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Apple Watchやスマートウォッチの「心拍センサー」を徹底解説!

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2022.06.15

Apple Watchをはじめとした多くのスマートウォッチに搭載されている「心拍計」。

手首に時計を付けるだけで、心拍数を常時計測可能で、運動時の心拍数の上下動まで把握できることは「凄いな!」と驚く人が多いでしょう。

そうしたスマートウォッチに搭載されているのは「光学式心拍計(心拍センサー)」と呼ばれるもので、時計の裏側から光を出すことで心拍数を計測しています。

ただ、その正確な仕組みは知らない人が多いでしょう。

そこで本記事では、スマートウォッチの光学式心拍計の仕組みを徹底解説します!

光学式心拍センサーの仕組みとは?

光学式心拍センサーの仕組みは、実はシンプル。

手首に向かってLEDから光を出射し、血管で反射して皮膚の外に出てくる光を検出することで、心拍数を計測しています。

もう少し詳しく言うと、血液中のヘモグロビンが光を吸収する特性を利用して、光の吸収率と反射率のデータを心拍数に変換しているわけです。

この方法は「反射型」と呼ばれるもの。一方で、体内を透過する光の変化量を計測して、脈波を測定する方法は「透過型」と呼ばれますが、測定できる部位は指先や耳たぶなど透過しやすい部位に限定されます。

では、各ブランドの心拍センサーについて確認してみましょう。

Apple Watchの心拍センサーの仕組み

Apple Watchの裏面の中央部分には光学センサーがあります。

緑色/赤色/赤外線のセンサーがついており、毎秒数百回LEDライトを点滅させ、心臓が1分間に鼓動を打つ回数、つまり心拍数を計測しています。

またSeries4以降のモデルでは、時計裏面が「電子式心拍センサー」の片方の電極になっていて、こちらを利用して心拍数や心電図を取ることができます。

もう一方の電極はデジタルクラウンについていて、(時計裏面は必ず皮膚に触れているので)人差し指でデジタルクラウンに触れることで心電図や心拍数を取ることができる仕組みです。

Polarの心拍センサーの一例

スマートウォッチでもおなじみのPolarは、各種の心拍センサーの分野で世界中の研究者やアスリートから愛用されるトップブランドで、胸に着用するタイプや腕に着用するタイプが有名です。

一方でスマートウォッチの心拍センサーの精度も高く、たとえばPOLARの「Polar Unite」というモデルは、グリーン、オレンジ、レッドの3色のLEDを計10個使用して血管の状態をより正確に把握。心拍数の計測の精度を高めることに成功しています。

Garminの心拍センサーの仕組み

アウトドアやスポーツ系のスマートウォッチに強いGarminは、運動時の心拍計測でも様々な工夫を実施。

運動中は光学式心拍モニタリングにおいて、汗、震動、温度、使用者の姿勢、スタミナ消費の起伏、機器と皮膚の隙間の変動などのノイズが生じます。

そこでGarminは独自のアルゴリズムでリアルタイムにノイズをフィルタリング。さまざまな状況に対応し、大幅な精度アップに成功しており、新生代のウォッチはフィルタリングに掛かる時間の短縮、速さ、データ表示の精度を追い求めているとのこと。

またGarminの光学式心拍計は、2種類の異なる測定周波数を活用しており、静止、または活動量が少ない場合は、測定間隔を広げて心拍データを収集。高強度の運動を測定する場合には、測定間隔を狭めて計測精度を上げています。

そのため激しい運動から長時間の静止まで、24 時間いつでも精度が高く効率的な計測を行えているそうです。

手首の光学式心拍計の精度には限界がある!

上記のGarminの計測ノイズの話からも分かるように、手首で心拍計測をするには各種の困難があり、その精度には限界があります。

これはスマートウォッチ各社が認めるところで、たとえばSUUNTOは「手首での光学式心拍計測について知っておくべきこと」として、以下のような文章を掲載しています。

・光学式心拍数測定の精度や信頼性は、機器や人によって異なり、特定の種類の活動やスポーツでは全く機能しないこともあるのでご注意ください。現時点において、最も正確な光学式心拍計測技術を用いても、チェストストラップ型心拍センサーによる測定データとの誤差は、90 パーセントの確率で 5 パーセント以内にとどめるのが限界と言えます。光学式や他の形式であっても、心拍数の測定値は推定値であるため、参考値やリクリエーション目的程度の使用にとどめておいたほうがよいでしょう。いかなる種類の医療目的にも使用することはできません。(「Suunto ウォッチで手首から心拍数をより正確に計測する方法」より)

なお、手首よりも高い精度で心拍計測をしたい場合は、上記に書かれていたような胸に装着するタイプの心拍計や、手首より上部の腕に装着するタイプのアームバンド型の心拍計がオススメです。

ただし、スマートウォッチとくらべて装着に手間がかかる点はやはりデメリット。

手軽に・ある程度の精度で心拍数を計測したい人には、やはりスマートウォッチは利用しやすいというわけです。

そして運動時の心拍計測の精度も、装着位置を変えることで向上できます。詳しくは下記の関連記事を御覧ください。

●執筆者:スマートウォッチライフ編集部
日本初のスマートウォッチのウェブメディア。スマートウォッチ・Apple Watchの選び方や入門者向けの記事を多く配信しています。編集部には50本以上のスマートウォッチがあり、編集部員は常にスマートウォッチを片腕or両腕に着用。日本唯一のスマートウォッチ専門ムック本『SmartWatchLife特別編集 最新スマートウォッチ完全ガイド』(コスミック出版)を出版したほか、編集長はスマートウォッチ専門家としてテレビ朝日「グッド!モーニング」にも出演。

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