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Apple Watchや人気スマートウォッチに体温測定機能がない理由は?

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2021.06.05

Apple Watchや人気スマートウォッチに体温測定機能がない理由は?

新型コロナウィルス感染拡大に伴い、手洗いの徹底とともに日常的に行う人が増えたのが体温測定。スマートウォッチの愛用者や、スマートウォッチに興味がある人の中には、「体温が測れるスマートウォッチはないかな?」と探している人も多いはずです。

しかし現状のスマートウォッチでは、体温測定機能があるものは極わずかで、何だか怪しい格安製品ばかり。Apple Watchをはじめとした大手メーカーのスマートウォッチには、搭載しているモデルが見当たりません。本稿ではその理由について考察します。

著名アナリストの分析


著名アナリストのミンチー・クオ氏の分析によると、Apple Watch(Series 7)に体温測定機能が搭載されなかったのは「ソフトウェアの問題」とのこと。

そして手首の皮膚から体温を測ることの難しさも続いたツイートのなかで言及しています。

その背景も当サイトで以下に考察していきます。

そもそも手首は体温を測るのに適していない

なぜ体温が測れるスマートウォッチが少ないかというと、それはスマートウォッチを着用する「手首」という部位が、体温の測定に適していないから。

人間の体は部位によって温度が違いますが、手足などの体の末梢の表面部分は、季節や環境の影響を受けやすく温度が安定しません。手首も温度が安定しないため、正確な体温測定には向いていない……というわけです。

そのため、体温測定機能を謳っているスマートウォッチも、その機能については「測定値は健康管理の参考であり、医療向けの使用はできません」などの但し書きが付いています。なお薬局等で販売される電子体温計は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」で「管理医療機器」に分類されるもの。輸入や製造には認可も必要になります。

正確な体温を測りやすいのは耳、口の中、わき

一方で中枢(核心)と呼ばれる体の内部は、脳や心臓などの大切な臓器の働きを保つため、温度が安定しています。そして、体の表面に近い部分で、より体内の温度が反映されやすく、体に負担をかけずに検温ができるのが「鼓膜温(耳)」、「舌下温(口中)」、「腋窩温(わき)」などの部位です。

現状の体温計もこの3つの部位で検温するものがほとんどですよね。体温計メーカーとしておなじみのオムロンの製品も、測定タイプは「わき測定」「口中測定」「耳測定」の3種類です(上記の動画は耳測定の体温計の使い方を説明したもの)。こうしたメーカーの製品でも「手首測定」の製品がないことからも、手首に装着するスマートウォッチが体温測定に向いていないことが分かると思います。

Apple Watchに体温計アプリはあるが、測定は不可能

なおApp Storeで「体温計」と検索すると、「体温計Watch+ for Watch」というアプリがヒットします。「このアプリ、体温を測定できるの?」と思っちゃいますが、できるのは別の体温計で測定した体温データの記録だけ。

アプリの説明にも「当アプリは『他の体温計で測定した数値をApple Watchでヘルスケアデータに登録できるアプリ』です。Apple Watch(2021)自体に体温測定機構は無く、使用用途を間違えてDLしてしまわれないようご注意下さい 新型コロナウイルス(COVID-19)蔓延の一刻も早い収束を切に願っております」との説明があります。

赤外線体温計には医療機器ではないものも多い

またコロナ禍の今は、おでこを近づけたり、手首をかざしたりすると一瞬で体温が表示される赤外線体温計もよく目にします。

ただ、格安の製品にはやはり、「※本器は表面温度を測定する製品です。医療用の体温計ではありません」「※本製品は医療用ではありません。測定温度は参考値となります」などの但し書きがあります。

そうした製品の数値は眉唾ものと考えてよいでしょう。


一方で、タニタやオムロンが発売する非接触体温計には「医療機器認証(承認)番号」がしっかり記載されています。もし非接触式のものを購入する場合は、医療機器認証番号の有無を確認するようにしましょう。

なお上記は、オムロンが法人・個人事業主向けに販売する皮膚赤外線体温計の説明動画。

ホームページ上には「皮膚赤外線体温計は、短時間での検温スクリーニングに適した製品です。測定結果が高い場合は、あらためてわき下で測定するタイプの体温計での検温をお勧めします」との説明もあるので、やはり数値の正確性はわき下には劣るようです。

「検温可能なイヤホン」は主流になる可能性アリ!

ここまで書いてきた内容からも、「正確な体温測定をできるスマートウォッチ」が実現の難しいことがご理解いただけたと思います。

大手のブランドは最近「皮膚温」が測定可能なスマートウォッチを発売するようになっていますが(Fitbit、Huaweiなど)、「皮膚温」は先述のように、体の中心から離れるほど、室温などの影響を受けて低くなります。

手足では正確な体温を測れず、正確な体温を知るには耳、口の中、わきで測定する体温計が必要なことを理解しましょう。

一方で、スマートウォッチ以外のウェアラブルデバイスで、検温可能な製品が出てきそうなのがイヤホン。先に書いたように、「鼓膜温(耳)」は検温に適した場所だからです。

実際のところ、基礎体温を測れるイヤホンはすでに試作品的なものが国内外で登場済み。また、Appleが過去に取得した特許にも、イヤホンに生体データを取得するセンサを組み込む……との記述があり、「新しいAirPodsには心拍や体温を測定できる機能が付くのでは?」との噂がたびたび流れてきました。

新型コロナウィルスが世界で猛威を振るう昨今、検温機能を備えたウェアラブルデバイスは世界中のメーカーが開発を急いでいるはず。大手メーカーからも画期的なアイテムが登場することを期待して待ちましょう!

なお下記の記事では、一時期Twitterに頻繁に表示されていた、怪しい「体温測定スマートウォッチ」の広告を調査しています。本記事と併せてぜひご一読を。

【関連記事】
「体温測定スマートウォッチ」の怪しいTwitter広告を調査してみた!

     

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