Galaxy Watchの健康機能がすごい|血管負荷・抗酸化指数・バイタルサインまで測れる。ただし自分で動かさないと測れないものがある

Galaxy Watch Ultra2の画面に並ぶ健康のタイル。睡眠スコア84「良い」、バイタルサイン「1件が範囲外」、心拍数が縦に並ぶ。

Galaxy Watchを買って最初に驚くのが、健康まわりの項目の多さです。睡眠、心拍数、血中酸素、体組成、血管負荷、抗酸化指数、バイタルサイン、エナジースコア。名前を並べるだけで一画面では収まりません。

そして多くの人がつまずくのが、「腕に着けているのに、開いてみたら何も出ていない」という場面です。

これは故障ではありません。Galaxy Watchの健康機能には、それぞれ「動き出す条件」があります。着けているだけで勝手に貯まるものと、自分から測りにいかないと一生動かないもの、そして数日ぶんのデータが溜まるまで何も表示しないものが混ざっているのです。

この記事では、Galaxy Watchで測れるものを一通り並べたうえで、それぞれが何をすれば動き出すのかを整理します。買った日にこれを読んでおけば、センサーを遊ばせずに済みます。

まず結論:3つのタイプに分かれる

細かい話に入る前に、全体像を出しておきます。

タイプ 該当する機能 必要なこと
着けているだけで貯まる 心拍数/歩数/睡眠スコア/血中酸素/皮膚温度/運動の自動検出 とくになし
データが溜まるまで待つ バイタルサイン/就寝時刻のガイダンス/血管負荷 数日から7夜つけて寝る
自分から測りにいく 抗酸化指数/体組成/心電図など アプリを開いて測定を開始する

いちばん見落とされやすいのが真ん中のタイプです。壊れているわけでも、設定を間違えているわけでもなく、単に基準ができあがるのを待っている状態なので、答え合わせができません。

着けているだけで貯まるもの

心拍数、歩数、睡眠、血中酸素レベル、皮膚温度は、なにもしなくても記録されます。運動も同じで、歩いたり自転車を漕いだりしていると自動で検出されます。

Galaxy Watch Ultra2の画面に並ぶ健康のタイル。睡眠スコア84「良い」、バイタルサイン「1件が範囲外」、心拍数が縦に並ぶ。

腕時計側には計測した項目のスコアなどが並ぶ。

ここは何も考えなくて大丈夫な領域です。着けて寝て、着けて歩く。それだけで数字は溜まっていきます。

睡眠スコア

手首にウェアラブル端末を着けたままベッドで眠っている人。睡眠計測は着けて寝るだけで記録される。

着けて寝るだけで、毎朝100点満点の点数が出る。

着けて寝るだけで、毎朝100点満点のスコアが出ます。実際の睡眠時間、深い睡眠、レム睡眠、非睡眠状態、入眠潜時という5つの要素で採点され、それぞれに標準範囲が重ねて示されます。

実機ではよく眠れた夜が84点、ほとんど眠れなかった夜が28点でした。体感とずれない数字が出るのが好印象でした。

点数の中身と、スリープアニマルによる傾向の要約については、こちらでまとめています。

Galaxy Watchの「睡眠スコア」とは? 84点の中身を分解|5つの要素と、スリープアニマルが教えてくれたこと

エナジースコア

Galaxy Watchのエナジースコア88「非常に良い」と、それを構成する9つの要素の一覧。

その日どれくらい動けそうかを示す。

毎朝いちばんに目に入る100点満点の数字で、その日どれくらい動けそうかを示します。構成する9つの要素のうち6つが睡眠に関するもので、実質的には睡眠の総合点に近い指標です。

Galaxy Watchの「エナジースコア」とは? 9要素のうち6つが睡眠|寝られなかった日に数字が落ちた実測

1日の有酸素運動負荷

Galaxy Watchの1日の有酸素運動負荷。左が「最適」で14%の日、右が「目標より不足」で0%の日。

心血管への負荷を%で示す。左が「最適」、右が「目標より不足」。

その日に心血管へどれだけ負荷がかかったかを%で示します。10〜30%が目標で、多ければいいというものではありません。歩数が多い日でも、心拍数が上がっていなければ数字は動きません。

