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Apple Watchで測定できる睡眠時の呼吸数の意味とは?健康管理に役立つ機能解説

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2025.04.12

さまざまな健康に関する指標を計測可能なApple Watchですが、watchOS 8以降からは睡眠時の呼吸数を記録できるようになっています。

その呼吸数を把握することは、体全体の健康状況について、より詳しく知ることにもつながります!

本記事では、その呼吸数の確認法と、数値が何を意味するのかを解説します。

呼吸数はiPhoneのアプリで確認を!

呼吸数を確認するには、まずiPhoneの「ヘルスケア」のアプリを開きます。

右上のハートマークのアプリですね。

次に開いた画面で「ブラウズ」をタップします。

右下の四角が4つ並んだアイコンです。

すると、「呼吸」という項目が出てくるはず。

ここをタップすれば、Apple Watchを着用して寝ている人の場合は、睡眠時の呼吸数が表示されるはずです。

筆者の場合、昨晩の呼吸数は平均で17.5回/分でした。

ほかにも様々な健康関連の指標が表示されていて興味深いです。

なお呼吸数は1時間毎のグラフも見れますし、過去数十日間の平均の数値なんかも分かっちゃいます。

初めて見る人は「こんな数値が計測されてたのか!」と驚くことでしょう。

正常な呼吸の回数とは?

では呼吸数が何を表しており、正常な呼吸数はどの程度なのかを、Apple公式の解説をもとに説明します。

人の呼吸数は、状況に応じて変化します。

つまり、現在行っている活動の種類や、その激しさに応じて呼吸数は頻繁に変わるわけです。

通常の安静時の呼吸数は、一般的に次の範囲に収まります:

安静時の呼吸数(起きている状態)

  • 成人の平均呼吸数: 約12〜16回/分

    • 健康な成人の場合、特に運動をしていない時は、呼吸数は比較的安定しています。安静時には心拍数も低めで、体がリラックスしている状態です。

  • 安静時の呼吸数の範囲: 10〜20回/分

    • 呼吸数は個人差があり、年齢、性別、体調、環境(例えば気温や高度)によっても異なります。一般的には12〜16回/分が基準となりますが、10回/分を下回る場合もあります。例えば、運動習慣があり心肺機能が高いアスリートの場合は、安静時の呼吸数が10回/分以下になることもあります。

上の筆者の呼吸数も、この範囲内に収まっていることが分かりますね。

なお子供の呼吸数はやや速く、1分間に18~30 回です。

健康であるほど運動時の呼吸数は低くなる

一方の運動中は、激しく動くほど呼吸は速くなりま す。

これは、体により多くの酸素を取り込み、 二酸化炭素をより多く排出する必要があるからです。

定期的に運動をすると、筋肉の強さと効 率が上がるので、酸素を取り込みやすくなりま す。

さらに、心臓と肺はより効率的に酸素を供給し、二酸化炭素を排出できるようになりま す。

これらの理由から、健康であるほど、呼吸数は低くなると考えられます。

なお運動強度に応じて呼吸数は変化しますが、以下はおおよその目安です。

  • 軽い運動時(ジョギング、ウォーキングなど): 約16~20回/分

  • 中程度の運動(サイクリングやランニングなど): 約20~30回/分

  • 高強度の運動(インターバルトレーニングやスプリントなど): 30回/分以上

では睡眠中の呼吸数は?

睡眠中は、起きているときよりも呼吸が遅くなる傾向があります。

深い睡眠をしているときは、呼吸数は減りますが、深い呼吸を一定間隔で行います。

レム睡眠中(夢を見ているとき) は、呼吸数が増え、呼吸が浅く、不規則になります。

そして呼吸数は、さまざまな病状によって影響を受けます。

たとえば、睡眠時無呼吸症は、睡眠中に呼吸の停止と再開が繰り返される状態です。

また、慢性肺疾患などの病気では、損傷した肺が 体内に酸素を供給しにくくなるため、呼吸数が 正常よりも多くなることがあります。

睡眠の深さや呼吸の状態(例えば、レム睡眠とノンレム睡眠など)によって変動しますが、一般的な平均は以下の通りです。

  • 成人の平均呼吸数(睡眠時): 約12~20回/分

    • 睡眠時には体がリラックスして呼吸が深くなり、ゆっくりとなります。ただし、個人差や睡眠の質によって呼吸数は変動します。

  • レム睡眠時: 約12~16回/分

    • レム睡眠は脳が活発に動いている時期で、呼吸数はやや増加することがありますが、基本的には安静状態と同様にゆっくりとした呼吸が特徴です。

  • ノンレム睡眠時: 約12回/分以下

    • ノンレム睡眠では、深い睡眠に入るため、呼吸はさらにゆっくりと安定します。

では、Apple Watchはどのようにして呼吸数を計測している?

