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世界のスマートウォッチ出荷が、2026年4〜6月期に前年同期比4%減りました。調査会社Counterpoint Researchが2026年9月7日に公表したもので、市場が前年割れになるのは1年ぶりです。
減った理由は2つ挙げられています。安価な「ベーシック」帯の落ち込みが続いていることと、プレミアム帯の利用者が新製品の登場を待って買い替えを先送りしていることです。
一方でブランド別に見ると、様子はかなり違います。ファーウェイが過去最高のシェアを取り、Appleは上位5社で最も速く伸び、シャオミは4割近く出荷を減らしました。順に見ていきます。
市場全体は4%減、1年ぶりのマイナス
Counterpointの「Global Smartwatch Shipments Tracker」によると、2026年4〜6月期の世界出荷は前年同期比で4%減。1年ぶりの市場縮小です。
要因として同社が挙げているのは次の2点です。
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| ベーシック帯の縮小が継続 | 計測機能が限られる低価格機について、消費者が買い替えを先送りしている |
| 買い替えサイクルの長期化 | プレミアム機の利用者が、これから出る新製品を待って購入を控えている |
「安いモデルは機能に不満があるから買い替えない」「高いモデルは次を待つから買い替えない」という、上下から挟まれた形です。別の調査会社FDM CCS Insightも、2026年通年でスマートウォッチ市場が縮むとの予測を今年7月に出しています。ただしCounterpointの通年見通しは後述のとおり微増で、各社の見方は分かれています。
ブランド別のシェア|ファーウェイが過去最高の22%

Counterpointが公開したグラフから、上位5ブランドとその他のシェアを数字で整理すると次のようになります。
| ブランド | 2025年4〜6月期 | 2026年4〜6月期 | 出荷台数の前年比 |
|---|---|---|---|
| ファーウェイ | 20.8% | 21.8% | 1%増 |
| Apple | 17.0% | 20.1% | 14%増 |
| imoo(中国のキッズ向けブランド) | 7.7% | 7.8% | 3%減 |
| シャオミ | 9.5% | 6.1% | 38%減 |
| ガーミン | 4.9% | 5.6% | 11%増 |
| その他 | 40.2% | 38.5% | 8%減 |
市場全体が4%縮むなかで出荷を増やしたのは、Apple、ガーミン、ファーウェイの3社です(出所:Counterpoint Research’s Global Smartwatch Shipments Tracker by Model, Q2 2026)。
ファーウェイは首位、ただし8割が中国
出荷台数で首位に立ったのはファーウェイでした。シェアは過去最高の22%(グラフ上は21.8%)に達しています。
ただし中身を見ると偏りがあります。Counterpointによれば、ファーウェイの世界出荷の約80%を中国が占めているとのこと。世界首位ではあるものの、その大半は自国市場で積み上げた数字だということになります。
Appleは上位5社で最速の14%増
上位5ブランドのなかで前年比の伸びが最も大きかったのはAppleでした。前年比14%増で、シェアは17.0%から20.1%へ3ポイント以上伸びています。
Counterpointは、全地域で成長した点と、その原動力が2025年後半に刷新したラインアップの継続的な普及にあると分析しています。具体的な内訳も示されており、Apple Watch Series 11とApple Watch SE 3の2機種で、Appleの世界出荷の8割超を占めたとのことです。
最上位機ではなく、標準モデルと廉価モデルが数を運んでいるという構図です。
シャオミの38%減が示すもの
今回いちばん数字が動いたのはシャオミでした。シェアは9.5%から6.1%へ下がり、出荷台数は前年比38%減。上位5社で唯一の二桁マイナスです。
市場全体の縮小がベーシック帯の弱さから来ていることを踏まえると、低価格帯を厚く持つブランドほど買い替えの先送りを受けやすい構造ではあります。ただしCounterpointは、ブランドごとの減少理由までは述べていません。
「その他」も8%減っており、こちらも同じ構図でしょう。スマートウォッチ市場が成熟局面に入り、新規参入より撤退が目立つようになった経緯とあわせて読むと、いま何が起きているのかが見えやすくなります。
中国が過去最高の38%
地域別では、中国が世界出荷に占める割合を伸ばし続けています。2026年4〜6月期は過去最高の38%に達しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 世界出荷に占める割合 | 38%(過去最高) |
| 前年比 | 7%増。北米に次ぐ伸び |
| 牽引役 | ファーウェイと、キッズ向けで強いimooという地元ブランドへの支持 |
| 後押し | 中国の家電購入補助制度 |
この地域でも上位5社のなかで伸びが最も大きかったのはAppleで、2025年の同じ四半期に落ち込んでいたところからの回復を示している、とCounterpointは書いています。
2026年通年は1%増どまり、2030年まで年3%成長
今後の見通しについて、Counterpointのリサーチディレクター Mohit Agrawal氏は次のように述べています。プレミアム帯の利用者が買い替えを先延ばしし、ベーシック帯は縮み続けているため、2026年通年の出荷は1%程度の伸びにとどまるという見立てです。
そのうえで、買い替えの理由になりうる技術として3つを挙げています。
| 技術 | 位置づけ |
|---|---|
| スマートウォッチのEdge AI | 端末側でAIを動かす方向 |
| 血圧トラッキング | すでに製品化が進む領域 |
| 非侵襲の血糖測定 | 各社が競っている段階 |
これらが2030年までの年平均3%成長を支える、というのが同社の見方です。Edge AI対応の出荷比率については、2026年1〜3月期の時点で25%に達したという調査も出ています。
日本から見るとどう読めるか
ひとつ注意したいのは、この数字が世界全体のものだということです。中国が38%を占め、ファーウェイの8割が中国という構成を考えると、上位ブランドの並びは日本の店頭の実感とはかなり違います。
実際、国内市場では2025年度時点でアップルが11年連続の首位です。世界のシェア表をそのまま日本に当てはめて読むと、判断を誤ります。
とはいえ、示された傾向のうち「買い替えサイクルが伸びている」ことと「安価な機種ほど買い替えられなくなっている」ことは、日本でも当てはまりやすい話です。手持ちのスマートウォッチをまだ使えると感じているなら、その感覚は世界の出荷データにも表れている、ということになります。
まとめ
2026年4〜6月期の世界スマートウォッチ出荷は前年同期比4%減で、1年ぶりのマイナスとなりました。原因はベーシック帯の縮小と、プレミアム帯での買い替え先送りです。
ブランド別では、ファーウェイが過去最高の21.8%で首位。ただし出荷の約8割は中国です。Appleは上位5社で最速の14%増で、Series 11とSE 3の2機種が世界出荷の8割超を占めました。ガーミンも11%増と伸ばした一方、シャオミは38%減と大きく落としています。
2026年通年の見通しは1%増。Edge AI、血圧、非侵襲の血糖測定といった機能が、次の買い替え理由になるかどうかが焦点になりそうです。
Source: Counterpoint Research「Global Smartwatch Shipments Fall 4% in Q2 2026; Huawei Reaches its Record Share」(2026年9月7日)。記事中のシェアの数値およびグラフはいずれもCounterpoint Research’s Global Smartwatch Shipments Tracker by Model, Q2 2026より(出所を明記して使用)。アイキャッチはSmart Watch Life撮影のHUAWEI WATCH GT Runner 2
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