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サムスンのスマートウォッチのなかで、いま最上位に位置するのが「Samsung Galaxy Watch Ultra2」です。2026年8月7日に発売されたこのモデルを、サムスン電子ジャパン株式会社よりレビュー用にお借りしました。
Ultraという名前がつくモデルは、たいてい「頑丈で、バッテリーが持って、そのぶん重くて高い」という方向にまとまります。ただ今回のUltra2は、スペック表を眺めているだけでも「そこまでやるのか」と思う項目がいくつかありました。バッテリーは800mAh、そしてダイビング用の国際規格まで取得しています。本記事ではその使用レビューをお届けします!
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価格:LTEモデル 47mm 137,280円(税込)
カラーバリエーション:チタニウムシルバー、チタニウムグレー
発売日:2026年8月7日(予約開始は7月23日)
価格はSamsungオンラインショップの2026年7月22日時点のものです。その他の販売店では異なる場合があります。
今回お借りしたのはチタニウムシルバーです。落ち着いた明るいグレーで、チタニウムの削り出しの質感がよく見える色でした。
対応するスマートフォンはAndroid 13以上でメモリ1.5GB以上を搭載した機種です。iPhoneには対応していません。今回は同時にお借りしたGalaxy Z Flip8と組み合わせて試しています。
Galaxy Z Flip8をカメラ中心にレビュー|折って自立する「フレックスカメラ」と水平ロック、Flip史上最薄のセルフィー体験
防水等級は10ATM。あわせて防塵・高圧高温水流への耐性を示すIP69K、ダイビング機器向けの国際規格であるEN13319、そして耐久試験の規格であるMIL-STD-810Hにも対応しています。EN13319については、Samsung Galaxy Watchとして初めての取得となります。
主要な機能を一覧表でチェック

まずは当サイトが使用しているスマートウォッチの主要機能表を使い、本モデルに搭載されている機能をチェックしてみました。緑色の部分が搭載している機能で、色のない部分が未搭載の機能です。
結果は20項目すべてが搭載という、当サイトで扱ってきたなかでも数少ない全項目クリアとなりました。スマホの通知や天気、音楽の操作といった日常的に使うものはもちろん、電話をかけられる通話機能、アプリを追加できる仕組み、そして手首でそのまま支払いができる決済機能まで一通りそろっています。
特筆したいのはSuica対応です。日本で使ううえでSuicaが使えるかどうかは、毎日の便利さを大きく左右します。改札で財布もスマホも出さずに済むという体験は、一度慣れると戻れません。同じく希少なのが気圧・高度計で、山に入ったときの高度の変化や、天気の崩れの予兆を手首で確認できます。健康面でも心拍、血中酸素濃度、睡眠、体表温度と主要なセンサーが並び、運動面ではデュアル周波数のGPSと10ATMの防水を備えていて、水泳はもちろん本格的なダイビングまで守備範囲に入りました。
穴のない構成で、価格の高さにもうなずける内容です。ここまでそろっていると、あとは「それぞれの機能がどれだけ使い物になるか」が評価の分かれ目になります。
バッテリーの持ち具合は?
みなさんが気になるであろう、バッテリーの持ち具合についても、公式発表のデータと、実際に使用したときの減り具合をお伝えします。
| 条件 | 公称の駆動時間 |
|---|---|
| 常時表示オフ | 最大80時間 |
| 常時表示オン | 最大60時間 |
| GPSを使用 | 最大約20時間 |
| GPXのルート案内+省電力 | 最大約16時間 |
容量は800mAhです。サムスンの公式サイトが見出しに掲げているのは常時表示オンの60時間のほうなので、80時間という数字だけを見て判断しないほうがよさそうです。充電まわりも世代が進んでいます。
実際の減り方。動かない日は65%前後、動き回った日でも夕方に50%
実機では、バッテリー保護を有効にして満充電にせず90%あたりで止め、常時表示はオン、睡眠計測も毎晩という条件で使いました。使える容量を1割捨てたうえ、電池に厳しい設定を並べた状態です。
| その日の過ごし方 | 残量 | 減った量 |
|---|---|---|
| あまり出歩かなかった日 | 1日の終わりに65%前後 | 約25ポイント |
| 自転車と徒歩で動き回り、18,000歩を超えた日 | 夕方5時58分で50% | 約40ポイント |

