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サッカーの試合観戦中、自分の心拍数がどれだけ上がっているか気にしたことはありますか?ドイツのビーレフェルト大学(Bielefeld University)が、2026年FIFAワールドカップを舞台に、世界中のサッカーファンの体がどう反応するかをスマートウォッチで計測する大規模研究「World Cup Fever Study」を実施しています。当初はGarmin限定でスタートした研究ですが、現在は13ブランドのスマートウォッチ・フィットネストラッカーに対応を広げており、Apple WatchやGoogle Pixel Watch、Galaxy Watch、Fitbit、Oura Ringユーザーも参加できる仕組みになっています。米国メディアDigital Trendsが2026年6月17日付で報じた内容を中心に、研究の狙いと参加方法、過去研究で見えた「サッカー観戦と体の反応」の関係を整理します。
World Cup Fever Studyとは?
研究はビーレフェルト大学の研究チームが主導し、サッカーファンの試合中の身体反応を心拍数・ストレスレベル・身体活動量・睡眠の4軸から計測することが目的です。具体的には、ゴールや勝敗、緊張した展開といった試合中の出来事が、ファンの体にどんな形で現れるのかを定量化します。ファン心理は感情的に語られることが多い領域ですが、生体データを使って客観的に裏付けようという挑戦的なテーマです。スマートウォッチが「測る」だけのデバイスから、データを「読み解く」フェーズへ移りつつある流れのなかで、エンタメ×バイタルという新しい組み合わせの研究としても注目できます。
対応スマートウォッチは13ブランドに拡大
研究は当初Garmin端末に限定して始まりましたが、現在は以下の13ブランドのデバイスに対応するよう拡張されています。
・Apple Watch
・Google Pixel Watch
・Samsung Health(Galaxy Watch)
・Garmin
・Fitbit
・Oura(Oura Ring)
・Polar
・Amazfit
・COROS
・Whoop
・Xiaomi Mi Fitness
・Withings
・Wahoo
主要メーカーをほぼ網羅しているので、いま手元にあるウェアラブルがこのリストに入っている人は参加可能性が高いです。ワールドカップは既に開幕していますが、開幕後でも参加を受け付けている点もポイントです。
参加方法と匿名データ取扱の流れ
ファンはオンラインで登録します。登録時に必要なのは、居住国、性別、国籍、応援するチーム、サポーターとしてのこだわりの強さなどの基本属性です。
特定の代表チームへの登録者が一定数に達すると、選ばれた参加者にメールで詳細な手順が案内され、スマートウォッチと研究システムの接続作業を行います。トーナメント期間中は、観戦した試合とその視聴形態(テレビ視聴かパブリックビューイングか)をあわせて回答する流れです。
データは匿名化されたうえで、データ保護規制に準拠したインターフェイス経由で収集されます。参加者がデバイスに対して一度だけ許可を与えれば、その後はヘルスケア・アクティビティデータが自動でアップロードされる仕組みです。プライバシー面の不安を抑えつつ、長期間にわたる連続データを集められるよう設計されています。
過去研究で見えた「観戦と心拍」の関係
ビーレフェルト大学はこのワールドカップ研究の前段階として、2025年DFBポカール決勝(ドイツカップ)で同様のフィールド研究を行っています。3部リーグから決勝に進出した地元クラブDSC Arminia Bielefeldのサポーター229人を12週間追跡したもので、結果は次のとおりでした。
| 項目 | 計測結果 |
|---|---|
| スタジアム観戦組の平均心拍数 | 94 bpm |
| テレビ観戦組の平均心拍数 | 79 bpm |
| ゴール直後の心拍上昇幅 | 最大36%上昇 |
| ストレスレベルの上昇開始時刻 | キックオフの最大14時間前から |
スタジアムで観戦したファンの方がテレビ観戦よりも心拍数が明らかに高く、しかも試合前日の段階から既にストレス指標が上がり始めていたことが分かります。「フットボール・フィーバー」という言葉は感覚的な表現に思われがちですが、ウェアラブルで測ると文字通りバイタルに表れる現象であることが示された格好です。
世界中のファンを比較できる貴重なチャンス
過去研究はドイツのローカルクラブのサポーターが対象でしたが、今回のワールドカップ研究は国籍・所属チーム・思い入れの強さといった複数の軸で世界中のファンを比較できる、研究者にとっても非常に貴重な機会になります。観戦スタイル(自宅か、現地か、パブリックビューイングか)の違いで、心拍やストレスにどう差が出るかも明らかになっていきそうです。
ファン側から見ても、応援が体にどれだけ負荷をかけているのか、勝利と敗北で回復にどれくらい差が出るのかなど、普段あまり意識しない部分を可視化してくれます。Apple WatchやGarminを「健康管理だけのデバイス」と捉えていた人にとっても、新しい使い方の発見になるはずです。日本ではFIFAワールドカップ2026に向けてApple Sportsアプリも利用可能になっているので、観戦アプリと一緒にスマートウォッチ計測を組み合わせる楽しみ方もあります。
まとめ|手元のスマートウォッチで研究に参加できる時代
World Cup Fever Studyは、13ブランドの市販ウェアラブルを横断して、サッカー観戦というエンタメ体験が身体に与える影響を測る大規模研究です。手元のApple Watch・Pixel Watch・Garmin・Fitbit・Oura Ringなどがあれば、特別な機材を追加することなく参加でき、自分の生体データが将来のスポーツ科学やヘルスケア研究の基盤になります。ワールドカップを観戦するついでに、いつもより少し意識して自分の心拍やストレス指標も眺めてみると、「応援している自分の体」というもう1つの視点が増えてくれます。
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