Apple Watchは、心拍数のモニタリングとともに呼吸数(呼吸回数)の測定も行うことができます。この機能は、特に睡眠追跡呼吸エクササイズの一環として重要です。

Apple Watchが呼吸数を計測する仕組みは、以下のような技術に基づいています。

  • 加速度センサー: Apple Watchは腕の動きを感知する加速度センサーを搭載しており、これを使って呼吸時に体の微細な動きを捉えます。呼吸するたびに胸部や腹部がわずかに膨らんだり縮んだりするため、これらの動きを捉えることができます。

  • 心拍センサー: 呼吸と心拍は密接に関連しているため、Apple Watchの心拍センサーも呼吸数の計測に利用されます。呼吸数と心拍数の変動パターンを分析することによって、睡眠時の呼吸の質を評価することができます。

  • 心拍変動(HRV): 呼吸数は心拍変動(HRV)とも関連しています。Apple Watchは、HRVを計測することで、心拍と呼吸の周期的な変動を捉え、これを基に呼吸数を算出することができます。

  • OSのアルゴリズム: Apple WatchのwatchOSはこれらのセンサーからのデータを解析し、呼吸数を推定します。これにより、毎晩の呼吸数やその他の睡眠関連データをトラッキングすることが可能になります。

呼吸数のデータがどのように健康管理に役立つのか?

呼吸数は、健康管理において非常に重要な指標となります。

特に、睡眠時の呼吸数を追跡することで、健康状態や潜在的なリスクを早期に察知することができます。

以下のような利点があります。

  • 睡眠の質の評価: 呼吸数は睡眠時の健康状態を反映する重要な指標です。通常、安定した呼吸は深い睡眠と関連していますが、呼吸数が不規則または過剰に速い場合、睡眠の質が低下している可能性があります。これを追跡することで、睡眠時無呼吸症候群などの問題を早期に発見できます。

  • ストレスや不安の兆候: 呼吸数の増加は、身体がストレスや不安に反応しているサインとなることがあります。Apple Watchが記録する呼吸数の変動を監視することで、ストレスの兆候に敏感になり、心身の健康を保つための対策を講じることができます。

  • 運動後のリカバリー: 呼吸数の測定は、運動後の身体の回復状況にも役立ちます。運動後に呼吸が安定しない場合、回復が遅れている可能性があるため、その際の健康管理の指標として使えます。

  • 健康習慣の改善: Apple Watchが呼吸数をモニタリングすることで、ユーザーは自分の体調をより深く理解でき、必要に応じてライフスタイルを改善できます。たとえば、深呼吸やリラクゼーションを促す呼吸エクササイズを行うことで、リラックスした状態に戻すことができます。

呼吸数が異常な場合、どのような対策を取るべきか?

呼吸数が異常な場合、それは健康上の問題の兆候である可能性があるため、適切な対策を取ることが重要です。以下のような対策を講じることができます。

  • 医師の診断を受ける: 呼吸数が過剰に速い(頻呼吸)または遅い(徐呼吸)場合、何らかの健康問題が隠れている可能性があります。これらの症状は、呼吸器系の問題や心血管疾患、睡眠時無呼吸症候群などの兆候であることがあります。異常が見られた場合は、早めに専門の医師に相談し、必要な検査を受けることが推奨されます。

  • ストレス管理: 呼吸数が異常に増加している場合、ストレスや不安が影響している可能性があります。呼吸法(深呼吸、瞑想、ヨガなど)を取り入れてリラックスすることで、ストレスレベルを下げ、呼吸数を正常に戻すことができます。

  • 睡眠環境の改善: 呼吸数が異常な場合、睡眠時無呼吸症候群(OSA)が関与していることがあります。これには、寝室の温度調整、静かな環境作り、睡眠前のカフェイン摂取を避けるなど、睡眠環境の改善が効果的です。場合によっては、CPAPマシンなどの医療機器を使用することも必要です。

  • 定期的な運動: 健康な呼吸数を維持するためには、定期的な運動が非常に有効です。運動は心肺機能を強化し、リラックスした呼吸を促します。特に有酸素運動は、呼吸の質を向上させるために効果的です。

  • 呼吸エクササイズ: 呼吸数が異常な場合、深呼吸や腹式呼吸などの呼吸エクササイズを行うことで、呼吸の質を改善することができます。これにより、身体全体のリラクゼーションが促進され、呼吸数が正常化する場合があります。

なおApple Watch以外のスマートウォッチでも、呼吸数が計測できるスマートウォッチは最近増えているので、別のスマートウォッチをお持ちの人も使えないかチェックしてみると良いでしょう!


●執筆者:スマートウォッチライフ編集部
日本初のスマートウォッチのウェブメディア。編集部には50本以上のスマートウォッチがあり、スマートウォッチ・Apple Watchの選び方や入門者向けの記事を多く配信しています。日本唯一のスマートウォッチ専門ムック本『SmartWatchLife特別編集 最新スマートウォッチ完全ガイド』(コスミック出版)を出版したほか、編集長はスマートウォッチ専門家としてテレビ朝日「グッド!モーニング」や雑誌『anan』(マガジンハウス)にも出演。You Tube「スマートウォッチライフ」(チャンネル登録者7000人程度)でも各種レビューを行っています!

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