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watchOS 27の中身が、ようやくApple自身の言葉で確定しました。
9to5Macが2026年9月10日、Appleの公式リリースノートの全文を掲載しました。watchOS 27は9月14日に配信される、Apple Watch向けの大型アップデートです。日本時間では9月15日(火)午前2時ごろになる見込みです。
ベータ期間中から分かっていた項目も多いのですが、正式なリリースノートで初めてはっきりした書き方になったものがいくつかあります。特に、40歳以上を対象にした周期の通知、片手だけで操作できる新しいジェスチャー、そしてオフラインで動くようになったShazamです。順に見ていきます。
40歳以上に、更年期の兆候を示す通知

周期の乱れが続くと、閉経周辺期の可能性と次にとるべき行動が示される(画像:Apple)
今回のリリースノートで、いちばん静かに置かれていて、いちばん影響が大きそうなのがこれです。
周期記録(Cycle Tracking)に、更年期への移行期を示唆する周期のずれを、40歳以上の人が受け取れる通知が加わります。Appleの記載はこの一行だけで、判定の仕組みや基準には触れていません。
厚生労働省の健康用語辞典では更年期障害を「男女ともに40歳を過ぎた頃から見られる、様々な体調の不良や情緒不安定などの症状」と説明しています。Appleが通知の対象を40歳以上に置いているのは、この年齢の目安と重なります。自分では気づきにくく、原因の見当がつかないまま過ごしてしまいやすい領域でもあります。
ただし、これは診断ではありません。Apple Watchが出すのはあくまで周期データのずれについての通知で、受け取ったあとにどうするかは本人と医療者側の話になります。この分野はスマートリング側でも女性のヘルスケア機能として掘り下げが進んでいるところで、Appleが標準機能として乗せてきた意味は小さくありません。
片手だけでウィジェットを選べるようになる
画像はイメージです(画像:Unsplash)
スマートスタックにシングルタップのジェスチャーが入ります。人差し指と親指を1回合わせるだけで、ウィジェットを選択できるというものです。もう片方の手がふさがっていても操作できる、という説明が付いています。
荷物を持っているとき、電車のつり革につかまっているとき、子どもを抱いているとき。時計を触れない場面は日常の中にいくらでもあります。両手が空いていることを前提にしない操作方法が増えるのは、実用上かなり大きい変更です。
提案ウィジェットの種類も増えます。リリースノートに挙がっているのは、駐車した車の位置、親しい連絡先の誕生日リマインダー、交通系ICカードの残高変動、大きな音の通知のあとに出るノイズアプリなどです。
文字盤側では、Siriモジュラーに長方形のコンプリケーションが加わります。スマートスタックの最上段ウィジェットを映すもので、状況に応じて中身が入れ替わります。Siriを直接呼び出すコンプリケーションも同時に用意されます。
Shazamがオフラインで曲を当てる

判別した曲名とアーティスト名がスマートスタックに出る(画像:Apple)
地味ですが、使い方が変わるのがこれです。
スマートスタックのShazamと音楽認識アプリが、インターネットに繋がっていなくても曲を識別できるようになります。オフラインで聴かせておいて、通信が戻ったタイミングで結果が自動的に届く仕組みです。
地下、飛行機、山の中、電波の届かない店内。これまでは「あとで調べよう」と思って忘れていた場面が、そのまま拾えるようになります。
Siriは声と専用アプリが変わる

Siriの新しい「Recaps」は、会話の要点をまとめて手首とiPhoneの両方に出す(画像:Apple)
Apple Intelligence関連では、Siriがいちばん手が入っています。
| 変わること | 内容 |
|---|---|
| 会話の質 | 個人的な文脈の理解、アプリ操作、画面の内容の把握、一般知識への対応 |
| 声 | 表情豊かで自然な声に。表現力とペースを自分で調整できる |
| 専用アプリ | 過去の会話を見返す、新しく始める。iCloudで他のApple製品と非公開で同期 |
ただし新しい音声については条件があります。AppleはiPhone AirとiPhone 17 Pro以降とペアリングした場合に、その端末上のモデルで動くと書いています。手持ちのiPhoneによっては、同じwatchOS 27でも声が変わらないということです。
どの機能が新モデル専用で、どれが古いApple Watchでも使えるのかは、Apple公式のデータで線引きを整理した記事にまとめてあります。
ワークアウトまわりは実測が細かくなる

画像はイメージです(画像:Unsplash)
実際に走る人・歩く人に効く変更が3つあります。
まずWorkout BuddyがiPhoneなしで使えるようになります。Wi-Fiかセルラー接続があれば動くという条件付きです。これまでiPhoneを持って出る必要があったので、手ぶらで走りたい人にとっては大きい変更です。
次に、トレッドミルでの距離計算が、ウォーキングでもランニングでも1歩目から正確になるとされています。屋内走の距離がずれる問題は長く言われてきたところです。
そしてフィットネスアプリでは、ワークアウト後のルートマップの精度が上がります。
電話アプリと「探す」も変わる
電話アプリにはCall Contextが入ります。特定の事業者と話していることを認識して、確認コードや予約番号といった情報を、アプリをまたいで先回りで出してくるというものです。カスタマーサポートに電話しながら注文番号を探す、という動作がなくなる想定です。
「探す」は1つのアプリに統合されます。人(People)、デバイス(Devices)、持ち物(Items)が地図中心の画面にまとまる形です。これはベータ段階から伝えられていた内容で、beta 5の時点でも秋の正式版送りとされていた項目でした。
そのほかのシステム面の変更
リリースノートの最後にまとめられているのが、細かい改善です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| アプリグリッド | よく使うアプリと最近使ったアプリを目立たせる動的な配置に |
| メディア再生 | 再生の開始が速くなる |
| バッテリー延長通知 | 電池を延ばすために、ジェスチャー・ワークアウト開始リマインダー・手首を上げてSiriを呼ぶ操作などを切る提案が出る |
| Liquid Glass | 屈折をより均一にし、コントラストを上げて読みやすく |
バッテリー延長通知は、裏を返すと今回追加されたジェスチャー操作が電池を使うということでもあります。片手タップを常用するかどうかは、電池の持ちとの相談になりそうです。
なお一部のApple Intelligence機能には利用上限がある場合がある、とAppleは注記しています。
まとめ
watchOS 27の公式リリースノートで確定したのは、Siriの刷新、Apple Intelligenceのアプリ展開、周期記録・文字盤・スマートスタックの追加、そしてシステム面の細かい改善です。
中でも実際の使い勝手を変えそうなのは、40歳以上向けの更年期の兆候通知、片手タップでのウィジェット選択、オフラインで動くShazam、そしてiPhoneなしで使えるWorkout Buddyの4つです。
逆に、Siriの新しい音声はiPhone AirまたはiPhone 17 Pro以降とのペアリングが条件で、watchOS 27を入れれば全員が同じ体験になるわけではありません。この「どこまでが自分の環境で使えるのか」は、今年のApple Watchでいちばん確認が必要な部分です。
配信は9月14日、日本時間では9月15日(火)午前2時ごろの見込みです。対応するのはSeries 9以降、SE 3、Ultra 2以降です。
Source: 9to5Mac(Appleの公式リリースノート全文)/画像:Apple、Unsplash(フリー素材)
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