18,000歩を超えた日の夕方5時58分。残量は50%。
いちばん電池を使った日でも夕方に半分残っていて、その日のうちに充電を探す場面にはなりませんでした。週に2回ほど充電台に載せれば足ります。電池に余裕があるおかげで、バッテリー保護を最初から入れておけるのも助かる点でした。
測定条件、その日に何をしていたのか、何が電池を使っているのかの内訳は、別の記事にまとめています。
Galaxy Watch Ultra2のバッテリーが規格外だった|常時表示オンで1日の終わりに65%、18,000歩の日ですら夕方50%。充電は週2回で足りる

付属の充電器。ケーブル一体型の円盤で載せるだけで充電できる
付属の充電器はケーブル一体型の小さな円盤です。残量39%から「90%まで1時間31分」と表示されました。週2回の充電で足りるので、拘束される時間そのものが短くて済みます。
見た目をチェック
素材や大きさ、重量について
ケースの素材はチタニウム、サイズは約47.1×47.4×10.7mm、重さはストラップを除いて61.5gです。数字だけ見ると腕時計としてはしっかりした部類で、同時発表のGalaxy Watch9が44mmで34.0gですから、倍近い重さがあります。
ところが実際に着けてみると、この数字ほど重くは感じませんでした。理由はおそらく形にあります。角のない丸みを帯びたケースなので、着替えのときに袖口へ引っかかったり、動かした拍子にどこかへぶつけたりということがほとんどありません。四角いケースのスマートウォッチだと角が手首の骨に当たって気になることがありますが、Ultra2ではそれも起きませんでした。
数字の上ではGalaxy Watch9の倍近い重さがあるのに、着け心地は思いのほか軽やかです。重さそのものより、手首の上でどう収まるかのほうが体感を左右するということがよく分かりました。スペックの数字を裏切ってくるあたりは、さすがハイエンドの作り込みだと感じます。

いっぽうで、誰の手首にも合うモデルではありません。付属バンドの穴の位置を見るかぎり、手首が細い人でも留めること自体はできます。ただ極端に細いと使う穴がいちばん端になり、余ったバンドの先が本体のケースにかかるほど前に出てきます。
そこに47mm・61.5gという大きさと重さが乗るので、小柄な方や腕の細い方には勧めにくいというのが正直なところです。性別の話というより手首の太さの話ですが、実際に選ぶ場面では、極端に小柄でない方向けのモデルと考えておくのが安全だと思います。
防水等級や耐久性について
10ATMは水深40mまでの耐水性能を示すもので、IP69Kは高圧・高温の水流にも耐えることを意味します。加えてダイビング機器向けのEN13319に対応しており、入水した瞬間から水深、潜水時間、水温を自動で計測・記録できます。
ダイビングは行っていないので、そこは正直に書いておきます。代わりに試したのは、腕に着けたまま水道の流水を直接当てるという使い方です。

腕に着けたまま水道の流水を直接当てたところ。
勢いよく水をかけても、まったく動じません。

水を止めた直後。画面は通常どおり表示されている。
水を止めた直後も、画面は何ごともなかったように表示を続けていました。少なくとも今回試した流水の範囲では、手を洗うときや汗を流すときに外す必要はありませんでした。
なお、プール、入浴、ダイビングでの検証は行っていません。ただし10ATMは水深40mまで、EN13319はダイビング機器向けの国際規格ですから、数値のうえではいずれもクリアしているスペックを備えています。
物理ボタンについて
ボタンは本体の右側面に3つ、縦一列に並びます。上下は通常のホームキーと戻るキーで、真ん中がオレンジのリングをまとったクイックボタンです。どれも縁から明確に出っ張っているので、画面を見ずに指の腹だけで探り当てられます。

