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カシオ計算機が、定番のデジタルウオッチ「CASIO Collection」の新作として「F-B100W」シリーズを2026年8月に発売しました。価格はメーカー希望小売価格8,800円(税込)で、カラーは3色。見た目は、多くの人が思い浮かべるあの角型のカシオそのままです。
変わったのは中身です。これまで時刻を表示するだけだったベーシックなデジタルウオッチに、歩数を数える「ステップトラッカー」と、スマートフォンとつながるBluetoothの「モバイルリンク機能」が入りました。スマートウォッチのように画面が光ってタッチで操作できるわけではありませんが、「毎日どれだけ歩いたか」を腕で確認でき、時刻合わせを自分でやらなくてよくなる。日常で地味に効いてくるところだけを、8,800円という価格に収めてきた一本です。
この記事では、F-B100Wで何ができて何ができないのかを、スマートウォッチと比べながら整理していきます。
見た目はF-91Wのまま、中身だけが現代に追いついた

F-B100Wのデザインは、1980年代から続く角型デジタルウオッチの流れをそのまま受け継いだものです。カシオによれば、表面のデザインはロングセラーの「F-91W」と同じものを採用しているとのこと。文字盤まわりに走るブルーとレッドのラインも、中央に大きく取られた液晶も、記憶にあるあの顔つきのままです。
ラインナップは3色で、いずれも8,800円(税込)。ブルーとレッドの差し色が入った定番配色のF-B100W-1AJF、ケースからバンド、液晶まで黒でまとめたF-B100W-1BJF、そしてくすんだ色味のグリーンをまとったF-B100W-3AJFという構成です。同じ形でも、1BJFはかなり落ち着いた印象になり、3AJFは服装に合わせやすい柔らかい色味に振られています。
スマートウォッチを何本か使ってきた人ほど、この「見た目が変わっていない」という点は大きく感じられるはずです。海外では、高機能化に疲れてあえてG-SHOCKのような時計に戻る動きも話題になりました。健康管理の機能が増えるほど時計は厚く、丸く、大きくなっていきましたが、F-B100Wはその流れに乗らず、昔からの角型のまま機能だけを足しています。
厚さ8.8mm・重さ26g。着けていることを忘れる薄さ

ケースサイズは縦41.9×横38.1×厚さ8.8mm、重さは26gです。Bluetoothの通信機能と歩数を数える加速度センサーを積みながら、厚さは1cmを切っています。一般的なスマートウォッチが厚さ10〜12mm前後、重さ30〜50g程度であることを考えると、腕の上での存在感はかなり違います。軽さを最優先した製品としては、画面を持たないGarminのスマートバンド「CIRQA」のような選択肢も登場しています。
薄くて軽い時計は、袖口に引っかからないという実用面のメリットもありますが、それ以上に「寝るときに外さなくていい」「一日中着けていても手首が疲れない」という日常の快適さにつながります。バンドは樹脂製で、裏面には汗抜き用のスリット形状が入っており、蒸れにくいよう配慮されています。バンドの装着可能サイズは145〜215mmなので、手首の細い人から太めの人まで幅広く対応します。
なお、バンドの主な樹脂パーツにはバイオマスプラスチックが使われています。原料に再生可能な有機資源を用いた素材で、環境負荷の低減に貢献する材料として近年採用が広がっているものです。
ステップトラッカーは「歩数を見せる」ことに徹している
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F-B100Wの目玉が、内蔵の加速度センサーで歩数を自動的にカウントするステップトラッカーです。表示範囲は0〜999,999歩と余裕があり、その日の歩数を液晶画面でそのまま確認できます。
単に数を出すだけではありません。目標歩数は1,000〜50,000歩の範囲を1,000歩単位で設定でき、いまどのくらい達成しているかを達成率で表示します。さらに、一定時間まったく歩いていないと表示と電子音で知らせる「ステップリマインダー」機能も搭載。デスクワークで座りっぱなしになりがちな人には、この機能が一番効くかもしれません。
もう一つ地味に便利なのが歩数グラフで、1時間ごとの歩数を7時間分、6段階のレベルで表示します。腕の上で「午前中はほとんど動いていなかった」「夕方に一気に歩いた」という一日の偏りが見えるので、アプリを開かなくても行動を振り返れます。
運動の計測面では、1/100秒単位のストップウオッチも備えています。24時間計でラップとスプリットに対応し、計測データは最大200本まで本体にメモリー可能。ランニングのラップを刻む用途にも十分使えます。
一方で、はっきりさせておきたい点もあります。F-B100Wの仕様に記載されているセンサー機能は歩数計測のみで、心拍数や血中酸素、睡眠の計測には触れられていません。GPSも搭載していません。心拍ゾーンを見ながらトレーニングしたい人や、睡眠スコアを毎朝チェックしたい人が求める機能は、この時計の守備範囲の外にあります。あくまで「歩数と時間を、電池を気にせず腕で見られる時計」という位置づけです。カシオが本格的なスマートウォッチとどう向き合ってきたかは、カシオのスマートウォッチ事業の現在地をまとめた記事で整理しています。
スマホアプリ「CASIO WATCHES」で時刻合わせと歩数管理ができる

