Polar(ポラール)は心拍計測のパイオニアとして培った精度とコーチング機能を武器に、ランナーのためのVantage/Pacer、山岳・トレイルに強いGrit X2、日常の健康管理に便利なIgnite/Uniteと、目的別に選びやすいラインナップを揃えています。
本記事では現在日本で入手しやすい主要8モデル(Vantage M3/V3、Grit X2 Pro/Grit X2、Ignite 3、Pacer/Pacer Pro、Unite)の特徴と価格を整理し、用途別の選び方をわかりやすく解説します。
Polarとはどんなブランド?
心拍トレーニング製品の世界的企業。多様なスポーツに対応
もともとは心拍計測器で有名だったPolar(ポラール)。その強みを活かし、心拍計測の精度とトレーニングガイドが優秀なスポーツスマートウォッチを多数展開しています。ランニングやサイクリングなどの競技志向から、日常のフィットネスや睡眠分析、近年はアウトドアまでラインナップが拡大。購入候補で競合となるのは同じくランニングに強いGarminなどです。
Polarの現行主要モデルと価格(編集部調べ)
現行の主力は「ラン&マルチスポーツ」のVantage、「アウトドア」のGrit X2、「フィットネス&ヘルス」のIgnite/Unite、「ラン特化」のPacerの4系統です。
価格は、Vantage M3が69,300円、フラッグシップのVantage V3が93,500円、タフ仕様のGrit X2 Proは121,000円から、ベーシックなGrit X2は75,900円、日常重視のIgnite 3は53,900円、軽量ラン向けPacerは29,700円、上位のPacer Proは53,900円、シンプル派のUniteは27,500円となっています(いずれも税込)。
モデル別詳説|用途別の選び方
Vantage(ラン&マルチスポーツ)
ポイント:本格的に走力を伸ばしたいランナーやトライアスリートに向く中~上位シリーズです。Polar独自のスマートコーチングやテスト機能が充実し、世代によってはデュアルバンドGPSにも対応するなど、測位と分析の両面で強みがあります。
Vantage V3(¥93,500)
フラッグシップ。Elixirセンサーと有機EL、オフライン地図に対応
次世代センサー「Polar Elixir™」を搭載し、手首心拍の精度を高めつつ、SpO2や皮膚温も計測できます。高輝度の有機EL大画面と強化されたCPU/メモリにより操作は軽快。Komoot連携のルートナビを含むオフライン地図に対応し、トレーニングは最大61時間、省電力では最大140時間とバッテリーも万全です。
Vantage M3(¥69,300)
オールラウンダー。軽量×高精度で日々の練習を底上げ
日常のジョグからポイント練習まで使いやすい中核モデルです。スマートコーチングや睡眠・自律神経の分析に対応し、GPSと心拍計測は必要十分。価格と性能のバランスに優れています。
過去のモデルのレビューはこちら!
Grit X2(アウトドア)
ポイント:登山やトレイル、MTBなど屋外での長時間アクティビティに特化。堅牢さと測位精度、スタミナに優れ、VAM(平均登坂速度)やブレッドクラム、オフライン地図など、現場で役立つナビ&計測がそろいます。
Grit X2 Pro(¥121,000~)
MIL-STD-810H準拠のタフさ。有機EL×サファイア、デュアルバンドGPS
最新ミルスペック準拠のボディにサファイアガラスと有機ELを採用して視認性を向上。新設計アンテナのデュアルバンドGPSで測位精度を高め、USB-Cの高速充電にも対応します。ブレッドクラムやVAM、SpO2、Hill Splitter、FuelWise、天気やコンパスなどアウトドア機能が充実。Titanは航空宇宙産業用チタンベゼルで軽量かつ高耐久です。
Grit X2(¥75,900)
アウトドア入門の決定版。必要機能を絞って手に取りやすく
地図や登坂関連の指標など、屋外で効く機能を押さえながら価格を抑えたい人に向きます。まずは山でも安心できる一本を、というニーズに応えます。
Ignite(フィットネス&ヘルス)
ポイント:軽量スリムで日常に溶け込むヘルスケア寄りシリーズ。睡眠・自律神経の可視化や体内リズムガイドが強みで、運動習慣づくりを後押しします。
Ignite 3(¥53,900)
有機EL×35gの軽さ。SleepWiseで生活を最適化
鮮やかな有機EL、デュアルバンドGPS、Polar Precision Primeの心拍計測を搭載。睡眠・自律神経分析に加え、SleepWise体内リズムガイドが一日の動き方を提案します。
Pacer(ラン特化/軽量)
ポイント:必要十分な機能を軽量ボディにまとめた、はじめてのGPSランウォッチに最適なシリーズです。
Pacer(¥29,700)
エントリーの最有力。基本機能を過不足なく
心拍・距離・スピード・ラップに加え、FuelWiseや睡眠/自律神経分析、ウォーキングテストまで網羅。最初の一本として迷いにくい選択肢です。
Pacer Pro(¥53,900)
手首でランニングパワー。ルートガイドも欲しい人に
41gの軽さで35時間のGPS連続記録に対応。Hill Splitterやランニングパフォーマンステスト、三大栄養素別消費分析など、レース志向のランナーが欲しい機能がそろいます。実機レビューはこちら。
Unite(¥27,500)
スマホGPS連携で手軽に。軽快・シンプル派へ
本体は軽量で、睡眠と自律神経の可視化を中心に、日々のアクティビティ管理をシンプルに続けたい人に向きます。
どれを選ぶ? 用途別の選び方
フルマラソンや自己ベスト更新を狙うなら、センサー精度と地図・バッテリーに余裕のあるVantage V3が最有力です。練習~レースまで広く使え、トレーニングの質を一段引き上げてくれます。価格を抑えつつ日々の強化を図るならVantage M3がコストパフォーマンスに優れます。
登山・トレイル・グラベルなどアウトドア中心なら、堅牢性とオフライン地図を備えたGrit X2 Proが安心。チタンのTitanは軽量性も魅力です。まずは価格を抑えて山で使える一本が欲しい場合はGrit X2が狙い目です。
日常の健康管理とライトな運動が中心ならIgnite 3。軽くて画面が見やすく、睡眠と自律神経の可視化、体内リズムガイドで生活も整えやすくなります。さらにシンプルに始めたい人はUniteが続きます。
はじめてのGPSランウォッチとしてはPacerが最適です。必要な計測が揃い、価格も手頃。将来はルートガイドや手首パワー計測まで使い込みたいなら、最初からPacer Proを選ぶと買い替えが不要です。
表示・装着感の好みも重要です。屋外での視認性や文字盤の情報量を重視する人は有機EL搭載のVantage V3/Grit X2 Pro/Ignite 3に満足しやすいでしょう。一方、できるだけ軽くて邪魔にならない装着感を重視するならPacer系やUniteが向きます。
最後のひと押しは、よく使う競技種目・活動時間・地図の必要性の3点で決めるのがおすすめ。レースや長時間の山行が多いならバッテリーと地図重視(Vantage V3/Grit X2 Pro)、日常+週末ラン中心なら軽量でコスパの良い中核モデル(Vantage M3/Pacer Pro/Pacer)、まずは生活改善と運動習慣づくりからならヘルス寄り(Ignite 3/Unite)を選ぶ、と考えると迷いにくくなります。
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