Apple Watch Series 12とUltra 4で突然の再起動が報告されている|診断ログはNeural Engineのタイムアウトを示すがAppleは未言及【海外ニュース】

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正面から写したApple Watch Series 12。黒い文字盤の周囲のフチとケース、デジタルクラウンが見える公式製品画像

2026年9月18日に発売された Apple Watch Series 12 と Apple Watch Ultra 4 の一部で、使っている最中に突然 Apple ロゴが出て再起動してしまう、という報告が出ています。MacRumors のフォーラムでは約30人が同じ症状を書き込んでおり、Reddit や Apple のコミュニティサポートにも似た投稿が並んでいます。

いくつかの報告には診断ログが添えられていて、そこには機械学習の処理を担う「Apple Neural Engine」のタイムアウトが共通して記録されていました。ただしログから読み取れるのは「そこで処理が止まった」ところまでで、なぜ止まったのかまでは分かりません。Apple はこの件について、まだ何も表明していません。

発売直後から突然の再起動が報告されている

Apple Watch Series 12 の前面と背面。心拍数アプリと背面のセンサーが見える

報告が出はじめたのは、新モデルが購入者の手元に届いた9月18日の当日です。数時間のうちに「操作していたら急に Apple ロゴが出て、しばらくして watchOS の画面に戻った」という書き込みが増えはじめました。

再起動が起きた場面として挙がっているのは、おおむね次のようなものです。

・Siri AI を使っているとき
・文字盤を編集しているとき
・マップや App Store を開いたとき
・通話を始めたとき
・ワークアウトを記録しているとき
・何も操作していない待機中

特定の操作に偏っているわけではなく、待機中に起きた例まであるため、いまのところ「これをすると再現する」という引き金は見つかっていません。

気をつけたいのは、これが新モデルを買った人全員に起きているわけではないという点です。MacRumors のフォーラムのスレッドで報告しているのは約30人で、同じモデルを問題なく使っている人のほうが圧倒的に多い状況です。

診断ログに共通して出ているのはNeural Engineのタイムアウト

Apple Watch Series 12 と iPhone に表示された Siri の Recaps 画面

この件が単なる体感の話で終わっていないのは、少なくとも4人のオーナーが「panic-full」と呼ばれる詳細な診断ログを共有しているからです。そこに共通して出ているのが、Apple Neural Engine のタイムアウトでした。

Apple Neural Engine は、Apple のチップに組み込まれている機械学習専用の処理部分です。Series 12 と Ultra 4 に載っている S11 チップでは、CPU・GPU とあわせてこの Neural Engine も iPhone 18 Pro の A20 Pro 由来のものになりました。Siri の応答、手首の動きの検出、健康データの解析といった処理を後ろで支えています。

AppleInsider が紹介した Apple のフォーラムの投稿には、「ANEHWDevice::ANE Timeout」というログが残っていました。Neural Engine に投げた処理が、上限として設定されている2,000ミリ秒に対して2,020ミリ秒待たされた、という内容です。この2秒の待ちが発生すると、ファームウェア側の監視の仕組み(ウォッチドッグ)がカーネルパニックを起こし、時計を強制的に再起動させます。

Series 12 と Ultra 4 が、なぜこれだけ機械学習の処理に負荷をかけているのか。その背景には、メモリを前世代の2倍の4GBに増やしてまで新しいAI機能を載せてきたという事情があります。

ログが示すのは症状までで原因はまだ分かっていない

ログに Neural Engine のタイムアウトが出ていると聞くと、原因が特定できたように感じますが、AppleInsider はそこに慎重な注釈を付けています。ログが示しているのは「処理がそこで止まった」という事実だけで、なぜ止まったのかまでは説明していないという指摘です。ソフトウェアの不具合でも、ファームウェアの問題でも、ハードウェアの不良でも、ログ上は同じ形で現れます。

報告の集まり方にも注意が必要です。Reddit や Facebook に上がっている投稿はすべてに診断ログが付いているわけではありません。似た症状がまとまって出ていることは示せても、そのすべてが同じ Neural Engine のタイムアウトだと証明するものではない、というのが AppleInsider の整理です。

切り分けを難しくしているのが、次のような報告です。

試したこと 結果
watchOS 27.0 の初期ビルドのまま使う 再起動が発生
セットアップ中に配信される初日アップデートを適用 収まった人と続いた人に分かれる
時計を消去して新規セットアップし直す 再発した例がある
本体を交換してもらう 交換機でも同じパニックが出た例がある

