Galaxy Watchの「1日の有酸素運動負荷」とは? 18,706歩の日が「不足」だった理由|%の読み方と目標範囲

Galaxy Watchの1日の有酸素運動負荷。左が「最適」で14%の日、右が「目標より不足」で0%の日。

たくさん歩いた日は、運動できた日なのか。2026年のSamsung Healthに入った指標は、この問いに「歩数では測れません」と答えてきます。見ているのは歩いた量ではなく、心臓にどれだけ負荷がかかったかです。

Samsung Healthのアプリを手に持ったスマートフォンで開いているところ。エナジースコア82が表示されている。

2026年のアップデートで刷新されたSamsung Health。

それが「1日の有酸素運動負荷(Daily Cardio Load)」です。数字が何を意味していて、どう使えばいいのかを、筆者がGalaxy Watch Ultra2を実際に着けて計測したデータと一緒に解説します。

Galaxy Watchで測れるものの全体像と、それぞれが動き出す条件は、こちらにまとめています。

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「%」で示される、その日の運動の積み上がり

まず、実機ではこう表示されます。

Galaxy Watchの1日の有酸素運動負荷。左が「最適」で14%の日、右が「目標より不足」で0%の日。

左が14%で「最適」だった日、右が0%で「目標より不足」の日。

大きく出るのはパーセンテージと、その評価を表す一言です。そして下に、不足から超過までを表す色の帯が並びます。

左の日は14%で「最適」。目標範囲は10〜30%と示されていて、その真ん中あたりにマーカーが立っています。右の日は0%で「目標より不足」。マーカーは左端の青い領域です。

ここが最初の分かりにくさだと思います。この%は達成率ではなく、その日に積み上がった心血管への負荷の度合いです。100%を目指すものではなく、10〜30%に収まっていればいいという読み方になります。

時計側では、同じものが円になって出ます。

Galaxy Watch Ultra2の1日の有酸素運動負荷の画面。「目標より不足」0%と表示され、外周の色帯の青い領域にマーカーが止まっている。

時計で見た「目標より不足」の日。左下の青い位置にマーカーが止まっている。

色の帯が外周をぐるりと回る形になっていて、マーカーの位置で足りているかどうかが分かります。この日は青い領域、つまり不足の位置です。数字を読まなくても、色と位置だけで判断できるのは時計側の利点だと思います。

低くても高くてもいけない、という設計

色の帯をよく見ると、この機能の考え方が分かります。左端が青で「不足」、真ん中が緑、右端がオレンジで「超過」。緑の範囲に入っていることが目標で、行きすぎても評価は下がります。

歩数やカロリーのように「多いほど良い」ではありません。運動のしすぎで回復が追いつかない状態も、この機能は問題として扱います。血管負荷と同じで、数字の向きを勘違いすると読み違えます。

0%だった日には、こんな文章が添えられていました。

「今日は予定どおりにトレーニングしましょう。今のコンディションは、今日予定していたようにトレーニングを続けるのに適しているようですね。トレーニングルーティンを継続すれば、長期的に体力がつきます。無理のない一定のペースで、予定しているトレーニングを完了するようにしましょう」

不足していることを責めるのではなく、回復できている状態として提示してくるのが特徴的でした。

目標範囲は、自分で決めた「目的」で変わる

Galaxy Watchのトレーニングバランスと直近7日間の有酸素運動負荷、およびトレーニングの目的の設定画面。

左が直近7日間の負荷、右がトレーニングの目的の設定画面。

この機能には「トレーニングの目的を設定」という項目があり、4つから選べます。

目的 説明
健康状態全般 全体的な健康に重点を置いた中負荷の運動
健康的な体重 脂肪の燃焼に重点を置いた中負荷の運動
心肺機能 スタミナの向上に重点を置いた中負荷の運動
最高のパフォーマンス 限界に挑戦することに重点を置いた中負荷から高負荷の運動

