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Appleが初の折りたたみiPhone「iPhone Duo」を発表しました。開くと7.6インチ、閉じると5.4インチ。価格は364,800円(税込)からです。
同じ日に発表されたiPhone 18 Proは219,800円から。iPhone Duoのほうが145,000円高いことになります。
ここで気になるのは、高いほうが全部入りなのかという点です。折りたたみという新しい形を実現するために、何かを諦めているのではないか。
海外のX(旧Twitter)でも「iPhone Duoが18 Proに対して諦めたもの」の一覧が話題になっていました。そこで、Apple公式のモデル比較ページを1行ずつ突き合わせて確認しました。結論から言うと、諦めているものはかなりあります。
まず、価格とサイズを並べる
| 項目 | iPhone Duo | iPhone 18 Pro | iPhone 18 Pro Max |
|---|---|---|---|
| 価格(256GB) | 364,800円 | 219,800円 | 239,800円 |
| 価格(2TB) | 574,800円 | 429,800円 | 449,800円 |
| 画面 | 7.6インチ(開)/5.4インチ(閉) | 6.3インチ | 6.9インチ |
| 高さ | 117.8mm | 150.0mm | 163.4mm |
| 幅 | 84.1mm(閉)/164.6mm(開) | 71.9mm | 78.0mm |
| 厚さ | 11.3mm(閉)/5.2mm(開) | 8.75mm | 8.75mm |
| 重量 | 254g | 211g | 249g |
| チップ | 3機種とも A20 Pro(6コアCPU、7コアGPU、デュアル16コアNeural Engine) | ||
閉じた状態のiPhone Duoは、18 Proより12.2mm幅広く、2.55mm厚い一方で、32.2mm背が低いという形です。重量は18 Proより43g重く、18 Pro Maxと比べれば5g差しかありません。
チップは3機種とも同じA20 Proです。処理性能で差を付けられているわけではありません。
iPhone Duoが持っていないもの
Apple公式の比較ページで「該当なし」になっている項目を、カテゴリごとに並べます。
本体まわり
| ないもの | 18 Pro側 |
|---|---|
| アクションボタン | 搭載 |
| MagSafeのカード入れ対応 | 「MagSafe対応のケース、カード入れ、ワイヤレス充電器などに対応」と明記 |
アクションボタンは、比較ページで「—該当なし」と書かれています。カメラコントロールは載っているので、シャッターまわりは使えます。
見落としやすいのがMagSafeのカード入れです。iPhone Duoの欄は「MagSafe対応のケース、ワイヤレス充電器などに対応」となっていて、18 Proにある「カード入れ」の3文字がありません。背面に貼るカードケースを使っている人には、地味に効く違いです。
カメラのハードウェア
| 項目 | iPhone Duo | iPhone 18 Pro |
|---|---|---|
| カメラ構成 | 48MP Dual Fusion(メイン+超広角) | 48MP Pro Fusion(メイン+超広角+望遠) |
| ズーム | 0.5倍、1倍、2倍 | 0.5倍、1倍、2倍、4倍、8倍 |
| 可変絞り | なし | ƒ/1.48、ƒ/1.8、ƒ/2.8、ƒ/4.0の4段階 |
| 手ぶれ補正 | センサーシフト光学式 | 第2世代のセンサーシフト光学式+3Dセンサーシフト(望遠) |
| フラッシュ | True Toneフラッシュ | アダプティブTrue Toneフラッシュ |
| フロントカメラ | 12MPセンターフレーム | 18MPセンターフレーム |
いちばん大きいのは望遠カメラがないことです。4倍と8倍の光学ズームが丸ごと使えません。
見落とされがちなのが手ぶれ補正の世代です。iPhone Duoは「センサーシフト光学式手ぶれ補正」で、18 Proは「第2世代の」と付きます。第2世代のセンサーシフトはiPhone 14 Pro以降に載ってきたもので、iPhone Duoはそれより前の世代に戻っていることになります。
フロントカメラも12MPで、18 Proの18MPより低い解像度です。
カメラの機能

写真・動画の機能面でも、iPhone Duoの欄が「該当なし」になっている項目が並びます。
| iPhone Duoにない機能 | 何ができなくなるか |
|---|---|
| プロレベルのコントロール | 絞り、シャッタースピード、ホワイトバランス、ヒストグラム表示が使えない |
| ProRAW | 編集前提の高階調な写真形式が使えない |
| ProRes/ProRes RAW | 外部ストレージへの4K 120fps記録ができない |
| Apple Log 2 | カラーグレーディング前提のログ撮影ができない |
| アカデミーカラーエンコーディングシステム | 映画制作の色管理規格に載せられない |
| Genlock | 複数カメラの同期収録ができない |
| Appleリファレンス画像 | 改変検知と編集の復元ができない |
| 空間写真・空間ビデオ | Apple Vision Pro向けの立体コンテンツを撮れない |
| スタジオ品質の4マイクアレイ | 録音まわりが1段落ちる |
| フロントカメラのスマートフォーカストラッキング | 自撮り動画で被写体を追い続けられない(背面では使える) |
こうして並べると傾向が見えます。抜けているのは、ほぼすべて「作る側」の機能です。ProRes、Apple Log、ACES、Genlock。これらは動画を仕事にしている人が使うもので、iPhone Duoはそこを狙っていないということになります。