このクイックボタンには、よく使うアプリや運動モードを割り当てられます。手袋をしていても押せる大きさなので、屋外で使う機種としては理にかなった作りです。
ディスプレイについて
ディスプレイは約1.52インチで解像度は498×498、画素密度は329ppiです。最大輝度は5,000ニトに達します。

使っていて、明るい場所で画面が見づらいと感じる場面はありませんでした。屋外に出たときに手をかざして影を作る、あの動作が要らないということです。文字盤に情報を詰め込んだレイアウトにしていても、細かい数字までそのまま読めました。
ただ、真夏の直射日光の下で腰を据えて比べたわけではないので、5,000ニトという数字がどこまで効いているのかを言い切ることはできません。言えるのは、日常のなかで明るさに困る場面が一度も無かったということです。
就寝時のまぶしさも心配ありませんでした。夜は就寝モードに切り替えられて、この状態にしておくと画面に手をかざすだけで真っ暗にできます。点いているときも輝度が大きく上がらないので、隣で寝ている人の迷惑になるような光り方はしません。この就寝モードは時刻をスケジュール設定しておけば自動で始まるので、毎晩手で切り替える必要もありません。毎晩着けて寝ることが前提の機能が多い機種なので、ここが素直に作られているのは助かります。
バンドについて
付属するのは、穴が二列に並んだシリコン系のスポーツバンドです。留め具は時計として見慣れた尾錠式で、穴に通してピンを差し込むだけ。穴の数が多いぶん、締め具合を細かく決められます。

穴が開いているおかげで、夏場に一日着けていても内側がこもりにくいのはありがたいところでした。重量のあるモデルなので、バンドをきちんと締められるかどうかは着け心地に直結します。緩いと重さで揺れますが、この穴の細かさなら、ちょうどいい位置がだいたい見つかります。
操作感をチェック
ウォッチフェイスについて
プリインストールのウォッチフェイスは、情報量の多いものから、時計としてすっきり見せるものまで一通り揃っています。

面白いのは左のように、時間帯ごとの天気を横一列に並べてしまうタイプがあることです。時計というより小さなダッシュボードで、パッと見て午後の天気まで分かります。一方で右のように、針だけを大きく置いて時計らしく振る舞わせることもできます。同じ本体でここまで表情が変わるのは、画面が大きく明るいUltra2ならではだと感じました。
コンプリケーション、つまり文字盤に載せる情報の枠は自由度が高く、かなりの数を1画面に並べられます。時刻のまわりに天気、歩数、心拍数、バッテリー、日付といった項目を好きなだけ置けるので、アプリを開かずに知りたいことがひととおり分かる状態を作れます。1.52インチという画面の大きさがここで効いていて、項目を増やしても文字が潰れませんでした。
通知の日本語は崩れない
Galaxy Z Flip8とペアリングして、スマートフォンに届いた通知をウォッチ側で受けてみました。

左が届いた通知、右が返信で選べる定型文と絵文字。
日本語の表示に不安はありませんでした。漢字、カタカナ、括弧、記号が入り混じった件名でも、文字化けも起きません。ただ少し、改行の位置に違和感が出る時はありました。送信元のアイコンと時刻も一緒に出るので、開く前に用件の見当がつきます。通知は縦に並んでいて、画面をなぞれば古いものまで遡れます。
ウォッチ側から返せるかも確認しました。Gmailの通知を開くと、「はい」「はい、お願いします」「OK」といった定型文と、絵文字が並びます。タップするだけで返せるので、手がふさがっているときに了解の一言だけ返しておくという使い方ができます。
ただし今回確認できたのはこの範囲までです。きちんとした文章を書きたい場面では、素直にスマートフォンを取り出すことになります。ウォッチ側は「返事を保留にしない」ための道具と考えておくと、期待を外しません。
そのほか日常で使う機能について
細かいところですが、日常でよく使うものも一通り載っています。タイマーやアラーム、ストップウォッチはもちろん、スマートフォンで再生している音楽の再生と停止、曲送り、音量調整も手首から操作できます。料理中や電車の中など、スマートフォンを取り出しにくい場面で効いてきます。
スマートフォンを探す機能や、逆にウォッチを鳴らして探す機能も入っています。1つずつは地味ですが、あるとないとで手首を見る回数が変わる類の機能です。
交通系ICは設定も使い勝手も拍子抜けするほど簡単だった
日本で使ううえで気になるのが交通系ICです。結論から言うと、設定でつまずく場面はありませんでした。
SuicaもPASMOも扱えて、しかも入れ方が2通りあります。その場で新しく発行することもできますし、以前にAndroid端末で使っていた、履歴の残っているカードをそのまま取り込むこともできます。機種変更のたびに残高が宙に浮くのではないかという心配は要りません。実際に試してみて、どちらの方法でも迷うところはありませんでした。


