スマートウォッチを乗り換えても運動記録は移せる|AppleはXML・GarminはFITで書き出し 睡眠スコアは移らない

Garminに関するイメージ画像

英国のテックメディアTechRadarは2026年10月25日、フィットネストラッカーやスマートウォッチを別のメーカーに乗り換えるときに、運動や健康の記録を失わずに移す方法を解説しました。取り上げたのはApple、GoogleのFitbit(Google Health)、Garmin、Stravaの4つです。

同じメーカーの新しいモデルに買い替えるだけなら、記録はアカウントごと引き継がれます。手間がかかるのは別のメーカーに乗り換えるときで、古い記録を書き出して新しいサービスに読み込む作業が要ります。この記事では、乗り換えのときに何が移せて何が移せないかと、Apple・Google Health・Garmin・Stravaで記録を書き出す手順を紹介します。

他社に乗り換えるなら「控え」「同期」「読み込み」の3つに分けて考える

TechRadarによると、GarminからGarminへ、Apple WatchからApple Watchへの買い替えは、同じアカウントを使うため短い時間で済みます。Apple Watchどうしの機種変更なら、新しいモデルとペアリングしてバックアップから復元すれば、記録はそのまま引き継がれます。

一方、たとえばGarminのForerunnerからCOROSのPACE 4に乗り換える場合は、Garmin側でデータを書き出し、COROS側に読み込む作業が必要になることがあります。TechRadarは乗り換えの作業を次の3つに分けて考えるよう勧めています。

・データの控えを取る
・これからの運動記録をアプリ間で同期する
・過去の記録を新しいサービスに読み込む

ワークアウトのような一般的な運動記録は移せることが多い一方で、睡眠スコアや準備度(Readiness)、負荷(Strain)のようなメーカー独自の指標は、計算のしかたが各社で違うため移せないことが多いとしています。乗り換える前に、新しいウォッチのアプリがどのファイル形式と過去の記録に対応しているかを確かめておくと、あとで困りません。

最初に古いウォッチを同期して、データを書き出しておく

作業の前に、古いウォッチをスマートフォンのアプリと同期して、最近のワークアウトや測定値をアプリ側に送っておきます。

多くのサービスは、アカウントのデータをまとめて書き出すか、ワークアウトを1件ずつファイルにして書き出せます。書き出したファイルは、パソコンや自分専用のクラウドストレージなど、あとで取り出せる場所に保存しておきます。

ワークアウトのファイルは、FIT、TCX、GPXといった形式で書き出されるのが一般的で、形式によって残る情報が違います。TechRadarは、移行がうまくいったと確かめるまでは古いアカウントを残し、古いウォッチもリセットしないよう勧めています。

Apple Watch:買い替えはiCloudで引き継ぎ、他社へは「すべてのヘルスケアデータを書き出す」

Apple Watchから新しいApple Watchに買い替える場合、「ヘルスケア」アプリのデータはiCloudに保存されているので、同期がオンになっていれば引き継がれます。同期の設定は、iPhoneの設定アプリで自分の名前をタップし、「iCloud」→「すべてを表示」→「ヘルスケア」と進んだ画面の「iPhoneと同期」で確かめられます。新しいApple Watchをペアリングするときに、以前のバックアップから復元して設定を引き継ぐこともできます。

他社のウォッチに乗り換える場合は、データを書き出します。「ヘルスケア」アプリで「概要」を開き、右上の写真またはイニシャルをタップして「すべてのヘルスケアデータを書き出す」を選ぶと、XML形式のファイルとして保存や共有ができます。ヘルスケアデータの共有や書き出しの手順は、別の記事でも画面の流れに沿って紹介しています。

ただし、書き出したXMLファイルが、ほかのメーカーのアプリでそのまま読み込めるとは限りません。TechRadarは、COROSのように、サードパーティのアプリを使ってAppleの過去のワークアウトを移せるサービスもあるとしています。

Fitbit・Google Health:同じGoogleアカウントなら履歴は残り、書き出しはGoogle Takeoutで

FitbitアプリはGoogle Healthアプリに刷新され、2026年5月から順次切り替わっています。Pixel Watch 5のような新しいモデルに買い替える場合も、同じGoogleアカウントを使えば過去の記録はそのまま見られます。

