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Androidのスマートウォッチと聞いて「Moto 360」を思い浮かべる方は、けっこう長くこの分野を見てきた人だと思います。
モトローラが2026年9月3日、IFA 2026のキーノートでWear OS搭載のスマートウォッチ「moto watch ultra」を発表しました。同社がWear OSの土俵に戻ってくるのは久しぶりで、しかもヘルスケア部分はPolarと組んで作られています。
先にお伝えしておくと、日本での発売については何も発表されていません。ここは記事の最後でもう一度触れます。
Moto 360以来のWear OS復帰。ただし名前は変わった

モトローラはこの数年もスマートウォッチを出し続けていましたが、中身はRTOSベースの独自OSでした。健康計測と電池もちに寄せる代わりに、通知の扱いやアプリの追加は制限される作りです。2026年1月のCES 2026で発表された「moto watch」もその系統でした。
今回のmoto watch ultraはWear OS 6を搭載し、Google Playからアプリを追加できます。OSアップグレードは2回分が案内されています。9to5Googleは、名前が「Moto 360」に戻らなかった理由について、当時のブランドを扱っていたライセンス契約が背景にあるのではないかと見ています。
Wear OS陣営はFOSSILの撤退やMobvoiの失速で選択肢が細ってきたところだったので、大手が1社戻ってくるのは素直に大きい話です。
中身はSnapdragon W5+ Gen 1。画面は1.5インチで最大2,700nits
主要なスペックを整理します。
| 項目 | moto watch ultra |
|---|---|
| ディスプレイ | 1.5インチ pOLED(最大2,700nits)/Gorilla Glass 3 |
| ケース | 46mm・厚さ12.1mm・ステンレススチール(ブラシ仕上げ) |
| チップ | Snapdragon W5+ Gen 1 |
| メモリ/ストレージ | 2GB/32GB |
| OS | Wear OS 6(OSアップグレード2回) |
| バッテリー | 550mAh・最大2日(常時表示オフ時) |
| 充電 | USB-C接続のマグネット式ドック |
| 防塵防水 | IP68/5ATM |
| 通信 | LTE(eSIM)・デュアルバンドGPS・NFC |
電池容量の550mAhは、9to5GoogleがPixel Watch 5の45mmモデル(465mAh)より大きいと指摘しています。ケースが46mmで厚さ12.1mmあるぶん、容量に回せているということでしょう。
ケースの色はステンレススチールの2色展開です。GSMArenaはシルバーとブラック、9to5Googleはシルバーとガンメタルと表現しており、媒体によって呼び方が分かれています。
ヘルスケアはPolarと組んだ

この製品でいちばん目を引くのが、「Powered by Polar」という座組みです。Polarの名前はライセンスのもとでモトローラが使っています。
提供される機能として挙がっているのは次のとおりです。
・Serene(呼吸エクササイズ。3つのゾーンで過ごした時間を集計)
・Nightly Recharge、Sleep Plus Stages、睡眠スコア
・Running Coach
・Activity Goal、Activity Score、Active Intensity Zone
・Inactivity Alert(座りすぎの通知)
・Smart Calories、Energy Sources
面白いのは、Polar自身はかつてWear OS機(M600)を出して撤退しているという点です。今回はハードではなくソフト側の提供という形で戻ってきたことになります。Polarは最近も画面のないバンドでデザイン賞を取っているように、計測まわりの評価は高いブランドなので、この組み合わせの完成度は気になるところです。
Motoのウォッチとして初めてLTEを内蔵

GSMArenaによれば、LTE内蔵はMotoのスマートウォッチとして初めてです。eSIMに対応し、スマートフォンを持たずに通話やメッセージのやり取りができます。
決済はGoogle ウォレットによる非接触決済に対応。位置情報はデュアルバンドGPSで、条件の悪い場所でも精度を保つとしています。
バンドは一般的な22mm。独自コネクタではない

地味ですが、長く使ううえでは効いてくるポイントです。純正バンドはシリコン2種(PANTONE Black Beauty、Mountain View)と本革2種(PANTONE Black Beauty、Nuthatch)の計4種類が用意されます。
そして取り付けは一般的な22mm幅のバネ棒式で、独自コネクタを使っていません。市販の22mmバンドがそのまま使えるということで、純正が廃番になっても困りにくい作りです。
AIはGeminiとQiraの2本立て

音声まわりは2系統あります。ひとつはGoogle Geminiで、アプリをまたいだ操作や質問への回答を担当します。
もうひとつがモトローラ独自のQiraで、腕を上げて「Hey Qira」と話しかけると回答が返ってくる「Ask Anything」に対応します。ただしこちらはMotorolaアカウントとQira対応端末が必要と注記されているので、モトローラのスマートフォンを使っている人向けの機能と考えたほうがよさそうです。
価格と発売|米国は9月10日から349ドル
米国ではアンロック版が2026年9月10日に349ドルで発売されます。キャリア版はVerizonが9月24日に先行し、T-Mobile、Metro、AT&Tがそのあとに続く予定です。
展開地域についてGSMArenaは、ヨーロッパ、中東、中南米、北米、アジア太平洋の一部の国に今後数週間で投入されると伝えています。
日本での発売は発表されていない
ここが日本の読者にとって重要な点です。今回の発表は海外向けで、日本での発売については何も告知されていません。
展開地域には「アジア太平洋」が含まれていますが、対象国は明かされておらず、日本が入るかどうかは分かりません。価格も米ドルのみで、国内価格は当然出ていません。現時点では「日本で買える見込みは立っていない」と受け取っておくのが正確です。
なお、LTE内蔵モデルは国内で使うなら技適やキャリアのeSIM対応といった条件も絡みます。海外版のスマートウォッチを個人輸入する場合に確認したい点は、あらかじめ押さえておいたほうがよさそうです。
まとめ|選択肢が減っていたWear OSに、久しぶりの新顔
moto watch ultraの位置づけを整理します。
Wear OS 6にSnapdragon W5+ Gen 1、1.5インチのpOLED、550mAhで最大2日、LTEとデュアルバンドGPS、そしてPolar監修のヘルスケア。349ドルという価格を考えると、Pixel WatchとGalaxy Watchの2択に近かったWear OS市場に、3つ目の選択肢が出てきたということになります。
22mmの汎用バンドが使える点も、長く使う道具としては好ましいところです。8月にリーク画像が出た時点では半信半疑でしたが、こうして形になりました。
あとは日本に来るかどうかです。続報が出ればお伝えします。
Source: Motorola 公式製品ページ/9to5Google/GSMArena/画像出典: Motorola
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