改札での反応も問題ありません。腕をリーダーにかざすだけで、財布もスマートフォンも出さずに通れます。存在感のあるウォッチですが、手首をひねってリーダーに当てる動作そのものは他のスマートウォッチと変わりません。

使えるのは改札だけではありません。交通系ICに対応した自動販売機でも、同じようにかざすだけで買えます。コンビニや自販機で小銭を探さずに済むのは、身軽に出かけたい日ほどありがたく感じました。
Googleウォレットに入れられるのは交通系ICだけではありません。スマートフォンに登録しているクレジットカードも、簡単にウォッチ側へ写せます。カード番号を入力し直す手間はなく、スマートフォンの画面で対象のカードを選ぶだけです。交通系ICのほうも複数枚を持たせておけるので、通勤用と私用でカードを分けているような人でも不便はありません。
音声アシスタントがGeminiになって、できることが増えた
音声アシスタントはGeminiです。話しかけてみると、タイマーの設定、天気の確認、通信できる状態ならウェブ検索まで一通りこなします。そしてとくに用件のない普通の会話にもそのまま応じてくれます。
便利さをはっきり実感したのはスマートホームとの連携でした。Googleホームと連携させておけば、腕時計に話しかけるだけで部屋の電気を消せます。スマートフォンを取りに行く必要も、アプリを開く必要もありません。ベッドに入ってから消し忘れに気づいたときなど、腕に着けたまま声だけで片付くのは想像以上に快適でした。

画面には話しかけた内容がそのまま文字で出て、Googleホームが立ち上がり、最後に「書斎の電気を消しました。」と返ってきます。どこまで伝わったかが目で見えるので、うまく動かなかったときに原因を追いやすいのも助かりました。
音声アシスタント自体は以前から載っていましたが、Geminiに置き換わったことで実用面の便利さはかなり上がっています。Galaxy WatchのGeminiで具体的に何ができるのかは、以前に一台じっくり使って検証した記事があります。
【実機レビュー】Galaxy Watchで進化した音声アシスタント「Gemini」を使ってみた!Googleアシスタントからの進化と課題
健康の機能をチェック
Ultra2の中核にあるのは、サムスンが「AI搭載のヘルスインテリジェンス」と呼ぶ仕組みです。センサーが日々の生活習慣を継続的に計測・分析し、複雑な生体データをわかりやすい形に変換して、いま身体で何が起きているかだけでなく、次に何をすべきかまで提案するという考え方になっています。対象となる領域は睡眠、活動量、心血管の健康、そして回復の4つです。
搭載されているセンサーは、加速度センサー、気圧センサー、生体電気インピーダンス解析センサー、電気式心拍センサー、ジャイロセンサー、地磁気センサー、赤外線温度センサー、照度センサー、光学式心拍センサーです。
健康まわりの測定を担うのが、裏面の中央に置かれたBioActiveセンサーです。心拍や血中酸素、皮膚温度まで、ここひとつでまかないます。