F-B100WはBluetoothでスマートフォンと接続し、専用アプリ「CASIO WATCHES」と連携します。ここで得られるメリットは、大きく分けて三つです。
一つめは時刻の自動修正です。アプリと接続していれば1日4回、自動で正確な時刻に合わせてくれます。デジタルウオッチを長く使っていると、少しずつ時刻がずれて手動で直す作業が発生しますが、その手間そのものがなくなります。
二つめは設定の簡略化です。アラームやタイマー、ワールドタイムの都市設定といった操作は、小さなボタンを何度も押して切り替えるのが従来のデジタルウオッチでした。F-B100Wではアプリの画面から設定して時計に送るだけで済みます。ワールドタイムは約300都市に対応しているので、出張や旅行の多い人ほど効いてきます。
三つめがライフログデータの管理です。時計で計測した歩数などのデータをアプリに転送すると、日別・週別・月別のグラフとして蓄積されます。腕の上では「今日の歩数」だけを見て、振り返りはアプリでまとめて、という役割分担ができます。
このほか、時計のボタン操作で日時と位置をアプリの地図上にスタンプできる「タイム&プレイス」、時計側の操作でスマートフォンを鳴らせる「携帯電話探索」も用意されています。
なお、スマートフォンと連携しない場合は通常のクオーツ精度(平均月差±15秒)で動作します。アプリを入れずに普通のデジタルウオッチとして使う選択肢も残されているということです。
電池は約2年。充電の習慣そのものがいらない

スマートウォッチを使っていて最もストレスになるのが充電です。毎日、あるいは数日おきに充電器へ載せる習慣が必要で、旅行には専用ケーブルを持っていくことになります。F-B100Wの電池寿命は約2年。充電という行為そのものが生活から消えます。充電頻度の少なさを重視する流れは、画面なしモデルが支持されている背景とも重なります。
暗い場所ではアンバー色のLEDバックライトが液晶全体を照らします。残照機能付きで、点灯時間は1.5秒と3秒から選べる仕様です。夜中に時刻を確認したいときにも困りません。
そのほか、時刻アラームは5本と時報、最大60分のタイマー、フルオートカレンダー、12/24時間制の切り替え、操作音のオン・オフ切り替え、電池切れ予告機能を搭載。デュアルタイムはホームタイムとの時刻入れ替え機能付きで、海外に出たときにワンタッチで表示を入れ替えられます。防水性能は日常生活用防水なので、手洗いや汗、雨には対応しますが、水泳やダイビングには向きません。ガラスは樹脂ガラスです。
主な仕様

| 型番 | F-B100W-1AJF / F-B100W-1BJF / F-B100W-3AJF |
|---|---|
| 価格 | 各8,800円(税込・メーカー希望小売価格) |
| 発売時期 | 2026年8月 |
| ケースサイズ | 41.9×38.1×8.8mm(縦×横×厚さ) |
| 質量 | 26g |
| ケース・ベゼル材質 | 樹脂 |
| バンド | 樹脂バンド(バイオマスプラスチック)/装着可能サイズ145〜215mm |
| ガラス | 樹脂ガラス |
| 防水性 | 日常生活用防水 |
| センサー機能 | 歩数計測機能(0〜999,999歩、目標達成率表示、ステップリマインダー、歩数グラフ) |
| スマートフォン連携 | モバイルリンク機能/アプリ「CASIO WATCHES」対応 |
| アプリ連携機能 | 自動時刻修正、簡単時計設定、ワールドタイム約300都市、ライフログデータ、タイム&プレイス、携帯電話探索 |
| ストップウオッチ | 1/100秒(1時間未満)/1秒(1時間以上)、24時間計、ラップ/スプリット、200本メモリー |
| タイマー | 1秒単位、最大60分 |
| アラーム | 時刻アラーム5本・時報 |
| ライト | LEDバックライト(アンバー、残照1.5秒/3秒切替) |
| その他機能 | デュアルタイム(時刻入替機能付き)、フルオートカレンダー、12/24時間制表示切替、操作音オン・オフ切替、パワーセービング、電池切れ予告 |
| 電池寿命 | 約2年 |
| 精度 | スマートフォン非連携時は平均月差±15秒 |
価格と購入できる場所
F-B100Wシリーズは3色とも8,800円(税込)です。カシオの公式オンラインストアでは記事執筆時点で3色とも在庫切れとなっており、想定以上の人気になっている様子がうかがえます。製品の詳細はカシオ公式サイトの製品ページで確認できます。
定番配色のブラック(F-B100W-1AJF)は、各ECサイトでも取り扱いがあります。
文字盤まで黒でまとめたオールブラックと、柔らかい色味のグリーンも同じ価格で用意されています。
まとめ:スマートウォッチの手前で止まる、という選択
F-B100Wは、スマートウォッチの代わりになる製品ではありません。心拍も睡眠も測れませんし、通知が腕に届くわけでもありません。できるのは、歩数を数えること、スマートフォン経由で時刻を合わせること、アプリに歩数を貯めることの三つだけです。
ただ、その三つで十分だという人は少なくないはずです。健康のために何か身につけたいけれど、毎晩の充電と毎朝のスコア確認まではやりたくない。腕に載せるものは軽くて薄いほうがいい。そういう感覚の人にとって、8,800円で2年間充電せずに動き、しかも見慣れた顔つきのままというのは、かなり現実的な選択肢に映ります。同じ予算でもっと多機能なモデルも見ておきたい人は、1万円以下で買えるスマートウォッチのまとめもあわせてどうぞ。
すでにF-91Wや同系統のデジタルウオッチを愛用している人が、慌てて買い替える必要はありません。時刻表示と携帯性という基本の部分は変わっていないからです。逆に、スマートウォッチを一度使ってみたものの充電や通知が負担になって外してしまった人、そして「歩数だけ分かればいい」と思っている人にとっては、探していたものに近い一本かもしれません。
Source・画像出典: カシオ計算機 公式サイト
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