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2026年10月2日、米国のテック系メディアHow-To Geekが公開した記事で、メーカーの公式アプリの代わりにスマートウォッチとスマホをつなぐ無料アプリ「Gadgetbridge(ガジェットブリッジ)」を紹介しました。スマートウォッチは、スマホに入れる公式アプリ(コンパニオンアプリ)がなければ通知も設定もデータの同期もできません。各社が約束しているアップデート期間はスマートウォッチのアップデート期間は何年かで一覧にしています。
この記事では、Gadgetbridgeでできること、日本で売られている主なブランドの対応状況、使う前に確認したい注意点を、Gadgetbridgeの公式サイトとF-Droidの配布ページで確かめながら紹介します。iPhoneでWear OSウォッチを使うためのアプリ「SyncWear」も取り上げます。
公式アプリが止まるとスマートウォッチは通知も同期もできなくなる

How-To Geekの記事は、普通の腕時計と比べたときのスマートウォッチの弱点を「寿命の短さ」だと指摘しています。多くの機種はソフトウェアのサポートを数年しか約束しておらず、本体の操作や同期を担う公式アプリも、いつ動かなくなるか分からないためです。
日本でも、Galaxy Watch 5のOS更新は2026年12月31日までと、機種ごとに更新の期限が決まっています。サポートが終わってもすぐに使えなくなるわけではありませんが、スマホのOSが新しくなるにつれて公式アプリが対応しなくなる心配は残ります。そうしたときの選択肢として紹介されたのが、メーカーに頼らずにウォッチとつなぐGadgetbridgeです。
Gadgetbridgeは公式アプリなしでウォッチとつなぐ無料のAndroidアプリ

Gadgetbridgeは、スマートウォッチやスマートバンド、イヤホンなどを、メーカーのアプリを使わずにAndroidスマホとつなぐための無料のオープンソースアプリです。公式サイトは「Androidアプリ」と明記しており、iPhone版はありません。
配布は、オープンソースのアプリだけを集めたアプリストア「F-Droid」で行われていて、通常版はGoogle Playにはありません。F-Droidの配布ページによると、2026年9月16日に追加された最新版は0.94.0で、Android 6.0以降で使えます。
プライバシー面の特徴は、インターネットに接続する権限(INTERNET)を持たない設計になっていることです。公式サイトは、これによって集めたデータをメーカーのサーバーにも外部にも送れないと説明しています。2026年に追加された別アプリ「Internet Helper」を入れて許可した場合だけ、Pebbleのアプリ更新など一部の機能でネットを使えますが、既定ではオフです。日常の利用にメーカーのアカウントは必要ありません。健康データの扱いが気になる人は、健康データをE2E暗号化しているメーカーを調べたEFFの調査もあわせて読んでみてください。
対応ブランドはAmazfit・Xiaomi・HUAWEI・Garmin・CASIOなど Galaxy WatchとFitbitは一覧にない

