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Garmin(ガーミン)は2026年10月28日(米国時間)、2026年第3四半期(7〜9月期)の決算を発表しました。売上高は19.9億ドルで前年同期比12%増と、7〜9月期として過去最高です。営業利益も6.1億ドルで34%増え、過去最高を更新しました。スマートウォッチなどのフィットネス部門は16%増、fēnix 9を含むアウトドア部門は20%増でした。
一方で、同じ日の決算説明会でクリフ・ペンブルCEOは、メモリの値上がりで2027年の粗利率は「過去の水準に戻る」との見通しを示しました。部品の値上がりへの対策を問われると、価格の見直しも「手段の1つ」と答えています。この記事では、ガーミンの決算発表と決算説明会の発言から、数字と今後の見通しをまとめます。
売上は19.9億ドルで12%増 フィットネスは16%増、アウトドアは20%増
部門別の売上は次のとおりです。
| 部門 | 2026年7〜9月期 | 前年同期 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| フィットネス | 6.94億ドル | 6.01億ドル | +16% |
| アウトドア | 5.97億ドル | 4.98億ドル | +20% |
| 航空 | 2.53億ドル | 2.40億ドル | +5% |
| マリン | 3.10億ドル | 2.67億ドル | +16% |
| 自動車OEM | 1.32億ドル | 1.65億ドル | −20% |
| 合計 | 19.86億ドル | 17.71億ドル | +12% |
フィットネス部門はウェアラブルの需要が伸び、7月には画面のないスマートバンド「CIRQA」も発売しました。アウトドア部門の伸びは、主にアドベンチャーウォッチによるものです。この四半期に発売したfēnix 9とfēnix 9 Proは、シリーズで初めてチタンケースを選べるようになり、fēnixの上位モデルで最大のAMOLED画面を載せています。日本では9月10日に全22モデルが発売され、価格は148,000円から238,000円です。
全体の粗利率は63.3%で、前年同期の59.1%から4.2ポイント上がりました。ガーミンは理由として、利益率の高い部門の比率が上がったこと、製品のコストが下がったこと、以前に払った関税の還付約3,300万ドルを挙げています。1株当たり利益は1年前の2.08ドルから2.80ドルに、一時的な要因を除いた数字(プロフォーマ)では1.99ドルから2.76ドルに増えました。
通期の見通しも引き上げ、2026年の売上高は約81.5億ドル、プロフォーマの1株当たり利益は10.80ドルを見込んでいます。前提とする通期の粗利率は61.0%です。
メモリの値上がりで2027年の粗利率は「過去の水準に戻る」
好決算の一方で、ペンブルCEOは決算説明会の冒頭で、今後はメモリなどの部材の値上がりが業績に表れてくると説明しました。ガーミンはこれまで、安い時期に買っておいたメモリの在庫でしのいできましたが、新しく仕入れる分は現在の市場価格で、1年前より大幅に高いといいます。
そのうえで、2027年について「全体の粗利率は、主にメモリの値上がりによって、過去の水準に戻る見込みだ」と述べました。2025年1〜9月の粗利率は58.5%で、2026年1〜9月の61.8%より3ポイントあまり低い水準です。ダグ・ボーセンCFOも、メモリの値上がりは10〜12月期から響き始め、2026年の通期見通しにはすでに織り込んでいると説明しています。
メモリの値上がりは、AI向けのデータセンター投資で需要が膨らんでいることが背景にあります。ガーミンが同じ日に提出した四半期報告書(10-Q)にも、メモリチップの供給が逼迫して運営が複雑になりコストも上がっており、今後の粗利率を押し下げる見込みだと書かれています。パソコン各社もメモリの値上がりを前に仕入れを急いでいます。ペンブルCEOは、メモリの影響はプリント基板などほかの部材にも二次的に広がっていると話しました。
値上げは「手段の1つ」 対象の製品や時期は決まっていない
アナリストとの質疑では、部品の値上がりに対して価格を上げる余地があるのではないか、という質問が出ました。ペンブルCEOは「価格は私たちが持っている手段の1つだが、1つのことだけに偏らず、サプライチェーンのコスト上昇を抑えるさまざまな方法の、最もよいバランスを探る」と答えています。
ペンブルCEOは決算説明会の冒頭でも、自社で設計から製造までを手がける「垂直統合」と事業の規模に大きく頼って、コストの上昇を補うと話していました。2027年の正式な見通しは、2027年2月ごろの10〜12月期決算で示される予定です。
現時点で、値上げする製品や地域、時期は発表されていません。米テックメディアのTech Timesは、年末商戦が今の価格で買える最後の機会になるかもしれないと伝えていますが、これはガーミンの説明ではありません。日本での価格はガーミンジャパンが決めていて、為替も大きく影響します。
有料のConnect+は想定を上回る伸び 画面のないCIRQAも好調
部品の値上がりを補う材料として、ペンブルCEOはアプリの有料プラン「Garmin Connect+」を挙げました。「Connect+は想定を上回り、無料期間が終わったあとの継続や更新もとても好調だ」と話しています。ガーミンはトレーニング計画サービスの会社を買収するなど、Connect+の中身を広げてきました。
海外で7月に発売したCIRQAについては「当初の需要はとても強く、利用者の評価もよい」と述べています。ペンブルCEOはまた、2027年1〜3月期に新しい工場で新製品の生産を始める予定だと明らかにしました。
ガーミンが実際に値上げに踏み切るかどうかは、2月の決算発表がひとつの目安になります。fēnix 9やCIRQAの日本での発売情報、ガーミンのほかのニュースは、下の関連記事で紹介しています。
Source: Garmin「Garmin announces third quarter 2026 results」、Garmin Form 10-Q(2026年第3四半期)、決算説明会の書き起こし(TradingKey)、Tech Times
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