測った結果は、スマートフォンを開かなくてもウォッチの画面上に表示されます。自動で計測されたものは、そのまま並んで出てきます。

睡眠スコア、バイタルサイン、心拍数が並ぶ。
細かいところでは、血中酸素レベルと皮膚温度は睡眠中に自動で記録され、消費カロリーも活動ぶんと基礎代謝を含む総量に分けて出ます。このあたりは仕様表に明記がなく判断を保留していた項目ですが、実機ではいずれもきちんと残っていました。
血管負荷に抗酸化指数まで。先進的な健康指標がそろっている
使っていて素直に感心したのが、ここでした。腕時計の画面をなぞっていくと、血管負荷、抗酸化指数、バイタルサインという、他ではあまり見かけない指標が次々に出てきます。

左から血管負荷、抗酸化指数、バイタルサイン。腕時計の画面でそのまま読める。
血管負荷は血管系にかかるストレスの量、抗酸化指数は体内のカロテノイドの量、バイタルサインは睡眠中の5つの数値を自分の基準と比べたもの。どれも健康診断で名前を聞くようなものではなく、知らなかった軸で自分の体を見られるようになったという感覚がありました。
健康管理や体調維持のためにスマートウォッチを探しているなら、この機種はかなり有力な候補になります。ここまでの指標がそろっていて、しかも普段づかいの時計として成立している機種は多くありません。
なお、抗酸化指数のようにスマートフォンのSamsung Healthで一度その項目を開き、測定を始めることで動き出すものもあるので、買ったらまず一通り覗いておくことをおすすめします。それぞれの仕組みと結果の読み方は、1つずつ書くと長くなるので別の記事にまとめています。
Galaxy Watchの「血管負荷」とは? 睡眠中に自動で測る仕組みと結果の読み方
Galaxy Watchの「抗酸化指数」とは? 親指を5秒当てて測るカロテノイド量と結果の読み方
Galaxy Watchの「バイタルサイン」とは? 睡眠中に測る5つの指標と、基準ができるまで7夜かかる理由
スマホのNow Briefに自分専用の健康カードを作れる
ウォッチが集めたデータをスマートフォン側でどう見せるか、という部分にも新しい仕組みがあります。Samsung Healthの「Now Brief」でカスタムカードを作ると、自分が見たい健康情報だけをまとめた1枚が毎朝表示されるようになります。

選べる項目は、エナジースコア、1日の活動、歩数、今週のウォーキング、今週のランニング、今週のサイクリング、今週の水泳、睡眠スコア、カロリー摂取量、栄養情報、体組成、水分です。項目を選んだあと「毎日午前6時にカードを表示してください」のように文章で指示を書けるのが特徴で、そこからAIがレイアウトを組み立てます。
実際に作ってみたところ、1日の活動、睡眠スコア、歩数を1枚にまとめた「毎日の健康記録」カードが生成され、翌朝の「朝の概要」にそのまま出てきました。カード下部には「AIで生成」と明記されます。
ウォッチの小さい画面では数値を1つずつ辿ることになりますが、朝いちばんに知りたいものだけを1枚にまとめてスマートフォンで見られるのは素直に便利でした。ウォッチとスマートフォンを組み合わせたときに効いてくる機能です。
体組成は腕時計だけで測れる
生体電気インピーダンス解析センサーを使った体組成測定も試しました。測定はウォッチ単体で完結し、測定後は体重、骨格筋量、体脂肪率が並んで表示されます。実測では体重65.0kg、骨格筋26.2kg、体脂肪率23.8%という結果でした。
ひとつ注意しておきたいのは、体重と身長は自分で入力しておく数字だという点です。ウォッチが測っているのは体に流した電流の通りにくさで、そこに入力済みの体重・身長・年齢・性別を組み合わせて骨格筋量や体脂肪率を推定しています。体重計が要らなくなるわけではありません。