Galaxy Watchの「1日の有酸素運動負荷」とは? 18,706歩の日が「不足」だった理由|%の読み方と目標範囲

心臓の健康スコア

Galaxy Watchの心臓の健康スコア79と、7日間の睡眠時間の平均および中負荷から高負荷の運動の詳細画面。

睡眠・運動・血管負荷・BMIの4要素で決まる。

睡眠時間、中負荷から高負荷の運動、血管負荷、BMIという4つを合わせた100点満点です。BMIは腕時計の体組成測定を行えば自動で埋まります。

Galaxy Watchの「心臓の健康スコア」とは? 4要素の中身と目標値|3つが最高評価でも運動24分で点数が伸びなかった話

データが溜まるまで待つもの

ここがこの記事のいちばんの本題です。

バイタルサイン(7夜以上)

Galaxy Watch Ultra2の画面に表示されたバイタルサイン。5本のバーのうち1本がオレンジになり「1件が範囲外」と出ている。

睡眠中に測られる5つの指標を、自分の基準と比べる。

睡眠中に測られる心拍数、心拍数変動、呼吸数、皮膚温度、血中酸素レベルの5つをまとめて、自分の普段の範囲と比べて「範囲内」「範囲外」で示す機能です。

血中酸素だけは一般的な健康基準と比べますが、残りの4つは「あなたの基準」を作ってから比べます。そのために7夜以上つけて寝る必要があり、それまでは判定が出ません。

Galaxy Watchの「バイタルサイン」とは? 睡眠中に測る5つの指標と、基準ができるまで7夜かかる理由

就寝時刻のガイダンス(連続3日間)

あまり知られていませんが、今晩何時に寝ればいいかを提案してくれる機能があります。

Galaxy Watchの就寝時刻のガイダンス。今晩の推奨就寝時刻が午後11時10分から11時50分と示され、朝のNow Briefにも同じ内容が並ぶ。

推奨就寝時刻は朝のNow Briefにも並ぶ。

実機では「もっと疲労を回復する睡眠をとるために、今晩は午後11:10〜午後11:50の間に就寝するようにしましょう」と出ました。

面白いのは、その根拠がきちんと説明されていることです。サムスンは睡眠圧24時間周期のリズムという2つで説明しています。

睡眠圧とは睡眠に対する欲求のことで、起きている時間が長くなるほど強くなります。これを制御しているのが、目が覚めているあいだに蓄積するアデノシンという物質です。いっぽう24時間周期のリズムは、日中は起きて夜は眠るように身体を調整する約24時間のサイクルで、メラトニンの分泌を制御しています。この2つのバランスが良いときに寝ると、自然に眠れて、すっきり目覚められるという考え方です。

この提案には連続3日間の睡眠データと、設定した目標起床時刻が必要です。生活が不規則だと提案時刻も日によって変わります。実機の記録も8月12日が午後11時3分、13日が午前0時53分、14日が午後10時37分とばらついていて、そのぶん提案も動いていました。

おすすめの就寝時刻の2時間前に通知を受け取る設定もあります。

血管負荷

Galaxy Watch Ultra2の画面。心拍数79bpmの下に血管負荷のタイルが並び、「順調」と表示されている。

血管系にかかるストレスの量を5段階で示す。

血管系にかかるストレスの量を、睡眠中に自動で測る機能です。こちらも自分の基準と比べる作りなので、使い始めてすぐには意味のある判定になりません。

結果は数値ではなく「高い」「やや高い」「順調」「やや低い」「低い」の5段階で示されます。血管にかかる負荷なので、低いほうが良い方向という読み方です。

あわせて知っておきたいのが、血管負荷が「心臓の健康スコア」の構成要素でもあることです。心臓の健康スコアは、7日間の睡眠時間の平均、7日間の中負荷から高負荷の運動、血管負荷、肥満指数(BMI)の4つでできています。

