カシオ初のスマートリング「CRW-H001」が中国で発表|心拍・血中酸素・体温を測るフルメタル、時刻表示も残して1,990元

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カシオが、初めての「スマートリング」を発表しました。型番はCRW-H001。これまでカシオが出してきた指輪型の製品は、小さくても中身は純粋な時計でしたが、今回は心拍数や血中酸素、体温まで測れるセンサーを積んでいます。発表前日に「心拍センサー搭載か」と噂されていた製品が、そのまま形になった格好です。時刻も読めて健康も測れる指輪という、いまのスマートリングにはなかった立ち位置の製品になっています。ただし販売は中国限定です。何がどこまでできるのか、順番に見ていきましょう。

Image source: カシオ中国 公式製品ページ

噂どおり、心拍センサーを積んできた

 

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CRW-H001が測れるのは、まず日々の歩数と消費カロリー。そこにウォーキング、ランニング、サイクリングといった運動の記録が加わります。さらに心拍数、血中酸素濃度、体温を一日中計測し、睡眠の質や運動後の回復具合まで分析してくれます。体調に異変がありそうなときは、振動で知らせる機能もあります。

つまり、いまのスマートリングが備えている計測機能はひととおり入っている、と考えて差し支えありません。しかも本体には時刻を表示するデジタル液晶が載っています。センサーだけの指輪ではなく、あくまで「時計」であることをやめていないのが、カシオらしいところです。

なお、カシオ自身が「本製品は医療機器の代わりにはならず、計測データはあくまで一般的なフィットネスや健康管理の補助であって、診断や治療の根拠にはならない」と明記しています。この点はほかのスマートリングと同じ扱いです。

腕時計の入り組んだ造形を、そのまま指輪サイズに縮めた

腕時計の造形を指輪サイズまで縮めるために、カシオは金属の粉を型に流し込んで焼き固める作り方を採用しました。溶かした金属を流し込む一般的な鋳造よりも細かい形を出せるので、カシオの腕時計らしい入り組んだケースの形を、継ぎ目のない金属の塊のまま指輪サイズに落とし込めます。

文字盤側の表面は鏡のように磨き上げられていて、刻まれた文字がシルバーに光ります。金属の塊感がそのまま残っているので、健康グッズというよりアクセサリーに近い見た目です。センサー類は指に触れる内側に組み込まれていて、外から見ただけではセンサーの存在がほとんど分かりません。

ちなみにカシオが指輪型の製品を出すのは、これが初めてではありません。2024年12月にブランド50周年記念の「CRW-001」を、2025年11月には指輪サイズのG-SHOCK「DWN-5600」を発売しています。どちらも中身は純粋な時計で、健康計測の機能はありませんでした。「ただ時間が分かるだけ」の時計が海外で再評価されている流れとも、どこかで地続きの話です。

指輪サイズのG-SHOCK DWN-5600-4 レッドの正面と全体像。6桁表示のデジタル液晶とバンド穴式のバンド

そもそもカシオという会社の原点は、1946年に前身の樫尾製作所が発明した「指輪パイプ」でした。タバコを指にはめたまま吸えるという製品で、戦後の混乱期に大ヒットし、のちの電卓開発の資金源になったと、カシオ自身が公式サイトで振り返っています。指にはめる製品から始まった会社が、80年後に指にはめるスマートリングへ戻ってきた、という見方もできます。

スマホの通知は指先の振動で受け取る

CRW-H001は、スマートフォンと連携する端末でもあります。消費電力の小さな小型モーターを内蔵していて、着信やメッセージ、予定のリマインダーを指先の振動で知らせます。音の鳴らない目覚ましにも対応します。

腕時計なら手首に目を落とす動作が必要ですが、指輪ならその一瞬の振動だけで気づけます。会議中や電車の中で、画面を見ずに「何か来た」とだけ分かればいい場面は意外と多いので、ここは実用的なポイントだと思います。

連携には専用アプリ「AIZO RING」を使います。対応OSはiOS 13.0以上、Android 7.0以上、HarmonyOS 2.0以上。ただしHarmonyOSについては注意が必要で、HarmonyOS 5.0以上では一部機能が最適化されておらず、メッセージ通知のリマインドが動作しないとカシオが明記しています。接続とペアリング自体は3つのOSすべてで可能です。

