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アラミド繊維を使ったケースやバンドでおなじみのPITAKA(ピタカ)が、ドイツ・ベルリンで開かれた世界最大級の家電見本市「IFA Berlin 2026」に出展しました。あわせて開幕日の9月4日には、ベルリン市内のアートミュージアム「The Feuerle Collection」で、1日限りのブランドイベント「Signals in the Wind(シグナルズ・イン・ザ・ウィンド)」を開催しています。
このイベントでPITAKAは、新デザイン「麦穂のゆらぎ(Wind Over Wheat)」と、独自の織り技法「流跡織技法(Trace Form)」を世界で初めて公開しました。あわせて、Appleの今後のスマートフォン製品に対応することを想定した新しいアクセサリーコレクションも発表しています。
ベルリンの美術館で1日限りのブランドイベント

PITAKAは、薄さや保護性能といった従来のアクセサリーの評価軸だけでなく、素材やつくりの手ざわりまで含めて体験を豊かにするという「Material & Sense(素材&感性)」の考え方を掲げています。
今回、見本市への出展と、市内の美術館を使った単独イベントを組み合わせたのは、その考え方を製品の外側でも見せようという狙いです。イベントのテーマになった「Signals in the Wind」の「Signals(信号)」は、目に見えない風が麦穂の揺れや音で感じ取れるように、素材もまた手ざわりや見え方を通じて何かを伝えている、というPITAKAの捉え方から来ています。
五感で体験する5つの展示

会場は5つの展示エリアで構成されました。「Material Speaks(素材が語る)」では、麦畑を思わせる空間にPITAKAの「Moment」シリーズと「Trace」シリーズを並べ、来場者が実際に手に取れるようにしています。工業素材として知られるアラミド繊維が、織り方や色の出し方によって表情のあるプロダクトに変わっていく過程を体感してもらう構成です。

「Meditation in the Wind(風の中の瞑想)」は音を使った展示です。麦畑を吹き抜ける風、穂が擦れ合う音、鳥のさえずりといった現地録音に、アラミド繊維や織りにまつわる音を重ねた音響空間をつくりました。会場では、サウンドアーティストが麦畑で録音し、現地で楽曲を演奏するまでを追ったショートフィルムも上映されています。
アクセサリーブランドのイベントとしては珍しく、視覚と触覚だけでなく聴覚まで使った構成になっているのが特徴です。PITAKAの素材づかいを実機で確かめたい人は、PITAKAのApple Watchバンド&ケースまとめ。カーボン素材の軽さと高級感を徹底レビューもあわせてどうぞ。
新デザイン「麦穂のゆらぎ」を世界初公開

今回世界初公開された「麦穂のゆらぎ(Wind Over Wheat)」は、風が麦畑を横切る一瞬の動きやリズムを、織り込んだアラミド繊維で表現した「Trace」コレクションの新デザインです。
カラーは「Golden Drift(ゴールデン・ドリフト)」「Surging Awn(サージング・オーン)」「Berlin Nocturne(ベルリン・ノクターン)」の3種類が用意されました。繊維の流れ方に方向と奥行きがあり、光の当たり方で表情が変わるタイプのデザインです。
一点ごとに表情が変わる「流跡織技法」

麦穂のゆらぎシリーズの限定モデル「Harvest Gold(ハーベストゴールド)」には、「流跡織技法(りゅうせきおりぎほう、英語名:Trace Form)」という新しいテクスチャー表現の技法が採用されています。
これは、一部の繊維をあらかじめ決められた織りの軌道からあえて外し、素材の反応とつくり手の判断が交差することで、狙いきれない自然な質感を出す技法です。設計は精密に組みながら、最後は素材の偶発性を受け入れる。結果として一点ごとに違う表情になるという考え方で、量産品でありながら個体差を積極的に肯定する方向に振っています。
IFA Berlin 2026には3年連続で出展

IFA Berlin 2026は、1924年に始まり100年以上の歴史を持つ国際見本市です。2026年は現地時間の9月4日から8日までの5日間、メッセ・ベルリンで開かれました。
PITAKAはHall 5.2のブースH5.2-209に出展しています。IFAへの出展は2024年、2025年に続いて3年連続で、今回の出展テーマは「Woven Into Being(ウーヴン・イントゥ・ビーイング)」でした。同じ会場の出展では、XiaomiがIFA 2026に初出展、ウェアラブルバンド出荷は世界2位|3,300平方メートル超の過去最大ブースで380製品、Mijiaは欧州全域へも取り上げています。
期間中に3つの評価を獲得

会期中、PITAKAは3つの形で評価を受けています。ただし性格が異なるので、分けて見ておくのがよさそうです。
まず「IFA Innovation Awards 2026」のBest in Design部門で、NFCショートカットに対応する「Aaron Button」がHonoreeに選ばれました(9月4日発表)。これはIFA Berlin主催・国際審査団による公式アワードで、独創性や使いやすさ、技術的完成度などを総合的に評価するものです。

一方、海外メディアのYanko Designの「Best of IFA 2026」では、麦穂のゆらぎを採用したケースシリーズが取り上げられました(9月6日掲載)。同じく海外メディアのPhoneArenaの「Best of IFA 2026」でも、PITAKAの新色展開が注目製品として紹介されています(9月4日掲載)。
PITAKA自身が説明しているとおり、後者2つは各メディアの編集部が独自に選んだ紹介記事であり、IFA公式の受賞制度とは別のものです。この線引きをリリース側から明記しているのは誠実なところだと思います。
日本での展開は正式発表待ち
今回発表された新コレクションについて、PITAKAはAppleの今後のスマートフォン製品に対応することを想定したものだと説明しています。対応機種や仕様の詳細は、各製品が正式に発表されたあとに案内するとしています。
なお、Yanko Designは記事のなかでiPhone 18向けのケースシリーズとして紹介していますが、PITAKA自身は現時点で対応機種を明言していません。発売日、取り扱い製品、対応機種、価格、販売チャネルは、いずれも日本市場向けの正式発表時に別途案内される予定です。
PITAKAはスマートフォンケースだけでなくApple Watch用のバンドやケースも手がけているので、今回の新しい織りの表現がウェアラブル側にも展開されるのかは気になるところです。直近ではPITAKA、iPad向け2製品を同時発表|厚さ0.6mmの100%アラミド繊維ケースと、5段階の角度調整ができるフォリオケースも発表されています。
まとめ
今回のイベントは、新製品のスペックを並べる場ではなく、素材そのものをどう感じてもらうかに寄せた構成でした。アクセサリーブランドが美術館を借りて音の展示までやるのは珍しく、ケースを「保護する道具」から一歩ずらして見せようとしている意図が伝わってきます。
「流跡織技法」による一点ごとの個体差も、工業製品としては本来避けたいはずのばらつきを、あえて魅力として提示する方向です。実物の質感がどう出ているかは写真だけでは判断しきれないので、日本での正式発表と実機の登場を待ちたいところです。
Source: Shenzhen Lingyi Innovation Technology Co.,Ltd プレスリリース
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同じIFA Berlin 2026から、ウェアラブルの話題です。
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