Galaxy Watchの「血管負荷」とは? 睡眠中に自動で測る仕組みと結果の読み方

自分から測りにいくもの

抗酸化指数

Galaxy Watch Ultra2の画面。エナジースコア88「非常に良い」の下に抗酸化指数のタイルがあり「非常に低い」と表示されている。

体内のカロテノイドの量を、親指を当てて測る。

これがいちばん動かない機能です。睡眠中に勝手に測ってくれるものではなく、毎回自分で測定を始める必要があります。

やり方はセンサーに親指を当てて5秒待つだけ。体の中のカロテノイドの量を光学的に読み取り、野菜や果物が足りているかの目安を示します。

Galaxy Watchの「抗酸化指数」とは? 親指を5秒当てて測るカロテノイド量と結果の読み方

体組成

Galaxy Watch Ultra2で体組成を測定しているところ。時計のボタンに指を当てたまま、画面には進捗51%と「ボタンに触れたままにしてください。」と表示されている。

ボタンに中指と薬指を当てて、終わるまで待つ。

生体電気インピーダンス解析センサーを使って、腕時計だけで骨格筋量や体脂肪率を測れます。ただしこれも自分で測定を始める必要があります。

ひとつ注意点があります。画面には体重も並びますが、体重と身長は自分で入力しておく数字です。時計が測っているのは体に流した電流の通りにくさなので、体重計の代わりにはなりません。

測っておくと、心臓の健康スコアのBMIの欄も埋まります。1つ測ると別の機能が動き出すという関係があるので、最初に一度やっておくと後が楽です。

測り方のコツと数字の読み方は、別の記事にまとめました。

Galaxy Watchの「体組成」とは? 時計のボタンに指を当てるだけで体重・骨格筋・体脂肪率が出る|測り方のコツと「DEXAと相関98%」の読み方

意外な条件がある機能

いびきの記録には、スマートフォンの充電が必要

これはうっかり見落とします。いびきを見にいったところ、「睡眠中に端末が充電されていなかったため、いびきのデータがありません」と表示されました。

いびきは腕時計ではなくスマートフォンのマイクで拾う仕組みのため、スマートフォンを充電しながら寝ないと記録されません。枕元に置いておくだけでは足りないわけです。

いびきを含めた睡眠まわりの見方は、こちらにまとめています。

Galaxy Watchの「睡眠スコア」とは? 84点の中身を分解|5つの要素と、スリープアニマルが教えてくれたこと

ダイビングを使うには、事前にボタンへの割り当てが必要

Galaxy Watch Ultra2でダイビング機能を使うには、あらかじめクイックボタンにDepthアプリを割り当てておく必要があります。水に入ってから設定はできないので、潜る予定があるなら陸の上で済ませておく作業です。

買った日にやっておくこと

ここまでを踏まえて、最初にやっておくと後が楽なことをまとめます。

スマートフォンのSamsung Healthを開いて、使いたい健康機能の項目をひととおり覗いておく
体組成を一度測っておく(心臓の健康スコアのBMIが埋まります)
目標の起床時刻を設定しておく(就寝時刻のガイダンスの前提になります)
とにかく毎晩つけて寝る(バイタルサインは7夜、就寝時刻のガイダンスは3日)
・いびきを見たいなら、スマートフォンを充電しながら寝る習慣にする

逆に言えば、これをやらないまま1週間過ごすと、多くの項目が空欄のままになります。「思ったより機能が少ない」と感じている方は、一度この順番で確認してみてください。

Now Briefに自分専用のカードを作れる

集めた数字をどう見るか、という部分にも仕組みがあります。Samsung HealthのNow Briefでカスタムカードを作ると、自分が見たい健康情報だけをまとめた1枚が毎朝表示されるようになります。