How-To Geekは、すべてのスマートウォッチが対応しているわけではないので、まず公式の対応機種一覧を確認するよう勧めています。日本で売られている主なブランドについて、2026年10月3日時点のGadgetbridgeの対応機種一覧を整理しました。対応度は公式の表記にもとづいています。
| ブランド | 一覧にある主なモデル(掲載数) | 公式の対応度と導入時の注意 |
|---|---|---|
| Amazfit | Balance、Active、Bip、GTR、GTS、T-Rex、Cheetah、Helio Strapなど(58機種)。スマートリングのHelio Ringも掲載 | 多くが「Highly supported(主な機能はほぼ使える)」。一部の新しいモデルは試験的な対応。公式アプリで取り出す認証キーが必要 |
| Xiaomi | Mi Band 1〜10、Redmi Watch、Redmi Smart Band、Xiaomi Watch S1〜S4など(40機種) | Mi Band 8までは多くが「Highly supported」。新しいモデルは「Mostly supported(日常の基本機能は使える)」や試験的な対応が中心。Mi Band 4以降は認証キーが必要 |
| HUAWEI(Honor含む) | HUAWEI Band、WATCH FIT〜FIT 5、WATCH GT〜GT 7、WATCH D2、WATCH Ultimateなど(63機種) | 多くが「Mostly supported」。WATCH 4・WATCH 5は「Partially supported(重要な機能が欠けている)」で試験的。公式アプリなしでペアリングできる |
| Garmin | Forerunner、fēnix、Venu、Instinct、Enduro、Descentなど(154機種) | Forerunner 165・255・265・570・965・970、fēnix 6〜8、Venu 3・4、Instinct 2・3などは「Mostly supported」。古いモデルは「Partially」、新しいモデルは試験的な対応が多い |
| CASIO | G-SHOCKのGBD-200、GBD-H1000、GBX-100、GW-B5600、EDIFICEのECB-S100など(11機種) | GBD-200は「Highly supported」、ほかは「Mostly supported」。接続が切れやすく、再接続のたびにウォッチ側の設定がGadgetbridgeの内容で上書きされる |
| Sony(wena) | wena 3 | 「Highly supported」。ただしiD・QUICPayなどのおサイフ機能、Alexa、Qrio、Riiiverは使えない。公式アプリより電池の減りが速いとの記載あり |
| Pebble | Classic、Time、Time Round、Time 2、Pebble 2 Duoなど(8機種) | すべて「Highly supported」。公式アプリなしでペアリングできる |
| Nothing(CMF) | CMF Watch Pro、CMF Watch Pro 2、CMF Watch Pro 3 | 初代Proは「Highly supported」で認証キーが必要。Pro 2は「Mostly supported」、Pro 3は試験的な対応 |
| Withings | Steel HR | 対応はしているが、使える機能の検証情報はまだない |
一方、サムスンのGalaxy Watchは一覧にありません。How-To Geekも「放置されたTizenの旧機種も含めて非対応」と書いており、サムスン製品で載っているのはイヤホンだけです。Fitbit、Google Pixel Watch、Apple Watch、SUUNTO、COROSも一覧にありません。Polarは胸に巻く心拍センサーのH9とH10だけで、Polarの腕時計型モデルは載っていません。
日本の読者に関係が深いのはwena 3です。公式の一覧には「製造は終了しており、公式のサポートは今後数年で段階的に終わる」と書かれています。wena 3のこれまでの経緯はSonyのwenaが終わるその頃にで紹介しました。
ダッシュボードは歩数・活動時間・睡眠を24時間の円で表示し 複数ブランドのデータをまとめて見られる

How-To Geekによると、Gadgetbridgeのメイン画面(ダッシュボード)には、その日の歩数、活動した時間、移動した距離、前の晩の睡眠時間が表示されます。歩数や睡眠、活動時間は24時間の円グラフに並ぶので、1日のどの時間帯に動いていたか、どのくらい眠れたかがひと目で分かります。
公式サイトの説明では、円グラフは睡眠を青、Gadgetbridgeが検出した活動を緑、ウォッチが記録した運動を橙で塗り分けます。12時間表示にも切り替えられます。ダッシュボードに並べられる項目には、歩数・距離・活動時間・睡眠時間のほか、睡眠スコア、心拍変動(HRV)、SpO2、ストレス、VO2 max、体重などがあり、ウォッチが対応していれば表示できます。細かく見たいときは、推移をグラフで確認できます。
1台のスマホに複数のウォッチやバンドを同時につなげるのも特徴です。ブランドごとに公式アプリを入れて動かし続ける必要がなく、How-To Geekはその分スマホの電池の消費も抑えられると書いています。違うブランドの端末のデータを1か所で見られるのもGadgetbridgeならではです。
ただし、How-To Geekも「ウォッチのすべての機能が使えるとは期待しないこと」と書いているとおり、公式アプリと同じことができるわけではありません。通知の転送や音楽の操作、天気の表示などは機種によって使える範囲が違います。
使う前に確認したい4つの注意点