体組成の測定結果。体重、骨格筋量、体脂肪率が縦に並ぶ。
別の日に測ったときは骨格筋26.9kg、体脂肪率22.1%でした。体重は入力値なので同じ65.0kgのままですが、推定される側の数字は動きます。その日の水分量に左右されるので、比べるなら毎日同じ時間帯に測るのが前提です。
続けて表示される「体組成の分析」の画面では、体脂肪率23.8%、BMI23がそれぞれ標準範囲を示すバーの上に重ねて示されます。数字だけでなく、自分がどのあたりにいるのかが一目で分かる作りです。

アプリ側の「体組成の分析」。標準範囲のバーの上に、いまの位置が重ねて示される。
右端の小さい数字が前回からの差です。体脂肪率は+1.7動いているのに、BMIの変化は0.0。体重が入力値のまま変わっていないからです。基礎代謝量1,439kcalもここで確認できます。
測り方のコツや、出てくる数字それぞれの意味は、別の記事に切り出しました。
Galaxy Watchの「体組成」とは? 時計のボタンに指を当てるだけで体重・骨格筋・体脂肪率が出る|測り方のコツと「DEXAと相関98%」の読み方
睡眠スコアは、実感とずれなかった

よく眠れた夜の記録では、睡眠スコアは84で「良い」。ベッドにいた時間8時間35分のうち、実際に眠っていたのは7時間25分と切り分けられます。深い睡眠やレム睡眠の時間、寝つくまでにかかった時間まで採点に入っていて、同じ画面から夜間の血中酸素、皮膚温度、心拍数、呼吸数も追えます。
では、この数字は当てになるのか。ほとんど眠れなかった夜と並べてみます。

ほとんど眠れなかった夜。スコアは28で「注意」。
スコアは28で「注意」。実際に眠っていたのは3時間52分で、寝つくまでに3時間21分かかっていました。84点の夜が22分だったので、桁が違います。
この判定は実感とぴったり合っていました。寝られなかった夜はきちんと低い数字が出る。スコアが実感から外れないというのは、この手の機能でいちばん大事なところだと思います。
点数の内訳や、スリープアニマルによる傾向の要約、いびきを記録するための条件などは、別の記事にまとめました。
Galaxy Watchの「睡眠スコア」とは? 84点の中身を分解|5つの要素と、スリープアニマルが教えてくれたこと
運動の機能をチェック

屋外で運動中の画面。日差しのある場所でも数字はそのまま読める。
Ultra2で新しく加わった運動関連の機能は2つあります。
ひとつはトレイルランです。高度の変化やクライミングの進捗、地形条件が身体に与える負荷を細かく分析し、ペース配分や怪我のリスク軽減をサポートするというもので、Ultra2だけで使える機能です。利用にはAndroid 13以上のスマートフォンと、Samsung Healthアプリのバージョン7.0以上、そしてSamsungアカウントへのログインが必要になります。
もうひとつは水分補給通知です。従来の発汗量モニタリングに加えて、体重に対する発汗量をもとに、水分補給の適切なタイミングと量をガイドしてくれます。有効にするには運動設定から栄養補給機能をオンにする必要があり、対応するのは特定の運動種目のみです。
さらにダイビング面では、世界的なダイビングブランドであるMaresと共同開発した専用アプリ「Ultra2 Diving」が用意されています。これを使うとウォッチがそのままプロ仕様のダイブコンピューターとして機能し、浮上・潜降速度や安全潜水時間といった高度なデータを確認・分析できます。この機能は2026年後半より、Wear OSを搭載したスマートウォッチのなかでUltra2に2年間独占的に提供される予定です。
位置情報についてはデュアル周波数のGPSに対応し、GPSに加えてGlonass、Beidou、Galileoを利用できます。
実際に走って計測した結果
2026年8月11日の夕方に、実際に走って計測しました。距離は1.45km、トレーニング時間は11分2秒という短いランニングです。本格的に走っている人間ではないので、ゆっくりしたペースで10分ほど走っただけという前提で読んでください。

