2021年秋に発売されたApple Watch Series 7
毎年進化を続けるApple製品。iPhoneは13になりさらに高スペック化。iPadやAir Podsなども毎年少しずつバージョンアップしています。
Apple WatchもほかのApple製品と同じく毎年進化を続け、Apple Watch Series 6からApple Watch Series 7にバージョンアップすることでいくつかの改良が加えられました。
主な進化のポイントは
・大画面化
・ケースサイズのアップ
といった表示に関する部分でしょう。
センサー類としてはApple Watch Series 6から新しくなったものがないので、Series 6ユーザーでSeries 7に買い替える恩恵があるのは「少しでも大きな画面でアップルウォッチを使いたい」という方だけかもしれません。
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あるいは、「急速充電に対応」という部分は地味にメリットかもしれません。
睡眠計測もApple Watchでログしている人にとって「いつ充電するか」というのは意外と大きな問題です。
お風呂に入っている間に充電、寝る前の就寝準備の時に充電、起床後の朝の支度の時に充電……といった方が多いでしょうか。新しいApple Watch Series 7は充電0%から80%まで充電するのにわずか45分で済みます。
これならちょっとした入浴時間とかあわただしい朝の充電でも一日中フルにアップルウォッチが使用できそうです。
要するに、Series 4やSeries 5のユーザーならまだしも、Series 6のユーザーはSeries 7を急いで購入する必要はなさそうです。
新規に購入するならどのモデルを選ぶべき?
ただし、「これからApple Watchを購入する人」はどうしたらいいでしょうか。
Appleの公式ストアで販売されているバージョンは下記の3種類です。
・Series 7(¥48,800~)
・SE(¥32,800~)
・Series 3(¥22,800~)
この中で4年前(4世代前)に発売されたSeries 3はさすがにAppleの在庫処分感が強く、比較の対象からは外してしまっていいかもしれません(それでもSeries 7の半額以下という価格は魅力ですが)。
そこで、スマートウォッチライフ編集部で入手した「Series 7」と「SE」の見た目比較、性能比較をし、どちらを選ぶかの判断材料をご提供しようと思います。
ケースサイズや画面表示など”見た目”の違い
実際のケースサイズの違いは
結論から言うと、パッと見で41mmサイズと40mmサイズを見分けるのはかなり難しいでしょう。
並べてみてやっと「series 7の方が少し幅が広いかな」とわかる程度だと思います。
腕にはめてみると、ほとんど違いは分かりません。
並べて比較
Apple Watch Series 7を着用
Apple Watch SEを着用
大画面化はメリットがある?
Series 7の最大の特徴といえば大画面化でしょう。
ベゼルのフチまでスクリーンを拡大させて、Series 6に比べて20%も表示エリアが広がりました。Series 3に比べるとなんと50%以上も大きくなっています。
ウォッチフェイスの比較
もっとも、大きくなったことを実感できるのは「文字入力」の時が一番なのですが、Apple Watchの入力は「音声入力」が最も便利で、タッチ入力が必要なのはOKボタンを押したりすることくらい。
今までもそれほど不便を感じていなかったかもしれません。
下記のような計算機アプリには役立つと思いますが、果たしてどれくらいのユーザーがApple Watchの計算機を使っているでしょうか。
計算機表示
性能比較:Series 7でできてSEではできないこと
Apple Watch Series 7ではできるけれどもApple Watch SEにはついていない機能としては下記のようなものがあります。
これらがどれくらい必要な機能なのかがApple Watch Series 7とApple Watch SEを比較するポイントになるでしょうか。
・血中酸素濃度
・心電図センサー
・急速充電
・常時表示
血中酸素濃度
Apple WatchではSeries 6から「血中酸素ウェルネス」Appを使って、血中酸素濃度を測定できるようになりました。ただし医療目的には使用できないことが明記されているので注意が必要です。
急に息苦しくなったとか、緊急時に補助的に使用できる「お守り」のようなものとして捉えるべきかもしれません。
・心電図センサー
