UGREENが安全性に振ったモバイルバッテリー「Nexode Wavy」を発売|釘を刺しても2.5トンで潰しても発火しないセル、残量も健康状態もディスプレイ表示

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UGREEN Nexode Wavyシリーズのモバイルバッテリー3台と内蔵ケーブル、安全を見える化するディスプレイ表示

モバイルバッテリーを選ぶとき、容量と出力の数字ばかり見ていませんか。ここ数年、発火事故のニュースが続き、飛行機の持ち込みルールまで変わりました。安全性は、もう「あって当たり前」ではなく、選ぶ理由そのものになりつつあります。

そこに正面から答える製品が登場しました。UGREEN(ユーグリーン)が2026年8月17日、モバイルバッテリーの新シリーズ「Nexode Wavy」を発売しました。同社が「Dymondcell」と名づけたバッテリーセルを積み、釘で刺しても、2.5トンで潰しても、135℃で焼いても発火しないと説明しています。

価格は10000mAhモデルが7,980円、20000mAhモデルが9,980円です。何がどう安全なのか、順番に見ていきましょう。

5つの試験を通したという「Dymondcell」

Nexode Wavyシリーズの中心にあるのが、UGREENが「Dymondcell」と呼ぶバッテリーセルです。同社の説明によれば、次の試験を通しても発火・爆発が起きなかったとしています。

・4mmの釘で3回刺す「釘刺し試験」
・2.5トンの圧力で圧迫する「耐圧試験」
・135℃の炎で1時間焼く「加熱試験」
・1.3倍の定電圧で7時間充電する「過充電試験」
・リチウム析出試験(充電サイクル800回後もバッテリー健全性80%以上を維持)

釘を刺す、潰す、焼く。どれも日常では起こらない状況ですが、バッテリーが壊れるときに内部で起きていることを人工的に再現する試験です。カバンの中で強く圧迫される、夏の車内に置き忘れる、といった現実の場面と地続きの話でもあります。

UGREENはこの設計思想を「リスクを管理するのではなく、排除する」と表現しています。保護回路で異常を検知して止めるのは最後の砦であり、そもそも異常が起きない構造をつくるほうが先だ、という考え方です。もちろん、これは同社自身の説明です。第三者機関がどこまで検証したのかまでは公表されていないため、その前提で読むのがよいと思います。

なお「もしも」に備えた保護機能も14種類搭載されており、NTC温度センサーが毎秒100回の監視を行い、筐体にはV0級の耐火素材を使っているとしています。

バッテリーの状態が「見える」ディスプレイ

UGREEN Nexode Wavyのブラックモデル。本体上部のディスプレイに残量100%と45Wの出力が表示されている

個人的にいちばん面白いと思ったのが、この部分です。本体にディスプレイを載せ、電池残量だけでなく、ポートごとの出力や電圧、セルの温度、充電サイクル回数、バッテリーの健康状態まで表示するというもの。

スマートウォッチを使っている方なら、この発想はなじみがあるはずです。心拍や睡眠を数字で見えるようにしたことで、体調の変化に早く気づけるようになった。それと同じことを、バッテリーに対してやろうとしています。

とくに充電サイクル回数と健康状態が見えるのは実用的です。モバイルバッテリーは何年も使い続けているうちに劣化しますが、外からは分かりません。「そろそろ買い替えどきか」を数字で判断できるのは、事故を避けるうえでも意味があります。処分や回収の仕組みも整ってきているので、劣化に気づいたら早めに手放すという流れをつくりやすくなります。

異常が発生した場合は内容が記録され、あとから確認できるとのこと。故障したときに原因を特定しやすい、という説明です。

ラインナップと価格

UGREEN Nexode Wavyのシルバーモデル。波状の凹凸があるボディと内蔵ケーブル

発売されるのは3モデルです。

モデル 価格(オープン価格)
Nexode Wavy 10000mAh 45W(シルバー) 7,980円
Nexode Wavy 10000mAh 45W(ブラック) 7,980円
Nexode Wavy 20000mAh 55W(ブラック) 9,980円

価格はすべて税込の参考表示です。オープン価格のため、実際の販売価格は店舗やタイミングによって変わります。

いずれもケーブルを内蔵し、3台同時充電に対応します。エネルギー密度は773Wh/Lで、安全性に振りながら軽さも確保したとしています。

販路はUGREEN公式サイト、Amazon、楽天などのオンラインストアに加えて、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、ヤマダデンキ、ドン・キホーテなどの家電量販店でも順次販売されます。

公式サイトで詳細を見る

Amazonで詳細を見る

楽天で詳細を見る

Yahoo!ショッピングで見る

準固体電池とは何が違うのか

安全なモバイルバッテリーの話題では、ここ1〜2年「準固体電池」という言葉をよく見かけるようになりました。SWLでも準固体電池を採用した製品を紹介しています。

UGREENはこの点についても説明を出しています。準固体電池は電解液に準固体電解質を使うことで漏れや気化のリスクを下げるアプローチだが、充電速度の向上には乏しく、釘刺し試験を通過できないケースが多いというのが同社の見立てです。対してDymondcellは、正極材・集電体・電解液・セパレータのそれぞれに手を入れることで、熱と衝撃の両方に強くしたとしています。

ここは競合技術に対する自社の主張なので、そのまま受け取るのではなく「そういう立場の説明がある」と押さえておくのがよいでしょう。全固体電池が本命とされる一方で量産のめどが立っていない、という現状認識自体は、業界で広く共有されているところです。

セルの供給元としてはATL社製をはじめとする高品質セルを採用しているとのこと。スマートフォンなどにも使われている、実績のあるメーカーです。

スマートウォッチを持ち歩く人が見るべきところ

最後に、当サイトの読者に近いところを整理しておきます。

モバイルバッテリーを持ち歩く理由が「スマートウォッチの充電」である方は、実はそれほど多くありません。多くのスマートウォッチは数日から数週間もつので、日帰りなら不要です。効いてくるのは旅行や出張、登山、災害時といった、数日間コンセントから離れる場面です。

そうした場面では、バッテリー自体が数日カバンの中で揺られ、圧迫され、温度変化にさらされます。安全性に振った設計の価値が出るのは、まさにこういう使い方だと思います。災害時に電源機材が届けられた事例もあったように、非常時の備えとして家に1台置いておく用途とも相性がよさそうです。

なお今回のプレスリリースには、スマートウォッチ用の充電ケーブルや充電器との組み合わせに関する記載はありません。手持ちのウォッチ充電器を挿して使えるかどうかは、製品ページで対応ポートを確認してください。

飛行機に持ち込む際のルールも2026年4月から変わっています。旅行に持っていく予定なら、あわせて確認しておくと安心です。

まとめ

安全性を売りにするモバイルバッテリーは以前からありましたが、その多くは「異常が起きたときに止める」機能の話でした。今回のNexode Wavyは、そもそも異常が起きにくいセルをつくるという方向に軸足を置いている点が新しいところです。

加えて、状態をディスプレイで見せるという設計は、劣化を自分で把握できるという意味で、長く使ううえでの安心につながります。スマートウォッチが体の状態を可視化したように、バッテリーも中身が見える時代になってきたのかもしれません。

7,980円からという価格は、同容量帯としては安くはありません。ただ、カバンの中で何年も一緒に過ごす道具だと考えれば、この差額をどう見るかは人それぞれでしょう。数字の安さより、中身の見えることにお金を払うという選び方も、そろそろ普通になってきたように思います。

Source: 株式会社ユーグリーン・ジャパン プレスリリース
画像出典: 株式会社ユーグリーン・ジャパン

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