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スマートウォッチで睡眠が測れる、という話自体はもう珍しくありません。ただ2026年のSamsung Healthは、眠った時間を数えるだけでなく、その眠りに100点満点の点数を付けてきます。点数が出るということは、良し悪しを機械が判断しているということです。

2026年のアップデートで刷新されたSamsung Health。
その点数が「睡眠スコア」です。何を見て決まっていて、どこを直せば上がるのかを、筆者がGalaxy Watch Ultra2を着けて実際に眠り、計測したデータと一緒に解説します。
Galaxy Watchで測れるものの全体像と、それぞれが動き出す条件は、こちらにまとめています。
Galaxy Watchの健康機能がすごい|血管負荷・抗酸化指数・バイタルサインまで測れる。ただし自分で動かさないと測れないものがある
これらの機能を実際に1週間以上使い込んだレビューはこちらです。
Galaxy Watch Ultra2 実機レビュー|800mAh・最大80時間とダイビング対応、シリーズ最上位の実力を検証
睡眠スコアは5つの要素で決まる
まず、実機ではこう表示されます。

左がスコアと5つの要素、右が睡眠の段階。
この日のスコアは84で「良い」。前日より8点上がっています。
スコアを構成しているのは、次の5つです。
| 要素 | この日の記録 | 評価 |
|---|---|---|
| 実際の睡眠時間 | 7時間44分 | 良い |
| 深い睡眠 | 1時間48分 | 良い |
| レム睡眠 | 1時間44分 | 良い |
| 非睡眠状態 | 1時間18分 | 良い |
| 入眠潜時 | 13分 | 非常に良い |
睡眠時間の長さだけでなく、寝つきの速さや、途中で目が覚めていた時間まで採点に入っているのが分かります。長く寝れば点が上がるという単純な仕組みではありません。
ここまではスマートフォンのアプリの画面ですが、同じスコアは時計だけでも確認できます。

別の日の記録。時計側では66点で「普通」。
点数の下に出ている「▼18」は前日との差です。上がったのか下がったのかまで一緒に出るので、朝、腕を上げるだけでその晩の評価が分かります。アプリを開くのは、内訳まで見たくなったときで十分でした。
「布団にいた時間」と「実際に眠っていた時間」は違う
この機能を読むうえで、最初に押さえておきたい区別があります。

布団にいた時間は9時間15分。寝つくまでにかかった入眠潜時は13分。
この日は午後10時24分に布団に入り、午前7時39分に起床。ここまでで9時間15分あります。ところが実際に眠っていたのは7時間44分でした。
差の内訳は、寝つくまでにかかった入眠潜時が13分、そして途中で目が覚めていた非睡眠状態が1時間18分です。
アプリの説明によれば、入眠潜時は5〜30分の間が正常とされています。そして興味深い注意書きがついていました。
「布団に入ってから眠りにつくまで普段5分以内である場合、疲れすぎているサインかもしれません」
寝つきが良すぎるのも問題、という視点は自分では持ちにくいところです。13分という数字が「非常に良い」と評価されたのは、この幅のちょうど良いところに入っていたからでした。
段階の割合には、それぞれ標準範囲がある
睡眠の段階は4つに分かれ、それぞれに標準範囲が示されます。
この内訳も時計側で見られます。下は別の夜の記録です。