実機は初期設定の「健康状態全般」のままでした。この選択によって毎日の最適なトレーニング範囲が変わります。本気で鍛えたい人が「健康状態全般」のままだと、軽い運動でもすぐ緑の範囲に入ってしまい、物足りない目標になります。最初に自分の目的を選んでおくことをおすすめします。

「トレーニングバランス」は、さらに条件が厳しい

この機能にはもうひとつ、トレーニングバランスという項目があります。最近の負荷が普段のレベルと比べてどうかを見るものですが、実機では「基準を確認中」のまま動きませんでした。

理由は明記されています。

「開始点となる基準を確認するには、中負荷から高負荷の運動を含むデータを7日間以上記録する必要があります。28日間の慢性的な有酸素運動負荷の平均が10%以上の場合、トレーニングバランスを確認できます

つまり7日間の記録に加えて、28日間の平均が10%以上という二段構えの条件です。ときどき運動する程度では、この項目は永遠に開きません。

実測。日常の移動だけでは、負荷はほとんど溜まらない

直近7日間の記録がこちらです。

日付 有酸素運動負荷
8月10日 0
8月11日 15
8月12日 8
8月13日 14
8月14日 7
8月15日 0

最適な範囲に入ったのは11日と13日の2日だけでした。この2日は緑、それ以外は青、つまり不足の判定です。

ここで注目したいのが8月14日です。この日は自転車と徒歩で動き回り、歩数は18,706歩、活動時間は244分、運動が9本も自動検出されました。それでも有酸素運動負荷は7で「不足」です。

理由は心拍数を見れば分かります。自動検出された運動の心拍数ゾーンは、すべてゾーン1(低強度・88〜106bpm)でした。たくさん動いてはいても、心臓に負荷はかかっていないということです。

歩数が多い日と、心血管に効いている日は別物。これがこの機能を使って最もはっきり見えたことでした。1万8千歩という数字は達成感がありますが、この指標から見ればほとんど評価されていません。

同じ7日間を、心臓の側から見た指標もあります。そちらでも中負荷から高負荷の運動は24分で「注意が必要」という判定でした。

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誰に向いている機能なのか

使ってみて分かったのは、この機能はトレーニングを習慣にしている人のために作られているということです。

週に何度か走る、ジムに通う、自転車で追い込む。そういう人が「今日は攻めていい日か、休むべき日か」を判断するための道具です。トレーニングバランスの条件を見れば、想定されている使い手ははっきりしています。

いっぽうで、日常の移動が中心の人にとっては、ほとんどの日が「不足」と表示され続けることになります。毎日それを見せられるのは、正直あまり気分のいいものではありません。

ただし、見方を変えればこれほど正直な指標もありません。歩数計は歩けば増えますが、この数字は心拍数が上がらないかぎり動きません。運動しているつもりで運動になっていない、を突きつけてくる機能です。

これは医療機器ではない

大事な前提です。有酸素運動負荷は健康増進とトレーニングの目安のための機能であって、病気の診断や治療に使うものではありません。

腕時計で測る以上、心拍数の読み取り精度には限界があります。バンドの締め具合や腕の位置でも数値は変わります。体調に不安があるときは、数字ではなく体の感覚を優先してください。

まとめ

Galaxy Watchの1日の有酸素運動負荷は、その日に心血管へどれだけ負荷がかかったかを%で示す機能です。整理すると、こうなります。

・%は達成率ではなく負荷の度合い。100%を目指すものではない
・目標は10〜30%の緑の範囲。低すぎても高すぎても評価は下がる
・目標範囲は「トレーニングの目的」の設定で変わるので、最初に選んでおく
トレーニングバランスは7日間の記録+28日間の平均10%以上が条件
歩数が多い日でも、心拍数が上がっていなければ負荷は溜まらない

18,706歩を歩いた日が「不足」と判定されたのは、この機能の性格をよく表しています。よく歩くことと、心臓を鍛えることは別だった。歩数だけを目標にしてきた人ほど、一度見てみる価値がある指標だと思います。

本記事はサムスン電子ジャパン株式会社から貸与を受けた製品をもとに執筆しています。製品はレビュー後に返却しており、掲載内容について同社の事前確認は受けていません。

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