新しいMac miniのレビューが出そろった|M6はM4比でGPU71%増 ただし日本の価格は94,800円から149,800円に上がった【海外ニュース】

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緑の机に置かれた2024年の新筐体Mac mini。前面にUSB-Cポートが2つ並ぶ

新しいMac miniが2026年9月22日に発売されます。発売の前日にあたる9月21日、海外のテック系メディアから実機レビューが一斉に公開されました。MacRumorsはそれらをまとめ、「良い買い物ではあるが、もう”insanely great”ではない」という見出しを付けています。

「insanely great」はスティーブ・ジョブズ氏が好んで使った言い回しです。Mac miniは長いあいだ、Appleの製品のなかでは例外的に手を出しやすい一台でした。その立ち位置が今回で変わったのではないか。それがレビュー全体に共通するトーンです。

日本でも同じことが起きています。前世代のM4搭載Mac miniは2024年11月の発売時に94,800円(税込)からでした。新しいM6搭載モデルは149,800円(税込)からです。

米国では599ドルから899ドルになった

デスクトップPC用のDIMM規格メモリモジュール2枚
値上げの理由としてAppleはメモリチップの不足を挙げている。写真はデスクトップPC用のDIMMモジュールで、Mac miniに使われているものとは規格が違う(画像:Unsplash)

MacRumorsによると、米国でのMac miniの価格は前世代の発売当初が599ドル、新モデルが899ドルです。差は300ドルあります。同メディアは、性能そのものはAI処理を含めて申し分ないものの、この値上げ幅が惜しいという評価がレビューの大勢だとまとめています。

値上げの理由についてAppleは、メモリチップの不足を挙げています。RAMとストレージ用チップの調達価格が急騰した分を製品価格に転嫁したという説明で、2026年6月の時点で多くの製品が対象になっていました。Mac miniはメモリもストレージも本体に直付けで、あとから自分で増やせません。チップの値段がそのまま本体価格に乗ってくる構造です。

M4からの伸びはベンチマークにはっきり出ている

9to5Macの編集長Chance Miller氏は、12コアCPU・12コアGPUに24GBメモリと512GBストレージを組み合わせた構成でテストしています。Geekbenchのスコアは次のとおりです。

測定項目 M6搭載Mac mini M4搭載機との差
CPUシングルコア 4,074 24%増
CPUマルチコア 22,632 48%増
GPU(Metal) 92,542 71%増

数字として一番大きいのはGPUです。71%増というのは、映像の書き出しや3Dのレンダリング、それにローカルで動かすAIモデルの処理にそのまま効いてくる部分です。

ストレージも速くなりました。同氏の計測では読み書きが毎秒6,000〜6,400MBで、前世代の毎秒3,000〜3,400MBからおよそ倍です。大きなファイルを日常的に扱う人には、CPUの数字より体感しやすい変化かもしれません。

当サイトでは9月17日に、発売前に出回ったM6の初期ベンチマークを取り上げています。そのときの数字と今回のレビューの実測は、おおむね同じ水準に収まりました。

M6 Mac miniの初ベンチマークが公開|マルチコアはM4比48%増、ただしシングルコアでは最上位のM5 Ultraを上回る【海外ニュース】

M5チップとの比較では「平均的な進化」という見方もある

Six ColorsのJason Snell氏は、比較の相手をM4ではなくM5チップに置いています。その場合の伸びはCPUシングルコアが11%、マルチコアが23%、GPUが24%で、同氏はこれを「ほぼ平均どおりの進化」と評しました。

どちらの見方が正しいという話ではありません。Mac miniの前モデルはM4搭載機なので、Mac miniの買い替えを考えるならM4との比較が実態に近くなります。一方、Appleシリコンの世代ごとの進み方としてはM5との比較が素直です。同じ製品について大きく違う数字が並ぶのは、この基準の違いによるものです。

Snell氏によると、M6のCPUは効率コア6個、パフォーマンスコア4個、そして同氏が「スーパーコア」と呼ぶコア2個の組み合わせで12コアになっています。コア数だけを見ると前世代から2個増えただけですが、中身の並びは変わっているようです。筐体の見た目は前モデルと同じで、5インチ角・高さ2インチのサイズも据え置きだと両氏とも書いています。

