Appleは2025年12月9日、日本国内で「衛星経由のメッセージ」機能の提供を正式に開始しました。この機能を使うと、iPhone 14以降、またはApple Watch Ultra 3のユーザーは、携帯電話やWi-Fiの電波が届かない場所でも、衛星を介してメッセージを送受信できます。
山岳地帯やアウトドア、災害時の通信途絶など「圏外」でのコミュニケーションを大きく変えるアップデートで、Appleがこれまで提供してきた「衛星経由の緊急SOS」「衛星経由の“探す”」に続く新機能となります。
圏外でもメッセージが送れる。仕組みは?


ユーザーが圏外でメッセージを送ろうとすると、画面に「衛星に接続しますか?」といった案内が表示され、最寄りの衛星の方向を示してくれます。iPhoneのロック画面やメッセージアプリからそのまま接続でき、iMessageとSMSの送受信に対応します。
メッセージはエンドツーエンドで暗号化され、プライバシーにも配慮されています。
Apple Watch Ultra 3でも利用可能

Apple Watch Ultra 3では、watchOS 26以降で本機能を利用でき、iPhoneが近くになくても、衛星通信を補助する条件を満たせばSMSの送受信ができます。
アウトドア用途が多いUltraシリーズのユーザーにとっては、特に大きなメリットとなりそうです。
既存の衛星機能もさらに強化
今回のメッセージ機能追加により、日本では次の3つの衛星機能が利用可能になりました。
・衛星経由のメッセージ
・衛星経由の緊急SOS
・衛星経由の「探す」で位置共有
たとえば緊急SOSでは、圏外の環境でも緊急通報サービス宛てにテキストで状況を伝えたり、家族へ通知を送ることができます。
対応デバイスと注意点
本機能は以下のユーザーが対象です。
・iOS 18以降を搭載した iPhone 14 以降
・watchOS 26 以降を搭載した Apple Watch Ultra 3
なお、衛星通信は環境(空が開けているかどうかなど)によって接続時間が変動し、利用にはキャリア契約が必要です。SMSの送受信には、条件によって通信料が発生する可能性があります。
まとめ:災害大国・日本でこそ価値が高いアップデート
携帯電話の圏外環境が残る日本では、災害時やアウトドア用途において「衛星経由のメッセージ」機能は大きな安心材料となります。
Appleはすでに衛星SOSや位置共有を展開しており、今回の追加により、同社の衛星ネットワーク活用はより日常的なコミュニケーションに広がります。
今後のアップデートで、さらに使い勝手が向上していく可能性もあり、引き続き注目が集まりそうです。
Source:Apple Newsroom
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