サイズは3種類、あとから調整はできない

CRW-H001は9号、10号、11号の3サイズ展開です。型番はサイズごとに分かれていて、9号がCRW-H001S-8、10号がCRW-H001M-8、11号がCRW-H001L-8となります。

型番 サイズ 内径 内周
CRW-H001S-8 9号 約19.3mm 約60.7mm
CRW-H001M-8 10号 約20.1mm 約63.1mm
CRW-H001L-8 11号 約20.9mm 約65.6mm

文字盤側の幅はいずれも約19.5mmで共通です。そして重要な注意点として、カシオはサイズ調整のサービスを提供していません。指輪サイズのG-SHOCK「DWN-5600」はバンド穴式で着ける指を選べましたが、CRW-H001は継ぎ目のないフルメタルなので、購入時にサイズを決め切る必要があります。

指のサイズは季節や時間帯、体調でも変わるので、スマートリングを選ぶときにサイズは毎回悩ましいところです。他社のスマートリングがサイジングキットを同梱しているのに対して、3サイズのみで調整不可という割り切りは、かなり思い切った設計といえます。

主な仕様

製品名 CASIO CRW-H001(時刻表示を備えたスマートリング)
型番 CRW-H001S-8(9号)/CRW-H001M-8(10号)/CRW-H001L-8(11号)
ボディ 継ぎ目のないフルメタル構造。文字盤側は鏡面仕上げ
表示 デジタル液晶による時刻表示
健康計測 心拍数、血中酸素濃度、体温、睡眠の質、運動後の回復具合
活動記録 歩数、消費カロリー、ウォーキング、ランニング、サイクリングなど
通知 着信、メッセージ、予定のリマインダー、無音の目覚まし、体調異変の通知(すべて振動)
専用アプリ AIZO RING
対応OS iOS 13.0以上/Android 7.0以上/HarmonyOS 2.0以上(HarmonyOS 5.0以上は通知機能が非対応)
サイズ調整 不可
付属品 専用収納ボックス、収納ポーチ
価格 1,990元(3サイズ共通)
販売地域 中国のみ(アフターサービスも中国国内のみ)

価格は3サイズとも1,990元です。1元=約23円で換算すると日本円でおよそ4万6,000円。日本で買えるスマートリングの主力価格帯と比べると、決して安い製品ではありません。フルメタルの造形と時刻表示という、他社が持っていない部分に価格が乗っている形です。

時計に健康機能を足す、という逆側からのアプローチ

いまのスマートリング市場は、健康計測を第一に設計された製品が主流です。睡眠、心拍、血中酸素、活動量を測るのが目的で、時刻表示はほとんど載っていません。指輪に画面を載せるのが難しい以上、当然の割り切りともいえます。

そこにカシオが持ち込んだのは、真逆の順番でした。「時計に健康機能を足す」というアプローチです。まず指輪サイズの時計があって、そこにセンサーが加わった。だからデジタル液晶が残っているし、フルメタルの造形も残っている。健康計測のリングとして見ると珍しい形ですが、時計として見るとまっすぐ筋が通っています。

サブスク不要やチタン素材で差別化を図る既存のスマートリングとは、競合しそうでしない立ち位置です。センサーの精度や電池持ちで真っ向勝負するのではなく、「指にはめる時計」という土俵に健康機能を持ち込んだ、と表現したほうが近いかもしれません。

まとめ

カシオ初のスマートリング「CRW-H001」は、指輪サイズのフルメタルボディに、心拍・血中酸素・体温・睡眠の計測と、振動による通知機能を詰め込んだ製品です。価格は1,990元で、9号・10号・11号の3サイズ。サイズ調整はできません。専用アプリはAIZO RINGで、iOS・Android・HarmonyOSに対応します。

残念ながら販売は中国限定で、アフターサービスも中国国内のみ。現時点で日本国内での展開はアナウンスされていません。ただ、指輪サイズのG-SHOCK「DWN-5600」が日本で発売された前例を考えると、反応次第で動きがある可能性はゼロではないでしょう。

カシオはスマートウォッチ市場との距離の取り方を何度も変えてきたメーカーですが、今回は「小さな時計を作り続ける」という自社の得意分野の延長線上に、健康計測を乗せてきました。日本上陸の続報があれば、あらためてお伝えします。

Source: designboomカシオ中国 公式製品ページ(DWN-5600の画像:カシオ計算機)

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