心電図 (ECG)はSeries 4以降のアップルウォッチに搭載されているセンサーと心電図Appで測定することができます。
Apple Watch SEには残念ながらこのセンサーは搭載されていません。
使用方法ですが、どちらの腕に着用しているか確認があったのち、着用していない手の人差し指をApple Watchのデジタルクラウンに接触させて計測開始します。そして30秒後には計測完了。
問題がなければ「洞調律」と表示されます。「心房細動」表示されれば、心臓が不規則なパターンで拍動していることを意味し、心拍数が50BPMを下回る場合や120BPMを上回る場合は「高心拍数または低心拍数」と表示されます。
心臓の機能になんらかの不安を抱えている方は、このセンサーが搭載されている機種を選ぶとよいでしょう。
【あわせて読みたい】Apple Watchの心電図アプリ、さっそく使ってみました
急速充電
Apple Watch Series 7は高速充電に対応しています。
今までは0%から80%まで充電するのに90分かかっていましたが、急速充電では半分の45分で80%まで達します。
これなら入浴時間に充電していれば、残りの23時間以上を装着したまま過ごすことができます。
ただし、従来の充電器でApple Watch Series 7を充電しても充電時間は変わらず、高速充電するためには、Apple USB-C磁気高速充電ケーブルが必要です。
口元がType-Cの電源アダプタも必要で(多くの電源アダプタにはUSB-Aの差込口しかないはずです)
・Apple 製の18W、20W、29W、30W、61W、87W、96W USB-C電源アダプタあるいは
・5W以上のUSB Power Delivery (USB-PD)に対応するUSB-C電源アダプタ
が必要です。
常時表示
Apple Watch Series 5以降の機種から使用できるようになった「常時表示オン」の機能。もしかしたらApple Watch SEの最大の弱点はこの「常にオン」の機能がないことかもしれません。
「常にオン」にしていれば、例えば仕事中にパソコン操作をしていたり、友人との会話の途中に「時計の文字盤は目に入っているけれども別のことをしている」という時でも常に時間を表示してくれています。(それが時計に求める本当の機能かもしれません)
「常にオン」の機能がないと、腕時計を少し振って画面を起動させないといけないので、それが少し億劫に感じるかもしれません。
もっとも、筆者がSeries 4を使用していた時には「常にオン」の機能がないことはまったく苦にならず使用していました。
ところがSeries 5を使用し始めて「常にオン」の便利さを知ると、画面がいちいち真っ暗になってしまうことに戸惑いを覚えてしまいます。
ですのでApple Watch SEはあくまで「最初の」スマートウォッチに最適、と言えるかもしれません。
結論:Apple Watch SEでも機能は十分の人が多い?
今回の比較で感じたことは「Apple Watch SEがいかに必要十分な性能を備えているか」ということです。
一般的なユーザーとしてApple Watchをはじめとするスマートウォッチに求める機能は「電話やメール・SNSなどの通知」「ランニングやトレーニングの運動ログ」「睡眠計測や心拍数などのバイオトラッキング」が主なところでしょう。
Apple Watch以外のスマートウォッチでも上記の機能は必ずと言っていいほど搭載されていますが、Apple Watchの操作感や表示のわかりやすさは少し群を抜いています。
そのApple Watchの良さのほぼ全てを持っており必要十分な機能を兼ね備えているのが「Apple Watch SE」です。
もっとも、血中酸素濃度や心電図センサーなどの機能が欲しい人もいるでしょうし、常時表示に慣れてしまったApple Watch Series 5以降のユーザーは常時表示でないモデルには戻れないかもしれません。
また、電池の持ちが最大のネックであるアップルウォッチにとって急速充電の機能に慣れてしまうと、充電サイクルの煩わしさに耐えられなくなるかもしれません。
それでも、Apple Watch Series 7との価格差を考えたら「最初のスマートウォッチ」にはApple Watch SEで十分でしょう。
3万円ちょっとで必要十分な機能を兼ね備え、替えバンドや保護ケースなどの周辺アイテムも多種多様に揃っているApple Watch SEは総合的に見てスマートウォッチ全モデルの中でNo.1のおすすめモデルと言って間違いないでしょう。
これからアップルウォッチを検討・購入する方は以下の記事も参考に!
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