも価格帯も違うので、シリーズごとの性格を先に押さえておくと迷いません。

「ほぼずっと着けている」は、4年半まったく同じ59.9%

利用場面を前回と並べると、こうなります。

利用場面 2022年3月 / 2026年8月
ほぼずっと身に着けている・持ち歩いている 59.9% / 59.9%
外出時 28.8% / 30.1%

小数点まで一致しています。利用者は1.5倍に増えたのに、そのうち常時着けている人の割合は動いていません。「使う人が増えても、使い方の型は変わっていない」ということになります。

そして、この「ほぼずっと」は70代で比率が高いという結果でした。若い層ほど普及率は高いのに、いったん使い始めたあと生活に溶け込ませているのは高年代層のほうだ、という構図です。健康の記録は毎日続けてこそ意味が出るので、理にかなった使い方とも言えます。

高年代層が着けっぱなしにすることには、別の意味もあります。カリフォルニア大学デービス校の研究では、スマートウォッチを使った高齢者が自分のその日の“頭の冴え”をかなり正確に判断できることが示されました。日々の記録が積み上がるほど、体調の変化に気づける精度は上がります。

「健康管理のため」は63.0%から47.3%へ下がった

使い始めたきっかけ・理由では、目立つ変化がありました。

理由 2022年3月 / 2026年8月
自分の健康状態の管理をするため 63.0% / 47.3%

1位であることは変わりませんが、15ポイント以上下がっています。2026年は「睡眠の質や睡眠状態が管理できる」「自分の体の状態を自動で測定・記録・通知できる」「通知・着信をすぐ確認できる」「運動やトレーニング、体力づくりの管理・サポートのため」が各20%台で続く形でした。

「健康管理」という大きな理由に集中していたものが、睡眠、通知、運動といった具体的な用途に分かれてきた、と読めます。買う理由が細かくなってきたということです。

なかでも睡眠は、この4年半でいちばん語られ方が変わった項目です。スマホを枕元に置いて測るのと、腕に着けて測るのとでは、そもそも見ているセンサーが違います。何を根拠に「眠りの質」と言っているのかを知ってから選ぶと、期待はずれが減ります。

重視するのは、4年半変わらず「価格」と「ブランド」

これから使いたい人が重視する点です(複数回答)。

重視点 割合
本体価格 56.4%
メーカー・ブランド 51.1%
ディスプレイの見やすさ 40.9%

2022年の調査でも「本体価格」「メーカー・ブランド」が5〜6割で最多でした。順位が4年半変わっていません。

この間、センサーは増え、測れる項目も増えました。それでも購入を左右しているのは、いくらなのかと、どこのメーカーなのかです。機能の細かい差が買う理由になるのは、すでに使っている層に限られるのかもしれません。

属性による差もありました。「デザイン・色」は女性30〜50代、「操作のわかりやすさ」は女性50〜70代、「ディスプレイの見やすさ」は高年代層、「健康管理機能の充実度」は70代でやや高くなっています。

ブランドで選ぶ人が5割を超えているという結果は、裏を返せば「どこのメーカーがあるのか分からない」段階で止まっている人が多いということでもあります。日本で買えるスマートウォッチのブランドは、確認できているだけで34あります。名前を知っている数社だけで決めてしまうのは、選択肢としてはかなり狭い状態です。

使いたくない人は、何を理由に挙げたか

調査では自由記述も集めており、全5,706件が寄せられています。公開されたコメントから、いくつか引用します。

使いたい側の理由は、通知と健康が中心でした。

「仕事中に携帯を見れない場面でも緊急の連絡に気がつける」(男性29歳)

「外出時に子供からのラインに気づけるように」(女性44歳)

一方、使いたくない側にはこんな声があります。

「めんどくさい。充電が必要だし見づらいから」(女性52歳)

「あまり必要性を感じたことがない。仕事では着用できないし(保育士)運動もしないし、健康管理的なのもしてないし時間見るだけなら、普通の時計でいいかなと思う」(女性31歳)

充電の手間と画面の見づらさは、実際に使っている側から見ても弱点として残っている部分です。最近は2週間もつ機種も珍しくなくなりましたが、「毎日充電するもの」という印象はまだ強いようです。

職場で着けられない、という指摘も現実的です。利用場面の設問で「ほぼずっと」が6割にとどまっているのも、この層が一定数いることの裏返しでしょう。

調査で挙がった不満に、いまの製品はどこまで答えているか

使いたくない理由として出てきたのは、大きく「充電」「見づらさ」「職場で着けられない」の3つでした。ここは実機で確かめられる部分なので、当サイトで実際に使ってきた範囲から整理します。

調査で挙がった不満 いまの製品の状況
充電が必要で面倒 大型モデルでも週2回程度で足りるものが出ている。省電力に振った機種なら3週間近くもつ
画面が見づらい 常時表示(AOD)が普及し、腕を上げなくても時刻が読める機種が増えた。ただし電池は減る
仕事中に着けられない 画面のないバンド型・ストラップ型・指輪型という選択肢が育ってきた

充電については、実機で1週間追ったGalaxy Watch Ultra2は、常時表示をオンにしたまま1日の終わりで残量65%、18,000歩を歩いた日ですら夕方で50%でした。充電は週2回で足りています。画面の美しさと省電力を両立したHUAWEI WATCH GT 6のように、公称3週間級のモデルもあります。「毎日充電するもの」という前提は、機種を選べば崩せます。

職場で着けられないという声には、別の形の製品が答えを出しつつあります。画面を持たないトラッカーやスマートリングは、腕時計が許されない場面でも記録だけは続けられる道具です。

腕に着けた画面のないストラップ型トラッカー、Amazfit Helio Strap。布製のバンドにオレンジのロゴが入っている

画面を持たないストラップ型。腕時計に見えないので、着用の制約がある職場でも使いやすい(撮影:Smart Watch Life)

実際に使ってみたAmazfit Helio Strapは、画面がないぶん存在感が薄く、睡眠と回復スコアまで取れて17,600円、サブスクも不要でした。時計として使う気がないなら、こちらのほうが合う人はいるはずです。

つまり、調査で挙がった不満の多くは「スマートウォッチ全般の限界」ではなく「選んだ機種の性質」でした。使わない理由として挙げられているもののうち、いくつかはすでに製品側で解かれています。

まとめ

日本のスマートウォッチ利用者は14.6%。4年半前の9.9%から増えましたが、まだ7人に1人です。

一方で、常時装着している人の割合は59.9%で前回とぴったり同じ、重視されるのも4年半変わらず価格とブランドでした。市場は広がっているのに、使い方と選び方の型はほとんど動いていないというのが、この調査から読み取れる姿です。

変わったのは、買う理由が「健康管理」一色から、睡眠・通知・運動へと分かれてきた点。そしてガーミンとフィットビットで使われ方がはっきり分かれている点です。どちらも、選ぶ側にとっては手がかりになります。

Source: マイボイスコム株式会社 プレスリリース/スマートウォッチに関する調査結果(MyEL)/マイボイスコム調べ

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