エナジースコア、1日の活動、歩数、睡眠スコア、体組成、水分など12種類から選べて、「毎日午前6時にカードを表示してください」のように文章で指示を書けるのが特徴です。そこからAIがレイアウトを組み立てます。

腕時計の小さい画面では数値を1つずつ辿ることになるので、朝いちばんに知りたいものだけを1枚にまとめられるのは実用的でした。

これは医療機器ではない

大事な前提なので、はっきり書いておきます。

ここまで挙げた機能は、いずれも健康増進を目的としたもので、病気の診断や治療に使うものではありません。サムスン自身も、バイタルサインの説明のなかで「なんらかの医学的状態を診断または治療するものではありません」と明記しています。

腕時計で測る以上、精度には限界があります。バンドの締め具合、寝返り、腕の位置でも数値は変わります。1日の判定に振り回される必要はありません。

現実的な使い道は、いつもと違う状態が何日か続いたときに気づくきっかけにすることです。そのうえで気になることがあれば、記録を持って医療機関で相談する。サムスンも「普段とは違う状態が続く、または不安を感じる場合は、医療専門家に相談することをおすすめします」としています。

まとめ

Galaxy Watchの健康機能は数が多く、それぞれ性格が違います。整理すると、こうなります。

着けているだけで貯まるもの:心拍数、歩数、睡眠スコア、血中酸素、皮膚温度、運動の自動検出
データが溜まるまで待つもの:バイタルサイン(7夜)、就寝時刻のガイダンス(連続3日)、血管負荷
自分から測りにいくもの:抗酸化指数、体組成
別の条件があるもの:いびき(スマートフォンの充電)、ダイビング(ボタンへの割り当て)

買ったばかりで「何も出ない」と感じているなら、まだ条件を満たしていないだけの可能性が高いです。とくに毎晩つけて寝るという習慣さえできてしまえば、あとは勝手に貯まっていきます。
本記事はサムスン電子ジャパン株式会社から貸与を受けた製品をもとに執筆しています。製品はレビュー後に返却しており、掲載内容について同社の事前確認は受けていません。

この記事で使っているGalaxy Watch Ultra2はこちらです。

Amazonで詳細を見る

楽天で詳細を見る

Yahoo!ショッピングで見る

Samsung公式サイトで詳細を見る

あわせて読みたい関連記事

Galaxy Watch Ultra2と組み合わせたGalaxy Z Flip8のレビューはこちらです。

Galaxy Z Flip8をカメラ中心にレビュー|折って自立する「フレックスカメラ」と水平ロック、Flip史上最薄のセルフィー体験

それぞれの機能の詳しい仕組みと結果の読み方は、こちらにまとめています。

Galaxy Watchの「バイタルサイン」とは? 睡眠中に測る5つの指標と、基準ができるまで7夜かかる理由

Galaxy Watchの「血管負荷」とは? 睡眠中に自動で測る仕組みと結果の読み方

Galaxy Watchの「抗酸化指数」とは? 親指を5秒当てて測るカロテノイド量と結果の読み方

これらの機能を実際に使い込んだレビューはこちらです。

Galaxy Watch Ultra2 実機レビュー|800mAh・最大80時間とダイビング対応、シリーズ最上位の実力を検証

健康機能を全部オンにしても電池が持つのか、という検証はこちらにまとめました。

Galaxy Watch Ultra2のバッテリーが規格外だった|常時表示オンで1日の終わりに65%、18,000歩の日ですら夕方50%。充電は週2回で足りる

Apple Watchにも「バイタル」というよく似た機能があります。

バイタルアプリ完全解説:Apple Watchでわかる5つの健康指標

シリーズ全体の選び方はこちらです。

Galaxy Watch徹底ガイド!シリーズ別に主要モデルと価格・特徴を解説

 はじめての方・記事の探し方に迷った方へ
記事が多くて迷ったら、 記事の探し方ガイド から目的別に読めます。

※本記事のリンクから商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームより当サイトに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報になります。
     

関連記事