記録された数値は次のとおりです。
| 項目 | 記録 |
|---|---|
| 距離 | 1.45km |
| トレーニング時間 | 11分2秒 |
| 平均ペース | 7分35秒/km(最大6分31秒/km) |
| 平均速度 | 7.8km/h(最高9.1km/h) |
| 平均心拍数 | 134bpm(最大152bpm) |
| 消費カロリー | 109kcal |
| 歩数 | 1,748歩 |
| 平均歩調 | 158spm |
| 獲得標高 | 9m |
GPSの軌跡は地図上にペースごとの色分けで表示され、住宅街の細い道でも道路から外れることなく引かれていました。ラップは1km地点で自動的に区切られ、1本目が7分38秒、2本目の0.45kmが7分28秒。短い距離でもペースの落ち込みや持ち直しが分かる粒度で残ります。
心拍数ゾーンも自動で振り分けられました。11分のうちゾーン4(無酸素・142〜159bpm)が4分26秒で40.2%、ゾーン3(有酸素・124〜141bpm)が4分46秒で43.2%。ゾーン5には一度も入っていません。走り出しからの心拍の上がり方がグラフで見えるので、どのあたりからきつくなったのかを後から辿れます。
ランニングフォームまで見てくれる

驚いたのが「ランニングの高度な指標」です。非対称性、接触時間、滞空時間、規則性、上下動、剛性という6項目が3段階のバーで評価されます。腕に着けた時計だけで、左右の脚の使い方の偏りやフォームの安定性まで出してくるわけです。
今回の結果は、非対称性と規則性が最も良い評価、接触時間と滞空時間が中間、上下動と剛性が改善の余地あり、というものでした。滞空時間は平均197ms、規則性は平均0.93で「最高」判定です。何を直せばいいのかが項目名で分かるのは、自己流で走っている人ほど価値があります。
あわせて最大酸素摂取量(VO₂max)は51.2で「非常に良い」、消費したエネルギー源の内訳は炭水化物67%(73kcal)/脂質33%(36kcal)と表示されました。11分走っただけでここまで出るのかというのが正直な感想です。
フィットネス指数は総合65。内訳は体組成73、有酸素80、持久力71、柔軟性88、筋力11で、レーダーチャートになっています。筋力が突出して低いのは、筋トレの記録を取っていないためだと思われます。使っていない機能があると数値が下がる作りなので、総合点そのものより内訳の偏りを見るほうが実用的です。
勝手に始まって、勝手に止まる。この自動検出がいちばん効いた
Ultra2には運動を自動で検出する機能があります。設定でオンとオフを切り替えられて、オンにしておくと、自分でワークアウトを開始しなくても体を動かしているだけで記録が残ります。

すべて「(自動)」と付いている。開始操作は一度もしていない。
自転車と徒歩で動き回ったある日の履歴を見たら、1日で9本の運動が自動で検出されていました。ウォーキングが4本、自転車が5本。5分程度の短い移動まで拾っていて、合計すると運動時間は162分です。
これが思っていた以上に効きました。駅までの徒歩も、買い物までの自転車も、ちょっとした小走りも、全部が記録されて消費カロリーに乗ります。わざわざ「運動するぞ」と構えなくても数字が積み上がっていくので、体を動かすモチベーションが素直に上がる時計でした。
そして感心したのが、始まるだけでなく、ちゃんと止まってくれることです。
この「自動で停止する」がきちんと働くスマートウォッチは、実はあまりありません。Apple Watchは終了を促す通知は出ますが自動では止まりませんし、他社の機種でも駅まで歩いたあと電車に乗ったのに、そのまま計測が続いていたという経験があります。Ultra2ではそれが起きませんでした。始まりも終わりも任せておけるのは、地味ですが日常でいちばんありがたい部分です。
ひとつ知っておくとよいのは、この自動検出はGPSを使っていないことです。ウォーキングの距離は歩数から計算されていて、自転車には距離が出ません。経路や正確な距離を残したいなら、自分でワークアウトを開始する必要があります。そのぶん電池には優しく、着けているだけで一日の運動量が積み上がっていきます。
ただし、ここには続きがあります。これだけ歩いた日でも、心臓への負荷という物差しで見ると「不足」と判定されました。自動検出された運動の心拍数は、どれも低強度の範囲に収まっていたためです。歩数が積み上がることと、心血管に効いていることは別だと分かります。
Galaxy Watchの「1日の有酸素運動負荷」とは? 18,706歩の日が「不足」だった理由|%の読み方と目標範囲
まとめ

