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折りたたみスマートフォンはなぜ高いのか。その答えのかなりの部分が「画面」にある、という話です。
中国の著名リーカーInstant Digitalが2026年9月11日、Weiboで「AppleとSamsung Displayが折りたたみパネルの独占供給契約を3年間結んだ」と投稿しました。パネル1枚あたりの価格はおよそ250ドルだとしています。
あくまで一個人のリーカーによる主張で、AppleもSamsung Displayも何も発表していません。ただ、数字が具体的なので、いまの折りたたみの原価感を考える材料にはなります。
リーカーが主張している契約の中身
海外メディアの9to5Macが伝えた内容によると、投稿の要点は次の3つです。
Samsung DisplayがAppleの折りたたみパネルの独占供給元になること。対象は先日発表されたiPhone Duoだけでなく「後継モデル」も含むこと。そして期間が3年間であること。
リーカー自身も、このパネルが「最も高価な中核部品のひとつ」だと書いています。
250ドルは、iPhone Duoの何割にあたるのか
1ドル約153.8円(2026年9月12日時点)で換算すると、250ドルはおよそ3万8,400円です。
iPhone Duoの日本での価格は364,800円(税込)から。単純に割ると、販売価格のおよそ1割が画面1枚のぶんということになります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 折りたたみパネル1枚(リーカーの主張) | 約250ドル=約3万8,400円 |
| iPhone Duo 販売価格(日本・最小構成) | 364,800円 |
| 販売価格に占める割合 | 約10.5% |
もっとも、部品の原価と店頭価格は別物です。製造費、研究開発費、物流、保証、販売店の取り分、為替まで乗った結果が店頭価格なので、「原価の何倍で売っている」という読み方はできません。
参考までに、調査会社Counterpointは今年7月、iPhone 18 Pro Maxの製造コストが前世代より約300ドル上がると見ていました。Pro Max1台ぶんの上昇幅と、Duoのパネル1枚の価格が近い水準にある、という比較はできます。
部品表そのものは、まだ出ていない
今回のような単一部品の価格が出てくることはありますが、iPhone Duo全体の部品表(BOM)について、信頼できるレポートはまだ公開されていません。ディスプレイ、カメラ、プロセッサ、メモリといった内訳が分かるのは、分解や分析が進んでからになります。
iPhone Duoの発売は10月23日。実機が出回るのはこれからなので、全体像が見えるのは早くても来月以降でしょう。
iPhone Duoは18 Proより145,000円高い一方で、諦めている仕様も20項目以上あります。その差額がどこに消えているのかを考えるうえで、画面に3万8,400円というのはひとつの手がかりになります。
Appleが公表しているのは「素材」のほう

供給元とされるのはSamsung Display。契約の有無についてAppleもサムスンも公表していない(画像:Unsplash)
Appleはコストについては何も言いませんが、素材については発表資料でかなり細かく書いています。iPhone Duoのプレスリリースによれば、全体の35%がリサイクル素材で、バッテリーのコバルトは100%リサイクル、3Dプリントで作られたヒンジカバーのチタンも100%リサイクルとされています。
製造にあたってはサプライチェーン全体で60%を風力や太陽光などの再生可能エネルギーでまかなっているとも書かれています。2030年までにフットプリント全体でカーボンニュートラルを達成する計画の一環です。
つまり公式に出ているのは「何でできているか」であって、「いくらかかっているか」ではありません。今回の250ドルという数字が注目されるのも、そこが空白だからです。
広告でからかいながら、いちばん高い部品を売る
この話の面白いところは、供給元がサムスンだという点です。
Galaxyは折りたたみスマートフォンでAppleより何年も先を走ってきた競合であり、ニュージーランド法人はiPhone Duoの発表直後に、Appleの元CEOと同姓同名の男性を起用した広告まで出しています。
その一方で、Samsung Displayは部品メーカーとしてAppleに画面を売る。しかも今回の主張が正しければ、3年間の独占です。競合でありながら最大級の取引先でもある、という関係が続くことになります。
読者の側から見ると、これは悪い話ではありません。Galaxy Z Foldシリーズで積み上がってきた折りたたみパネルの経験が、そのままiPhone Duoの画面に入っているという意味だからです。
この話をどう受け止めるか
注意しておきたいのは、これが確報ではないということです。
Instant Digitalは発表前にも折りたたみiPhoneについて発信してきたリーカーですが、一つひとつの主張が当たったかどうかは個別に検証するしかありません。今回の契約についても、AppleとSamsung Displayの双方が沈黙している以上、外から裏を取る手段はありません。
そのうえで、この数字が意味を持つのは「折りたたみが安くなる時期」を考えるときです。画面が原価の1割を占める構造なら、パネルの量産が進んで値下がりしない限り、本体価格も大きくは下がりません。3年間の独占契約という話が本当なら、その間は供給元が1社のままということでもあります。
いま買うか、数年待つか。その判断材料としては、価格の噂より、こちらの構造の話のほうが効いてくると思います。
まとめ
WeiboのリーカーInstant Digitalが、AppleとSamsung Displayが折りたたみパネルで3年間の独占供給契約を結び、パネル1枚あたり約250ドル(約3万8,400円)だと主張しました。iPhone Duoの販売価格364,800円に対して、およそ1割にあたります。
ただし部品表全体はまだ出ておらず、両社とも契約について何も発表していません。分解や分析が進む10月23日の発売以降に、もう少しはっきりした数字が出てくるはずです。
現時点では「折りたたみの画面は、それくらい高い部品らしい」という感触をつかむための材料、という位置づけで見ておくのがよさそうです。
Source: 9to5Mac/Instant Digital(Weibo)/画像出典:Unsplash(フリー素材)
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