ソフトウェア更新でも初期化でも本体交換でも解決しなかった例があるため、いまの時点では「これをすれば直る」と言える回避策はありません。

Ultra 4でも同じ症状が報告されている

Apple Watch Ultra 4 のナチュラルチタニウムモデルと半透明のオーシャンバンド

報告は Series 12 だけに偏っているわけではなく、Ultra 4 のオーナーからも上がっています。両モデルは同じ S11 チップを積んでいるので、Neural Engine まわりの処理が関わっているとすれば、どちらにも同じ条件がそろっていることになります。

一方で、同じ S11 世代でも SE 3 や、前世代の Series 11・Ultra 3 で同じ症状が広がっているという報告は、いまのところ見当たりません。Series 12 と Ultra 4 に固有の何かなのか、それとも特定の個体や設定の組み合わせなのかは、まだ判断できる材料がそろっていません。

いま手元のApple Watchでできること

症状が出ていない人が先回りして何かをする必要はありません。そのうえで、実際に繰り返し再起動している場合に取れる手は3つあります。

1つめは、watchOS を最新にしておくことです。初日アップデートで収まった人もいます。iPhone の Watch アプリから「一般」→「ソフトウェア・アップデート」で確認できます。今回の症状に対する修正がいつ来るかは分かりませんが、Apple がこの手の問題に対応する場合、通常はソフトウェア更新の形で配信されます。

2つめは、Apple サポートに連絡して診断を受けることです。iPhone 側の事例では、サポートが診断のうえで本体不良と判断し、交換の手続きに進んだケースがありました。カーネルパニックが繰り返し起きているなら、自分で粘るより早くサポートに記録を渡したほうが早く進みます。

3つめは、パニックログを手元で確認しておくことです。Apple の公式ページによると、解析データは iPhone の「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「解析と改善」に進み、「解析データ」をタップすると一覧で見られます。同じ画面には「iPhoneとWatch解析を共有」という項目があり、これがオンなら Apple Watch 側の記録も同じ一覧に並びます。日時とファイル名を控えておくと、サポートに状況を伝えるときに話が早くなります。

なお、時計が固まって電源も切れないという状態は、今回の再起動とは別の話です。その場合の強制再起動の手順はApple Watchが電源オフもできない時の強制再起動法にまとめています。

iPhone 18 Proでも別の再起動報告が出ている

同じ時期に、iPhone 18 Pro でもカーネルパニックによる再起動の報告が少数出ています。iPhone 18 Pro Max のオーナーが最初の1日で4回の再起動に遭い、うち3回は Face ID を使ったとき、1回は Wallet を開いたときだったという内容です。Face ID をリセットするといったん収まったものの、翌朝 Wallet を開いた際に再発し、Apple サポートが診断のうえで本体不良と判断して交換の手配に進みました。

ほかに2人が似たパニックを報告しており、うち1人はソフトウェアの復元後も症状が続いているとしています。ただし iPhone 側は Apple Watch のように診断ログの一貫したパターンが見えているわけではなく、まだ予備的な段階です。数としても Apple Watch の報告より少ないままです。

なお iPhone 18 Pro の Face ID をめぐっては、保護フィルムで顔が認識されなくなる不具合もメーカー4社が公表しています。こちらはフィルム側の問題として案内されているもので、今回のカーネルパニックとは別の話です。

まとめ

Apple Watch Series 12 と Ultra 4 の一部で、発売直後から突然の再起動が報告されています。診断ログには Apple Neural Engine のタイムアウトが共通して記録されており、2秒の待ちを検知したファームウェアが強制的に再起動させる形になっています。

ただし、ログが示しているのは処理が止まった事実までで、原因がソフトウェアなのかファームウェアなのかハードウェアなのかは分かりません。報告しているのは約30人で、同じモデルを問題なく使っている人のほうがずっと多い状況です。Apple はまだ公式に何も表明しておらず、確実な回避策も出ていません。

実際に繰り返し再起動している場合は、watchOS を最新にしたうえで Apple サポートに連絡し、解析データを添えて相談するのが現実的な進め方になります。発売直後の製品でこの種の報告が出ること自体は珍しくなく、多くはソフトウェア更新で収まっていく類のものです。動きがあれば追記します。

Source: MacRumors / AppleInsider
画像:Apple(公式製品画像)

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時計が固まって電源も切れないときは、こちらの手順で強制的に再起動できます。

Apple Watchが電源オフもできない時の強制再起動法

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