137,280円。誰にでも勧められる金額ではありません。それでも使い終えて残ったのは、ハイエンドの価値は「何ができるか」より「何を諦めなくていいか」にあるという実感でした。
切らずに使い続けられる
スマートウォッチを使っていると、どこかで必ず取捨選択を迫られます。電池が心配だから常時表示を切る。睡眠計測のために夜つけると昼に足りなくなる。この機種では、その場面がほとんどありませんでした。
常時表示をオンにし、睡眠計測を毎晩続け、満充電を避けて90%で止めても、あまり動かない日は1日の終わりに65%前後、18,000歩を超えた日でも夕方に50%残っていました。Ultra2を選ぶ最大の理由は、機能の多さよりもこの電池の余裕にあると思います。
重さはありますが、丸みを帯びたケースのおかげで、私の使い方では数字ほどの負担を感じませんでした。ただし手首が細い方には、47mmというサイズそのものが負担になります。万人向けではありません。
健康機能は豊富です。ただし先進的な指標の一部は、自分で測定を始めないと動き出しません。購入後にSamsung Healthの設定を済ませ、毎日着け続けられる人ほど、このモデルの価値を引き出せます。
Galaxy Watch9とどちらを選ぶか
軽さと価格を優先するならGalaxy Watch9、電池の余裕と画面の明るさ、水まわりの強さを重視するならUltra2、という整理になります。健康機能で選ぶ必要はありません。ここは両モデルでほぼ同じことができます。
サイズ、重量、画面、バッテリー、耐久性、価格まで並べた比較は、こちらにまとめています。
Galaxy Watch9とWatch Ultra2はどっちを買うべき? スペック・価格を徹底比較
Androidのスマートウォッチで他社と迷っている方は、こちらもどうぞ。
Pixel Watch 5 と Galaxy Watch 9 はどっちを買う? 大きいサイズは電池が10時間差
前モデルのUltra(2025)から買い替える価値はあるか
いちばん大きいのは充電まわりです。Galaxy Watchシリーズで初めて急速充電に対応し、約30分で最大40%まで回復します。ただ、すでにUltra(2025)を毎日使えているなら、慌てて買い替えるほどの断絶ではありません。
世代ごとの差分は、こちらで詳しく比較しています。
Galaxy Watch Ultra2は前モデルから何が進化した? Watch Ultra(2025)と徹底比較
こんな人に向いています
・毎日つけて寝られる人。健康機能は着けっぱなしで本領を発揮します
・充電の頻度を減らしたい人。週に2回ほどで足ります
・手首で全部済ませたい人。決済、音声操作、健康、運動が一通り揃っています
逆に、手首が細い方や小柄な方、運動のときだけ着ける人、とにかく軽い時計がほしい人には、この機種は勧めません。
なお、ダイビング、プール、入浴、そしてトレイルランモードでの計測は行っていません。確認できたのは、水道の流水を直接当てても通常どおり動作したところまでです。これらの用途については、公称の仕様としてお読みください。
結論として、137,280円で買うのは機能の数ではなく、機能を切らずに使い続けられる余裕そのものです。電池を気にして機能を切る、重さを気にして外す、水を気にして避ける。そのどれもしなくて済む時計が、いまいくらなら妥当か。そう考えると、この価格にも納得がいきます。
本記事はサムスン電子ジャパン株式会社から貸与を受けた製品をもとに執筆しています。製品はレビュー後に返却しており、掲載内容について同社の事前確認は受けていません。
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Source:サムスン電子ジャパン プレスリリース/Samsung 公式製品ページ
画像出典:サムスン電子ジャパン(共同通信PRワイヤー配信のプレスリリース素材)
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