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プロジェクターというと「部屋を真っ暗にしないと使えない」「黒がグレーっぽく浮いてしまう」という印象を持っている方は多いと思います。その弱点に正面から取り組んだ新シリーズが日本に上陸します。
スマートプロジェクターブランドのXGIMI(エクスジミー)は2026年8月17日、4Kホームプロジェクター「TITAN Noir(タイタン ノワール)シリーズ」を、9月中旬より応援購入サービス「Makuake」で先行販売すると発表しました。米国のクラウドファンディング「Kickstarter」で応援購入総額約29億円を集め、同プラットフォームのプロジェクトとしては史上最高記録を打ち立てたモデルです。
最大の見どころは、XGIMIとして初めて搭載されたデュアルアイリスシステム。光の量を2つの絞りで細かくコントロールすることで、最上位のTITAN Noir Maxでは最大10,000:1というネイティブコントラスト比を実現しています。ここでは、その中身と3モデルの違いを整理していきます。
XGIMI初のデュアルアイリスシステムで「黒」を作り込む

デュアルアイリスとは、カメラの絞りにあたるパーツを2つ備え、それぞれが独立して光を制御しながら緻密に連動する仕組みのこと。映像の純度とコントラストが上がり、TITAN Noir Maxでは最大10,000:1のネイティブコントラスト比になります。
ここで出てくる「ネイティブコントラスト比」は、映像処理で明るさを上げ下げして稼いだ数値ではなく、プロジェクター本体が持つ素の性能を示す数値です。暗いシーンで黒がどこまで沈むか、そこに残る細部がどれだけ見えるかに直結する部分なので、映画をじっくり観たい人ほど気にする指標になります。
絞りは5段階の手動調整に対応。さらに映像のシーンに合わせてシステムが光量をリアルタイムで自動調整するダイナミックモードも用意されているので、細かい設定が苦手な方はこちらに任せておけば大丈夫です。
明るさが変わっても色が崩れない「XGIMI Dual IrisSync」

絞りを閉じれば黒は締まりますが、そのぶん光の量が減って色味が変わってしまう、というのがこれまでの難しさでした。TITAN Noirシリーズはこれを、デュアルアイリスと3色レーザー光源、映像を映し出すDMDチップの3つをまとめて制御する「XGIMI Dual IrisSync」という技術で解決しています。
3つがバラバラに動くのではなく足並みをそろえて動くため、コントラストを高めながら、明るいシーンでも暗いシーンでも色の出方が安定する、というのがメーカーの説明です。
暗いシーンを賢く調整する「DBLE」技術

もうひとつの柱が、XGIMIが独自開発した画質アルゴリズムを載せた「X-Vision画質処理チップ」です。これによってDynamic Black Level Enhancement(DBLE)の精度が高まり、暗いシーンをリアルタイムで細かく調整します。
黒を深くするだけの調整だと、暗がりに隠れている物の輪郭まで一緒に潰れてしまいがちです。DBLEはそこを見ながら加減してくれるため、深い黒と暗部のディテールの両立が期待できます。夜のシーンが多い映画やライブ映像で効いてくる部分です。
最大7,000 ISOルーメンの明るさと日亜化学工業の3色レーザー

TITAN Noirシリーズは、日亜化学工業製の最新3色レーザー光源を採用しています。2024年のアカデミー科学技術賞(技術成果賞)を受けた技術を応用したレーザーダイオードで、高輝度・広い色域・優れた放熱性能・高い安定性を狙ったものです。明るさは最大7,000 ISOルーメン(TITAN Noir Maxの値)に達します。
プロジェクターの世界では、専用のシアタールームを作れる人ばかりではありません。ここまで明るさが確保できれば、カーテンを閉めた程度のリビングや寝室でも十分に楽しめるはず、というのがシリーズの狙いどころです。プロジェクターをリビングの中心に据えるという発想そのものは、「popIn Aladdin」を生んだ程 涛(テイ トウ)氏のように以前から日本市場を動かしてきたテーマでもあります。
TITAN Noir Maxの主な仕様