画面とセンサー
| 項目 | iPhone Duo | iPhone 18 Pro |
|---|---|---|
| インナーディスプレイの精細度 | 430ppi(1,878×2,670) | 460ppi(2,622×1,206) |
| アウターディスプレイの精細度 | 460ppi(1,398×2,034) | ― |
| 生体認証 | Touch ID(サイドボタン内蔵) | Face ID |
| LiDARスキャナ | なし | あり |
大きいほうのインナーディスプレイは430ppiで、外側の5.4インチ(460ppi)より粗いという関係になっています。数字としては小さな差ですが、7.6インチという広い面での話です。
Face IDがありません。 TrueDepthのセンサー群が載っていないためで、代わりにサイドボタンのTouch IDになります。同時にLiDARスキャナも省かれているので、暗所のオートフォーカスやARの精度に効いてきます。
充電
充電速度にも差があります。
| iPhone Duo | iPhone 18 Pro | |
|---|---|---|
| 有線での高速充電 | 約20分で最大50% | 約15分で最大50% |
| 必要な電源 | 60W以上対応のUSB PD電源アダプタ | 可変電圧供給(AVS)および60W以上対応のアダプタ |
18 Proの脚注には「可変電圧供給および60W対応のアダプタ」と書かれていますが、iPhone Duoの脚注は「60W以上対応のUSB PD電源アダプタ」です。USB PDの可変電圧供給に対応していないぶん、5分ぶん遅いという構図になります。
逆に、iPhone Duoにしかないもの

引き算だけではありません。18 Proにない機能もあります。
| iPhone Duoだけの機能 | 内容 |
|---|---|
| 7.6インチのインナーディスプレイ | Apple史上最大のiPhone画面。18 Pro Maxより50%、18 Proより80%大きい |
| スマート撮影 | 比較ページで18 Pro側は「該当なし」 |
| Duo Preview | 撮られている側が、外側の画面で自分の写り方を確認できる |
| キッズキュー | 外側の画面にアニメーションを出して、子どもの視線をカメラに向ける |
| アンダーディスプレイFaceTimeカメラ | 画面の下に隠れ、使わないときは見えない |
| Duo FaceTime | 同席している人が外側の画面から会話に参加できる |
| Apple Pencil(USB-C)対応 | 年内に対応予定。iPhoneでは初めて |
| 4つの環境光センサー | 18 Proはデュアル(2つ) |
| チタニウムフレーム | 18 Proはアルミニウムunibody |
Duo Previewとキッズキューは、外側にも画面があるからこそ成り立つ機能です。撮られる側が自分の写り方を見られる、子どもをカメラのほうに向かせる。折りたたみでなければ作れない使い方になっています。
バッテリーは、使い方次第で逆転する
意外なのがバッテリーです。
| ビデオ再生 | 時間 |
|---|---|
| iPhone 18 Pro Max | 最大45時間 |
| iPhone Duo(アウターディスプレイ使用時) | 最大44時間 |
| iPhone 18 Pro | 最大36時間 |
| iPhone Duo(インナーディスプレイ使用時) | 最大31時間 |
閉じたまま使えば、iPhone Duoは18 Proより8時間長く持ちます。18 Pro Maxにもほぼ並びます。左右に1つずつバッテリーを積んだ設計が効いている部分です。
一方、7.6インチを開いて使い続けると31時間まで落ちます。大きい画面を使うほど電池が減るという、当たり前ですが分かりやすい関係になっています。
どちらを選ぶか
整理すると、こうなります。
iPhone 18 Proを選んだほうがいい人は、写真や動画を作る側の人です。望遠カメラ、可変絞り、ProRes、Apple Log、プロレベルのコントロール。ここが必要なら、145,000円安いうえに機能も上ということになります。Face IDとLiDARが要る人も同じです。
iPhone Duoを選ぶ理由は、はっきり画面の大きさです。7.6インチという広さと、閉じればポケットに入るという両立。それ以外の項目では、基本的に18 Proが上回っています。
つまりiPhone Duoは「全部入りの最上位」ではありません。折りたたみという形を選ぶ代わりに、カメラとセンサーを差し出した端末です。364,800円という価格は性能の対価ではなく、折りたためることの対価と考えたほうが実態に合っています。
なお、今年のiPhoneは標準モデルが9月に出ず、Proと折りたたみだけという構成になりました。安いほうを待つなら2027年春まで、というのも判断材料になりそうです。
まとめ
Apple公式の比較ページを突き合わせた結果、iPhone Duoが18 Proに対して諦めている項目は20を超えます。望遠カメラ、可変絞り、Face ID、LiDAR、ProRes、Apple Log、アクションボタン、MagSafeのカード入れ、4マイクアレイ。手ぶれ補正の世代も1つ前に戻っています。
そのうえで、7.6インチという画面と、そこから生まれるDuo PreviewやキッズキューはiPhone Duoにしかありません。バッテリーも閉じて使えば18 Proを上回ります。
高いほうが全部上、ではない。 ここを分かったうえで選べば、後悔は少ないはずです。
Source: Apple公式「iPhone – モデルを比較する」/Apple Newsroom(iPhone Duo)/Apple Newsroom(iPhone 18 Pro)。仕様は2026年9月10日時点で確認したものです。記事中の画像はApple提供
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