日本での価格は149,800円から

モニターとキーボードを置いたデスクに小型デスクトップが並ぶ
Mac miniを中心に組んだデスクの例。筐体の大きさは前世代から変わっていない(画像:Unsplash)

Apple公式サイトで確認できる、日本での価格と構成は次のとおりです。いずれも税込で、下取りや学生・教職員価格を使わない場合の金額です。

チップ CPU/GPU 価格(税込)
M6 12コアCPU/12コアGPU 149,800円から
M5 Pro 15コアCPU/16コアGPU 299,800円から
M5 Pro 18コアCPU/20コアGPU 335,800円から

149,800円の構成は、メモリ16GBとストレージ256GBです。ここから増やす場合の追加料金も公開されています。

項目 変更内容 追加料金(税込)
メモリ 16GB→24GB 36,000円
メモリ 16GB→32GB 72,000円
ストレージ 256GB→512GB 36,000円
ストレージ 256GB→1TB 90,000円
ストレージ 256GB→2TB 180,000円
Ethernet 2.5Gb→10Gb 18,000円

前世代と並べると差がはっきりします。M4搭載Mac miniは2024年11月8日の発売時点で94,800円から、M4 Pro搭載モデルは218,800円からでした。標準モデルで55,000円、上位モデルで81,000円の差になります。米国の値上げ幅がおよそ5割なのに対し、日本では標準モデルが約1.6倍です。

発表時の仕様とAppleの位置づけについては、8月26日の記事で詳しくまとめています。

Apple、M6とM5 Pro搭載の新しいMac miniを発表|AIが最大4倍速く、「常時稼働のAIエージェント機」という使い方を提案、9月22日発売

256GBから始まるという引っかかり

Miller氏が価格について具体的に挙げているのは、金額そのものよりも入口の構成です。「512GBからなら問題なかった」としたうえで、256GBスタートである点に不満を示しています。

実際、512GBに上げると追加で36,000円かかり、合計は185,800円になります。本体の中のストレージはあとから交換できないので、外付けSSDで補うか、最初から多めに積むかの二択です。Thunderboltが速いぶん外付けでも困りにくい機種ではありますが、机の上にケーブルが一本増えることにはなります。

いま使っているMac miniをどうするか

薄型ワイドの旧筐体Mac mini
薄型ワイドだった頃のMac mini。M2世代までの筐体で、2024年に現在の形になった(画像:Unsplash)

レビューの結論はおおむね似ています。Miller氏は「もっともコンパクトなデスクトップMacを求める人には勧めやすい一台」としつつ、「本当に良い価値ではあるが、かつての599ドルという例外的な価値ではない」と書いています。Snell氏も、能力そのものは高いとしたうえで、価格を見てから価値を計算する必要があると締めくくりました。

裏を返せば、いま手元のMac miniで足りているなら、あわてて買い替える理由は今回の数字からは出てきません。M4搭載機を使っている人なら、GPUとストレージの速さが仕事の待ち時間に直結しているかどうかが判断の分かれ目です。そうでなければ、しばらく様子を見てもいい買い物だと思います。

一方、M1搭載機やIntel時代のMac miniから乗り換えるなら、価格が上がったあとでも差は十分に大きくなります。Appleは今回のMac miniを「常時稼働のエージェント型デバイス」と位置づけていて、机の脇に置きっぱなしでAIの処理を回す使い方を前面に出しています。その用途を考えているなら、メモリの上限とThunderboltの規格が選び分けのポイントです。M6モデルはメモリ最大32GBでThunderbolt 4、M5 Proモデルはメモリ最大64GBでThunderbolt 5という違いがあります。

買い替える場合は、下取り額もあわせて確認しておくと実質の負担が変わります。Appleは9月に日本での下取り額を改定しました。

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Source: MacRumors「New Mac Mini Reviews: A Good But No Longer ‘Insanely Great’ Deal」/9to5Mac「M6 Mac mini review」/Six Colors「M6 Mac mini review: Tiny, pricey, and powerful」/日本での価格と構成はApple公式サイト(日本)で確認

記事内の画像はいずれもUnsplashのフリー素材です。

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M6というチップそのものについては、発表時に別記事で詳しく扱っています。

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同じ9月22日には、より上位のMac Studioも発売されます。

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Macのラインアップが今後どうなるかは、10月の新製品情報とあわせて見ておくと判断しやすくなります。

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