公開されている主な仕様は次のとおりです。数値はいずれも最上位のTITAN Noir Maxのものです。
| 項目 | TITAN Noir Max |
|---|---|
| ネイティブコントラスト比 | 最大10,000:1 |
| ダイナミックコントラスト比 | 最大100,000:1 |
| 明るさ | 最大7,000 ISOルーメン |
| 光源 | RGB 3色レーザー(日亜化学工業製) |
| 色精度 | ΔE 0.8未満 |
| 投写比 | 0.98〜2.0:1 |
| レンズシフト | 垂直±130%・水平±50% |
| 最大投写サイズ | 300インチ |
| ゲーミング対応 | 最短1msの超低遅延、VRR、ALLM、AMD FreeSync Premium |
| 映像デバイス | Texas Instruments製 次世代SST DMD |
| プロセッサー | MediaTek MT9681 SoC+大容量メモリー |
設置面では、レンズシフトが垂直±130%・水平±50%と大きく取られているのが目を引きます。プロジェクターは本体をスクリーンの正面に置けないことが多く、そこで映像が台形にゆがむのが最初のつまずきになりがちですが、レンズシフトは映像の画質を保ったまま投写位置をずらせる仕組みです。棚の上や部屋の隅など、置ける場所から選べる余地が広がります。
ゲーム用途では、最短1msの超低遅延に加えてVRR(可変リフレッシュレート)とALLM(自動低遅延モード)、AMD FreeSync Premiumに対応。最大300インチの投写で大画面ゲーミングを想定しています。テレビよりさらに大きな画面でスポーツを観る使い方も含めて、Fire TVのサッカーハブのような視聴環境と組み合わせる楽しみ方もありそうです。
また、色割れ(レインボーノイズ)を抑える処理も入っており、長時間でも見やすい映像を目指しているとしています。
シリーズは3モデル展開。輝度とコントラストで選ぶ

TITAN Noirシリーズは、求める映像体験に合わせて選べる3モデル構成です。
| モデル | TITAN Noir Max | TITAN Noir Pro | TITAN Noir |
|---|---|---|---|
| おすすめ | シリーズ最高峰の映像体験を求める方 | 高輝度と黒表現のバランスを重視する方 | Noirシリーズの映像美を幅広く楽しみたい方 |
| 輝度 | 最大7,000 ISOルーメン | 最大6,000 ISOルーメン | 最大4,800 ISOルーメン |
| ネイティブコントラスト比 | 最大10,000:1 | 最大8,000:1 | 最大7,000:1 |
| 価格 | 未定 | 未定 | 未定 |
3モデルの違いは、明るさとネイティブコントラスト比で整理されています。真っ暗にできる部屋で映画をじっくり観るのが中心なら下位モデルでも不足を感じにくく、明るいリビングで日常的に大画面を使いたいなら輝度に余裕のある上位モデルが向く、という選び方になりそうです。価格は3モデルとも発表時点では未定とされています。
なお公開されている製品画像を見ると、本体にはharman/kardonのロゴとIMAX ENHANCEDの表記が入っており、スタンドと一体で使うデザインになっています。
先行販売は9月中旬から。事前登録でクーポン配布
先行販売の舞台は応援購入サービスの「Makuake」で、開始は2026年9月中旬の予定です。XGIMIは近年、新製品をMakuakeでの先行販売からスタートさせる展開を続けており、直近では「Elfin Flip 4K」「Elfin Flip Laser」がMakuake歴代の応援購入金額1位を更新しています。空気清浄機「MOVA Puris P10」のように、家電やガジェットが一般販売前にMakuakeへ登場するケースは増えています。
販売開始に向けて、XGIMI公式LINEの友だち追加、またはメールアドレスを登録した人にはクーポンが配布されます。登録するとプロジェクト開始のお知らせや先行販売に関する最新情報も届く仕組みです。
まとめ
TITAN Noirシリーズは、明るさの数字を伸ばすだけでなく「黒をどう沈めるか」に軸足を置いたシリーズです。デュアルアイリスシステム、3つのパーツを連携させるXGIMI Dual IrisSync、暗部を調整するDBLEと、コントラストのための仕掛けが何重にも用意されています。
一方で、価格が3モデルとも未定であること、実際の映像がどう見えるかは実機で確かめたい部分であることも事実です。まずは9月中旬のMakuake公開で、価格と応援購入プランがどう提示されるかを見てから判断しても遅くはないでしょう。大画面が生活の中心に来ると、部屋の使い方そのものが変わります。気になる方は事前登録から様子を見てみてください。
Source: XGIMI株式会社 プレスリリース
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