Apple、AIヘビーユーザー向けにiCloud+の上位プランを用意へ|ティム・クックCEOが決算説明会で表明、Siri AIは無料のまま【海外ニュース】

AI・生成AI

公開日:

Apple Watchに関するイメージ画像

AIを使えば使うほどお金がかかる、という料金体系がAppleにも来るかもしれません。海外メディアのMacRumorsが2026年7月30日に報じたところによると、Appleのティム・クックCEOが同日の決算説明会で、AIを多く使いたい人向けにiCloud+の上位プランを用意する考えを示しました。まだ具体的な金額は出ていませんが、「AIは全部込みで無料」という前提が少しずつ変わりはじめている話として、Apple Watchユーザーにも関わってくる内容です。

ティム・クックCEOが決算説明会で語ったこと

発言があったのは、2026会計年度第3四半期の決算説明会です。同じ説明会ではウェアラブル部門が2四半期連続で増収になったことも報告されています。クック氏はAIの計算コストについて聞かれ、次のように答えています。

「計算コストという意味では、私たちにとってはまだ明らかに初期段階であり、完全な計画があるとは言いたくありません。ただ、AIをたくさん使いたいという人は出てくると考えていますし、iCloud+で何らかのアップグレードの選択肢を用意することになるでしょう。iCloud+のプランを上に買い上げていける形です。それがどれくらい受け入れられるかは、これから見ていきます」

「完全な計画があるとは言いたくない」と前置きしつつ、上位プランを用意すること自体はかなりはっきりと語られています。裏を返せば、生成AIの処理をクラウド側で走らせるコストは、Appleほどの企業でも「使い放題」で吸収し続けるのが難しい水準になってきた、ということでもあります。

WWDCの時点で「1日あたりの上限」は示されていた

この話は今回いきなり出てきたわけではありません。AppleはWWDCで次世代のApple Intelligenceを発表した時点で、画像生成機能のImage Playgroundなどに1日あたりの利用上限を設けることを明らかにしており、上限を超えて使いたい場合はiCloud+のプランを通じて利用枠を広げられるとしていました。

今回のクック氏の発言は、そこからもう一歩進んで、AI利用のためのiCloud+アドオン、つまりAI利用枠そのものを買い足すようなプランが用意される可能性を示唆しています。ストレージ容量のついでにAI枠が増える形なのか、AI枠だけを買い足せるのか、その設計はまだ分かりません。

Siri AIは無料のまま。Apple Watchユーザーへの影響は

気になるのは「どこまでが無料なのか」という線引きですが、現時点でSiri AIのような機能は引き続き無料で使えると見られています。有料化の対象になりそうなのは、画像生成のように1回ごとの計算コストが重い機能です。

Apple Watch側から見ると、watchOS 27で使えるようになるSiri AIは、いまのところ課金の話とは切り離して考えてよさそうです。手首で話しかけて予定を確認する、メッセージを返す、といった日常的な使い方が突然有料になるわけではありません。

ただし長い目で見ると、ウェアラブルのAI機能は「常に身に着けている端末が、常時なんらかの推論を回す」方向に向かっています。1日あたりの上限という考え方がApple製品に定着すれば、将来的にApple Watchの高度な機能がその枠の中で扱われる可能性は否定できません。今回の発言は、その入り口を確認しておく材料と言えます。

価格が見えてくるのは9月か

Appleは、AI利用枠を広げるためにいくらを課金するのかを一切明らかにしていません。MacRumorsは、その情報が出てくるとすれば9月のiOS 27公開のタイミングではないかと見ています。

iCloud+はすでに2026年7月に日本を含む8カ国で値上げされたばかりで、そこにAI向けの上位プランが乗る形になります。ストレージのために契約していた人にとっては、プラン構成そのものが分かりにくくなる懸念もあり、9月の発表内容は丁寧に確認しておきたいところです。

まとめ

ティム・クックCEOの発言は、「AIをたくさん使う人からは相応にいただく」という方向をAppleが明確に示したという点で、金額が未定でも十分に意味のあるものです。すでに他社でも、Google Oneの「AI Pro」プランに使用量の上限とAIクレジット制度が導入されるなど、AIサービスの利用量に線を引く動きが広がっており、Appleもその流れに沿った形になります。

スマートウォッチのユーザーとして押さえておきたいのは、日常的な音声アシスタントの利用は当面無料が前提だという点と、そのうえでAI機能の「重さ」によって料金が分かれる時代に入りつつあるという点の2つです。具体的な金額は9月の発表を待つことになりますが、iCloud+の契約内容を一度確認しておくとよいタイミングかもしれません。

Source: MacRumors(画像はイメージです/出所Unsplash)

あわせて読みたい関連記事

今回の上位プランの土台になる、7月のiCloud+値上げの中身はこちらで整理しています。

Apple、iCloud+を日本など8カ国で値上げ|50GBは月150→180円、全プラン約20%アップ(2026年7月)

Apple Watchで使えるSiri AIが何をしてくれるのかは、こちらで詳しく取り上げました。

Apple Watchは「世界で最も使われるウェアラブルAI」になるか|watchOS 27のSiri AIで何ができるのか

手持ちのApple WatchがSiri AIに対応するかどうか、境界線を知りたい方はこちらへ。

Apple Watch Series 6〜8・SE 2・初代Ultraはなぜ「watchOS 27のSiri AI」が使えないのか|Apple幹部2名が語った電力・性能の壁

今回の利用上限の前提になっている、次世代Apple Intelligenceの発表内容はこちらです。

Apple、次世代Apple Intelligenceを発表 ─ Siri AI、写真の空間リフレーム、Image Playgroundなど“毎日の体験”を一新

AIの利用量に線を引く動きは他社が先行しています。比較の材料にどうぞ。

Google One「AI Pro」プランに使用量上限とAIクレジット制度が導入。2026年5月20日から適用開始

ウェアラブル部門の業績もあわせて押さえておくと、Appleの現在地がつかみやすくなります。

Appleのウェアラブル部門が2四半期連続プラス、前年比6.5%増に加速【2026年4〜6月期決算】

海外メディア発のニュースはタグページからまとめて追えます。

海外ニュースの記事一覧

 はじめての方・記事の探し方に迷った方へ
記事が多くて迷ったら、 記事の探し方ガイド から目的別に読めます。

※本記事のリンクから商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームより当サイトに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報になります。
     

関連記事