控えを取るには、Google Takeout(Googleデータのダウンロード)で「Google Health」を選んで書き出します。Googleのヘルプによると、アクティビティ、エクササイズ、睡眠、心拍数などのデータのコピーを書き出せます。GPSを使ったワークアウトは、Google Healthアプリの「フィットネス」タブで記録を開き、その他アイコンから「エクスポート」を選ぶと、TCX形式のファイルで1件ずつ保存できます。

Androidのスマートフォンどうしでアプリ間のデータを受け渡すには、ヘルスコネクトを使います。Android 14以降なら、「設定」→「セキュリティとプライバシー」→「プライバシー」→「ヘルスコネクト」と進み、「アプリの権限」で、どのアプリにどのデータを読ませるかを選べます。アプリによっては、受け取る側のアプリから連携を始める必要があります。

注意したいのは、ヘルスコネクトでつないだアプリが読めるのは、原則として過去30日間のデータと、それ以降の新しいデータだという点です。つないだだけで何年分もの記録が新しいアプリに入るわけではありません。iPhoneを使っている場合は、対応するデータをAppleの「ヘルスケア」経由で共有できるとTechRadarは説明しています。

Garmin:Garmin Connectから1件ずつか、アカウントごとまとめてエクスポート

Garminの新しいモデルに買い替える場合、記録はGarmin Connectのアカウントに残っているので、移す作業は要りません。

他社に乗り換える場合は、パソコンのブラウザでGarmin Connectにサインインし、左のメニューの「アクティビティ」から「全て」を選び、書き出したいアクティビティを開きます。右上の歯車アイコンを選ぶと、GPXやTCX、元のファイル(多くはFIT形式)などの書き出し形式を選べます。

何年分もの記録をまとめて書き出したい場合は、Garminアカウントのデータ管理のページで「データのエクスポート」→「データエクスポートのリクエスト」と進みます。ダウンロード用のリンクはメールで届き、Garminのヘルプによると通常は48時間以内、長いと30日かかることがあります。

書き出したワークアウトのファイルは、COROSのTraining Hubのような対応サービスに読み込めます。ただし、毎日の健康の測定値やGarmin独自の回復の指標は、移せない可能性が高いとTechRadarは書いています。

Strava:運動記録をメーカーをまたいで1か所に残せるが、健康データ全体は残らない

ウォッチを乗り換えることがある人にとって、StravaはTechRadarが「一番の味方」と呼ぶサービスです。ランニングやサイクリングなどの記録を、メーカーが変わっても1か所に何年分も残しておけます。ただし、Appleの「ヘルスケア」やGarmin Connectのように、健康の記録全体を残すためのサービスではありません。

ウォッチをつなぐには、Stravaアプリの設定から、使っているメーカーのアプリやデバイスとの接続を選び、案内に沿って進めます。接続しても、古いアクティビティが自動で読み込まれるとは限らないので、過去の記録は別にアップロードします。

パソコンでStravaにログインし、画面右上のオレンジ色の「+」アイコンからファイルのアップロードを選ぶと、書き出したFIT、TCX、GPXのファイルを読み込めます。Stravaのヘルプによると、1ファイル25MBまでで、一度にアップロードできるのはサブスクリプションの会員が25ファイル、無料の会員が15ファイルです。

ウォッチからStravaへの連携は便利な一方、Stravaへの同期が止まる不具合が起きたこともあります。乗り換えの直後は、新しい記録がきちんと届いているかも見ておきましょう。

移したあとは記録の抜けと重複を確かめ、古いアカウントはしばらく残す

作業が終わったら、新しいアプリで最近のワークアウトを開き、古いアプリの記録と見比べます。ルートや心拍数が抜けていないか、メーカー独自の指標がどこまで移ったかを確かめます。

いくつものサービスを同時につないでいると、同じワークアウトが二重に登録されることがあります。また、長い期間の傾向は、ウォッチによって測り方が違うため、乗り換えの前後でずれて見えることもあります。

TechRadarは、すべてに納得できるまで古いアカウントを残し、書き出したデータも安全な場所に保管しておくよう勧めています。

ウォッチを乗り換えても、手順を踏めば何年分もの運動記録を手放さずに済みます。Apple Watchの機種変更やSuicaの移し方、健康データの扱いのルールなど、乗り換えのときに読みたい記事を下にまとめました。

Source: TechRadar

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