左が一晩の推移、右が段階ごとの内訳。
この夜は非睡眠状態33分、レム睡眠1時間14分、浅い睡眠2時間5分、深い睡眠1時間48分。眠っていた時間の合計は5時間7分です。
面白いのは、上の表の夜と比べたときです。あちらは合計7時間44分眠っていて、こちらは5時間7分。2時間半以上短いのに、深い睡眠だけはどちらも1時間48分で同じでした。2晩を並べただけなので断定はできませんが、短くなった分は浅い睡眠とレム睡眠から削られているように見えます。
| 段階 | この日 | 標準範囲 |
|---|---|---|
| 非睡眠状態 | 14%(1時間18分) | 0〜9% |
| レム睡眠 | 19%(1時間44分) | 20〜30% |
| 浅い睡眠 | 48%(4時間12分) | 40〜60% |
| 深い睡眠 | 19%(1時間48分) | 10〜20% |
ここが面白いところです。スコアは84点で「良い」判定なのに、細かく見ると非睡眠状態は標準を超え、レム睡眠は標準を下回っています。
アプリはそれぞれの段階についても解説を添えています。レム睡眠については「レム睡眠の大半は睡眠の後半に発生するため、睡眠時間が不十分な場合は、レム睡眠が短くなる可能性があります」とのこと。深い睡眠については「睡眠時間を十分に確保することで、深い睡眠を増やすことができます」と書かれています。
つまり段階の割合を直接コントロールすることはできず、結局は睡眠時間を確保するのが近道という結論に落ち着きます。
スリープアニマルという、分かりやすい要約
数字を並べられても実感が湧かない、という人のために用意されているのがスリープアニマルです。
アプリ内の睡眠に関するアンケートに答えると、睡眠の傾向を動物にたとえて示してくれます。

判定はペンギン。3つの項目で評価される。
今回の判定はペンギンでした。説明はこうです。
「ペンギンは、卵を守るために睡眠中も用心と警戒を怠りません。ペンギンスリーパーは十分な睡眠をとり、規則正しいスケジュールを維持していますが、夜間に頻繁に目が覚めてしまう傾向があります」
評価は3項目に分かれていて、内訳はこうなっていました。
| 項目 | 評価 | 内容 |
|---|---|---|
| 睡眠欲求 | 良い | 睡眠時間7時間22分、睡眠効率90% |
| 非睡眠状態時間 | 注意が必要 | 睡眠時間の10% |
| 就寝/起床時刻の規則性 | 良い | 平日と休日の差が18分 |
直近9件の記録での睡眠スコアは平均73でした。
「夜間に頻繁に目が覚める」という指摘は当たっています。非睡眠状態が標準範囲を超えていたのは、たまたまではなく傾向だったわけです。
そしてアドバイスまで具体的でした。「トイレに行くために頻繁に起きてしまうと思われる場合、就寝の3時間前から何も飲まないようにしてみてください」。数字を見せて終わりではなく、次の行動まで示してくれます。
規則性は「平日と休日の差」で見る
就寝・起床時刻の規則性については、平日と休日の睡眠時間の中央値の差という物差しが使われています。
今回は18分。アプリは「2時間未満の差が良好とされていますが、さらに縮めることで健康的な睡眠パターンを維持できます」としています。
休日に寝だめをする習慣があると、ここが大きく開きます。平日と休日で生活が変わらない人ほど有利という、分かりやすい指標です。
あわせて「規則正しい起床時刻が重要な理由」という解説もあり、「疲れを感じたり、前夜に十分な睡眠がとれなかったりしても、決まった時刻に起床するのが最適です」と書かれています。寝坊で取り返すのではなく、起きる時刻を固定するほうが良いという考え方です。

アプリ側の「睡眠の規則性」。就寝から起床までの帯が日ごとに並ぶ。
そして時計側には、これとは別の物差しの「規則性」が用意されています。

上が就寝、下が起床。目標の時間帯に入った日にだけ青いチェックが付く。
7日分が横に並び、就寝と起床のそれぞれについて、目標の時間帯に入った日だけ青いチェックが付きます。この週はチェックが付いたのが就寝で2日、起床にいたっては1日だけでした。
アプリ側の「平日と休日の差は18分」という評価とは、ずいぶん印象が変わります。同じ規則性でも、見ている物差しが違うということです。平日と休日の差が小さくても、毎日の就寝・起床そのものが目標からずれていれば、こちらには印が付きません。厳しいのは時計側のほうで、こちらのほうが実感には近いと感じました。
睡眠中の体の状態も一緒に記録される
睡眠のページからは、その晩の体の状態もまとめて確認できます。