求められる権限が30種類を超える
How-To Geekの記者は、Gadgetbridgeは今まで入れたどのアプリよりも多くの権限を求めてきたと書いています。F-Droidの配布ページには、バックグラウンドでの位置情報、通話履歴、連絡先、SMSの送受信、カレンダーなど、30種類を超える権限が並んでいます。
公式サイトは、通知や着信の転送など機能が多いためだと説明しています。位置情報は、近くのBluetooth機器を探すときにAndroidの仕組みとして必要になるもので、運動時にスマホのGPSの位置をウォッチへ渡すのにも使われます。どの権限を許可するかは、使いたい機能と照らし合わせて決めてください。
Amazfit・Xiaomiは公式アプリで「認証キー」を用意する必要がある
公式サイトのペアリング手順によると、機種によっては接続時に「KEY REQUIRED」と表示され、認証キーを入力しないとつなげません。AmazfitやXiaomiの新しいモデル、Fossil、初代CMF Watch Proが当てはまります。
認証キーはメーカーのサーバーに保存されていて、手元では作れません。一度Zepp・Mi Fitnessなどの公式アプリとメーカーのアカウントでウォッチをペアリングしてから、キーを取り出す手順が必要です。公式アプリが使えるうちに済ませておくことになります。手順は機種ごとに違うので、公式サイトの説明(Huami/Xiaomi server pairing)を確認してください。HUAWEI・Pebble・Garmin・CASIOは、公式アプリなしでペアリングできると案内されています。ただしHUAWEIは、一度公式アプリにつないだ機種だと、初期化するかアカウントIDを入力する必要があります。
どの機種でも、Gadgetbridgeに追加する前に、スマホのBluetooth設定からウォッチのペアリングを解除し、公式アプリをアンインストールしておくことが勧められています。
メーカーの保証やサポートの対象外になる可能性がある
Gadgetbridgeはメーカーが提供するアプリではありません。使ったことで不具合が起きた場合、メーカーの保証やサポートの対象外になる可能性があります。CASIOのように再接続のたびにウォッチ側の設定が上書きされる機種や、wena 3のように電池の減りが速くなるとされる機種もあります。
データはスマホのGadgetbridgeの中に保存され、メーカーのクラウドには送られません。そのぶん、スマホを買い替えるときや消してしまったときに備えて、アプリのデータ管理メニューから書き出しておく必要があります。
F-Droidから入れるには「不明なアプリのインストール」の許可が必要
F-Droidはブラウザからダウンロードして入れるため、Androidの設定で、ブラウザなどに「不明なアプリのインストール」を許可する必要があります。F-Droidの配布ページは、GadgetbridgeのAPKファイルを直接ダウンロードして入れると更新の通知が届かないため、F-Droidのアプリ経由で入れるよう勧めています。
iPhoneでWear OSウォッチを使うなら有料アプリ「SyncWear」 Google Playで3,700円

GadgetbridgeはAndroid専用なので、iPhoneでは使えません。How-To Geekは、iPhoneに乗り換えたけれどWear OSウォッチを使い続けたい人向けに「SyncWear」を紹介しています。開発者によると、AppleはiPhoneとWear OSウォッチの接続をサポートしておらず、SyncWearはその間をつなぐアプリです。iPhone側にアプリは要らず、ウォッチにSyncWearを入れてiPhoneとつなぎます。
日本のGoogle Playでも配信されていて、価格は3,700円(税込、2026年10月3日時点)です。How-To Geekはオープンソースのアプリと紹介しています。Google Playの説明に挙がっている主な機能は次のとおりです。
・iPhoneの通知をウォッチで受け取る
・電話の着信をウォッチで知らせる
・iPhoneの画像をウォッチに送って表示する
・iPhoneの連絡先をウォッチに同期する
How-To Geekは音楽などのメディア操作もできると書いていますが、Google Playの説明では「今後の改善点」に入っています。歩数や睡眠などの活動量の記録はありません。また、Wear OSウォッチの最初のセットアップにはAndroidスマホが必要です。Google Playのデータセーフティ欄には、開発者の申告として「データは収集されません」「第三者と共有されるデータはありません」と書かれています。TicWatchのように米国市場から消えつつあるWear OSウォッチを手元に残している人にとっても、使い道を広げる選択肢になりそうです。
まとめ

Gadgetbridgeは、メーカーの公式アプリの代わりにスマートウォッチとAndroidスマホをつなぐ無料のアプリです。Amazfit、Xiaomi、HUAWEI、Garmin、CASIO、wena 3、Pebbleなどが対応機種一覧に載っており、歩数や睡眠を24時間の円グラフで見られます。複数ブランドの端末を1つのアプリでまとめて管理でき、データを外部に送らない設計です。
一方で、Galaxy WatchやFitbit、Apple Watchは対象外で、求められる権限も多く、機種によっては公式アプリで認証キーを用意する必要があります。メーカーの保証やサポートの対象外になる可能性もあるので、対応一覧と注意点を確認したうえで試してください。How-To Geekの記者は、Pebbleを除けば多くのメーカーはウォッチを長く使えるよう手助けすることに関心がない、と見ています。そのPebbleの最新の動きは復活のPebbleがCES 2026で存在感で紹介しています。
Source: How-To Geek
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