左が血中酸素レベル、右が皮膚温度。
この日の記録は、血中酸素レベルが平均95%(90%を下回った時間は7分57秒)、皮膚温度が基準比マイナス0.2℃、心拍数が平均54bpmでした。
皮膚温度の説明が丁寧で、なるほどと思わされました。「眠りにつく前には、体の熱を解放するために、深部体温が低下して、皮膚温度が上昇します。起床前には、この反対のプロセスとなり、深部体温が上昇して、皮膚温度が低下します」とのこと。
グラフの形そのものが眠りの深さと関係している、という話です。数値の高低だけでなく、正常に変化しているかどうかが睡眠の質を表すという視点は覚えておくと役に立ちます。
なお、ここで出てくる血中酸素レベル・皮膚温度・心拍数は、「バイタルサイン」という別の機能でもまとめて扱われます。そちらは自分の普段の範囲と比べて範囲内か範囲外かを示す作りです。
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1週間で見ると、傾向が出る

1週間の睡眠時間。平均7時間19分。
週単位で見ると、平均睡眠時間は7時間19分、平均就寝時刻は午前0時21分、平均起床時刻は午前7時40分でした。
1日ごとのスコアに一喜一憂するより、こちらの棒グラフを眺めるほうが実用的です。短かった日と長かった日が並ぶと、何をした日だったかを思い出せます。
そしてこの睡眠は、翌日のコンディションを示すエナジースコアの土台にもなっています。実際、睡眠スコアが28まで落ちた日は、エナジースコアも週で唯一の谷になっていました。
Galaxy Watchの「エナジースコア」とは? 9要素のうち6つが睡眠|寝られなかった日に数字が落ちた実測
いびきを記録するには条件がある
ひとつ、うっかり見落とす制約があります。いびきを見にいったところ「いびきのデータがありません」と表示されました。
理由は明記されています。いびきは腕時計ではなくスマートフォンのマイクで拾う仕組みのため、次の条件が要ります。
・睡眠中は時計やバンド、リングを装着する
・スマートフォンの下部を自分のほうに向け、頭の近くの平らな場所に置く
・ウェアラブル端末をスマートフォンに接続しておく
・「いびきを検出」を「常に」にしている場合は、スマートフォンを充電器に接続する
枕元に置いておくだけでは足りません。いびきを継続して見たい人は、寝る前に充電に挿す習慣とセットにする必要があります。
これは医療機器ではない
大事な前提です。睡眠スコアは健康増進を目的とした機能であって、睡眠障害を診断するものではありません。
腕時計で測る以上、精度には限界があります。バンドの締め具合や寝返り、腕の位置でも数値は変わります。1日の点数に振り回される必要はありません。
いつもと違う状態が何日か続くようなら、記録を持って医療機関で相談する。そういうきっかけとして使うのが、いちばん現実的な使い道だと思います。
まとめ
Galaxy Watchの睡眠スコアは、着けて寝るだけで毎朝出る100点満点の点数です。整理すると、こうなります。
・スコアは実際の睡眠時間、深い睡眠、レム睡眠、非睡眠状態、入眠潜時の5要素で決まる
・布団にいた時間と実際に眠っていた時間は別物として切り分けられる
・入眠潜時は5〜30分が正常。速すぎるのは疲れのサインかもしれない
・段階の割合には標準範囲があるが、直接コントロールはできない
・スリープアニマルが傾向を要約し、具体的なアドバイスまで出してくれる
・規則性は平日と休日の差で見る。2時間未満が良好
・いびきはスマートフォンを充電しながら寝ないと記録されない
実際に使ってみて感じたのは、点数そのものより、点数を分解した中身のほうが役に立つということでした。84点という数字だけでは何も変わりませんが、「非睡眠状態が標準を超えている」「就寝3時間前から飲まないほうがいい」と言われれば、明日から試せます。
本記事はサムスン電子ジャパン株式会社から貸与を受けた製品をもとに執筆しています。製品はレビュー後に返却しており、掲載内容について同社の事前確認は受けていません。
この記事で使っているGalaxy Watch Ultra2はこちらです。
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